イギリス

2019年8月23日 (金)

ケンブリッジできっくら腰

まつこです。

やってしまいました。ぎっくり腰・・・。動けないほどひどくはないので、うめぞうからは「きっくら腰」と呼ばれています。

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[サーモンとアボカドのオードブルは私が用意しました]

優雅なパーティのように見えますが、私は腰痛でおっかなびっくり座っています。

しかし腰痛ごときでめげてはいられない。この翌日からヴァカンスに出発です。

向かった先はこちら・・・

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[ため息が出るほど美しい]

映画で見て一度来てみたかったところです。この湖の景色を眺めながらのんびりバカンスします。

2019年8月20日 (火)

ケンブリッジ囲碁クラブ

まつこです。

囲碁は世界中で楽しまれているゲームです。ケンブリッジにも卒業生や地元の人たちがやっている囲碁クラブがあり、うめぞうと二人で行ってみました。あまりお客さんがいない、さえないパブが会場です。日曜の夜に7、8名の若者が参加していました。

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[この青年は2級と言っていましたが、日本なら3段くらいの実力]

このケンブリッジ囲碁クラブのレベルが非常に高くて度肝を抜かれました。3局ずつ対局したのですが、うめぞうはまさかの1勝2敗、私は1勝1敗1持碁(ドロー)でした。

うめぞうは4段、私は2級と自己申告したのですが、こちらの1級は日本なら4段くらいの力はあります。彼らはネット碁の国際基準の段級を使っているようです。私たちの段級はいちおう日本棋院に認定してもらっているのですが、ネット上のグローバルの基準と日本のローカルな基準の間にはだいぶ差があることを実感しました。

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[うめぞう、この対局はかなり追いつめられながらもなんとか辛勝]

写真に写っている青年は2級というので、私が最初に互先(ハンディがゼロ)でやったのですが、ぜんぜん歯が立ちませんでした。そのあとうめぞうが2子のハンディをつけて対局し、うめぞうは手こずりながらもなんとか僅差で勝ちました。うめぞうの実感では日本でなら3段は確実な実力だとのこと。

彼はGoogle Deep Mindが開発した囲碁プログラムの「アルファ碁」のニュースで興味を持って囲碁をやり始め、たった1年でここまで強くなったんだそうです。そりゃ、すごい!もの静かな青年でしたが、私が撮った写真をメールで送ったら、すぐさま礼儀正しいお礼の返信メールがありました。また来年、対局しましょう、と言ってもらいましたが、1年後には彼はさらに強くなっていることでしょう。

言葉や国籍の違いを超えて、こんな交流ができるところも囲碁の面白さのひとつです。

 

 

2019年8月19日 (月)

とてもイギリス的な

まつこです。

きれいに晴れ渡った日曜日の朝、「さあ、みんなでウォーキングに行きましょう」とジュディに誘われました。

日差しのまぶしさにサングラスまでして歩き始めたのですが・・・

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[ケム川に雨が降る]

歩き始めて5分。あれ、空模様があやしいなと思ったら、あっというまに雨が降ってきました。

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[足元はぬかるみ、行く手は牛に阻まれ]

見渡す限り緑が広がるグランチェスター・メドウズの真ん中あたりまで歩いたところで、雨は激しくなるばかり。

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[ジュディの後ろを必死についていくうめぞう]

となり村のグランチェスターにたどりついたときには、三人ともずぶ濡れでした。

ブルブル震えながら家にたどり着いたら、あれよあれよというまに晴れ上がるという皮肉な空模様。

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[変わりやすいのがイギリスのお天気]

「夜のうちに雨が降って昼は晴れたらいいのにねえ。でもそれじゃイギリス人の話題がなくなっちゃうわね」とジュディは言っていました。髪から雨をしたたらせながら、おもわず笑ってしまったた日曜日でした。

 

2019年8月17日 (土)

ストラットフォードの休日

まつこです。

こんな絵葉書みたいな風景を見ると、何度来ていても観光客の気分になります。

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[エイヴォン川に白鳥]

俗っぽい観光地になって、まるでテーマ・パークのようだと言う人もいますが、テーマ・パークに入り込んだら、あまりシニカルにならず楽しむべし。

シェイクスピアの記念碑の前で写真を撮ったり・・・

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[フォルスタッフの真似をしているうめぞう]

シェイクスピアのお墓まいりをしたり・・・

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[数十年ぶりのお墓まいり]

シェイクスピアの墓石のあるところは有料化されて以来、来たことがなかったのですが、今回は久しぶりにここまで進んで、墓碑を読んだり胸像を見上げたりしてみました。

食事も観光客風に・・・

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[懐かしさを感じるイングリッシュ・ブレックファスト]

一人だとスタバかM&Sで買ったもので済ます朝ごはんですが、今回はうめぞうと一緒にホテルでイングリッシュ・ブレックファスト。

そうなると午後はやはりクリーム・ティーです。

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[シェイクスピア・ホテルのスコーン]

アフタヌーン・ティーでカロリー摂取して、昼夜2本の観劇に備えます。

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[うめぞうはクリームが先かジャムが先か?]

夜もイギリス人の国民食です。

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[イギリス人の国民食はチキン・ティカ・マサラ]

ストラットフォードも新しいお店がいろいろ増えましたが、大昔からあるインド料理店に行きました。古めかしい20世紀っぽいお店です。

20年前とまったく同じ過ごしかたをして懐かしい気分になったストラットフォードの休日でした。

2019年1月 4日 (金)

『ウィンザーの陽気な女房たち』

まつこです。

短いロンドン滞在の最後の1日は『ウィンザーの陽気な女房たち』を見ました。最初から最後まで笑いが絶えない、完全なる笑劇でした。

舞台は現代のエセックスに設定されており、Daily Mailを読んでいそうな奥さんたちが、庶民的な英語でペラペラペラペラしゃべりまくります。シェイクスピアが書いた数少ない「現代劇」に、イギリスの今日を反映させた上演でした。

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[エステサロンでフォルスタッフを懲らしめる計画を語りあう二人]

「ブレグジットは危機的状況!」というような時事ネタや、イギリス人お得意の辛口の冗談、体をはったナンセンスな笑いが次々繰り出されます。

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[なにがあっても懲りない男]

フォルスタッフがテムズ川に投げ込まれるのは原作どおりですが、この上演では洗濯カゴではなく、車輪付きの大きなゴミ収集箱に逃げ込みます。その汚さときたら、芝居のための大道具とはわかっていても、臭いがプンプンしてきそうなほどです。

ドタバタ喜劇だからこそ、役者たちのうまさが印象に残ります。ウェールズの愛唱歌Bread of Heavenをうれしそうに歌うエヴァンズ神父、フランス語と英語のちゃんぽんで怒ったり嘆いたりのキーズ医師、あげ底ブラにヒョウ柄ドレスのガーター亭の女主人・・・。どの役者も観客の笑いのツボを的確に押さえながら、本人たちも楽しそうです。

シェイクスピアで新春初笑いを楽しんだ1日でした。

2019年1月 3日 (木)

『クリスマス・キャロル』

まつこです。

ロンドンで二日目の観劇はオールド・ヴィック劇場の『クリスマス・キャロル』。劇場に入るとヴィクトリア朝の衣装の役者たちがミンスパイを配ってくれます。劇中ではおなじみのクリスマス・キャロルが生演奏で次々と流れ、本物そっくりの雪が客席にふりそそげば、いやがおうでも感傷的なクリスマス気分が劇場を満たします。

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[マシュー・ウォーカス演出で2年目の上演。主役は交代してスティーヴン・トンプキンソン]

しかしこの『クリスマス・キャロル』は原作に、より現実的な心理的説明や倫理的主張を加えたものでした。

最初の亡霊にうながされスクルージが自分の過去を省みるという展開は同じですが、この上演ではスクルージの父親の冷酷さが強調されます。借金まみれで愛情の薄い父親、過酷な学校生活、結ばれなかった恋・・・そうした辛い過去ゆえに、スクルージの心は閉ざされてしまったのだと背景が浮かび上がる趣向です。

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[愛すること、分かち合うことを思い出そうとうったえる結末]

貧困という社会問題に金融業者が責任を感じるべきかどうかという倫理を、亡霊とスクルージが意見を交わす場面もあります。

人間味のない守銭奴の改悛物語ではなく、トラウマのゆえに人を愛することができない男が自分の弱さを克服する物語へと書き直したところがこの21世紀版『クリスマス・キャロル』の特徴です。

喜びに満ちた結末のあと、最後にもう一曲クリスマス・キャロルが流れます。ハンドベルと弦楽器の静かで美しいの音色で『きよしこの夜』が演奏され、観客の心がしっとりと落ち着いたところで、「イギリスでは今日も貧困の中で満足な食事の取れない子供達がおおぜいいます・・・」と寄付を訴えるメッセージを、スクルージが読み上げます。劇場を出る観客たちは次々と募金バケツを持ったスタッフにお金を渡していきました。(私たちも少しだけ寄付しました。)

クリスマス気分をたっぷりと味わいながらも、内心、「貧困問題は緊縮財政の結果でしょう。人々の慈悲心だけじゃなく、政府の責任を問わないとダメでしょう!」とちょっと思ってしまいました。

2018年8月23日 (木)

グランチェスター

まつこです。

「がっつりステーキを食べたい」とうめぞうが言うので、グランチェスターのパブ、Red Lionで夕食をとることにしました。

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[牛に向かって呼びかけているうめぞう]

グランチェスター・メドウズでのんびり草を食む牛たちを眺めながら、トコトコと30分ほど歩くと隣村のグランチェスターです。

1950年代のグランチェスター村を舞台にしたドラマGrantchesterは、2014年からITVで放送されている人気番組です。(日本でも『グランチェスター牧師探偵シドニー・チェンバース』という題名でミステリーチャンネルで放送されているようです。)

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[この教会の若き牧師シドニーが次々と謎を解く]

若い牧師シドニーが、素人探偵ながらも鋭い直感で次々と事件の謎を解くというミステリー・シリーズです。第二次世界大戦で心に傷を負い、過去の屈折した女性関係をひきずり、酒に溺れながらも、牧師としては良心的に務めを果たす。その心の陰りがジェイムズ・ノートン演じる主人公の魅力を高めています。

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[牧師館の屋根や壁を飾るウィステリアの花は撮影用の模造品]

4年目のシーズンの撮影がこの夏行われているそうで、牧師館の建物の壁や屋根にはウィステリアの造花が撮影用につけられていました。

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[グランチェスター・メドウズを歩く若き牧師シドニー]

牧師シドニーを演じるノートン自身もケンブリッジで神学を修めています。ジェイムズ・ノートンが主人公を演じるのは2018年のシリーズが最後になるそうです。私は1年目のシーズンしか見ていないので、時間があるときに残りをDVDで見たいと思っています。

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[ローカル・エールとステーキで喜色満面のうめぞう]

ステーキ(と大量のチップス)でお腹いっぱいになったところで、またトコトコとグランチェスター・メドウズを30分歩いて帰宅しました。夜9時近くまで明るいイギリスの夏をたっぷり楽しみました。

2018年8月22日 (水)

ハウス・シッター

まつこです。

トムとジュディがスコットランドに旅行に行き、私たちが5日間、留守番をすることになりました。いわゆるハウス・シッターです。

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[はじめてのお留守番でうめぞうはちょっぴり不安げ]

「好きなようにしていいわよ。友達呼んでパーティしてもいいわよ。でも毎晩はダメよ」とジュディは笑って出ていきました。

トムとジュディがいなくなった家はシーンと静かです。

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[畑で洗濯物を干すうめぞう]

お天気が良くなったので、お洗濯をしたり、リンゴの木から取り放題の実をとったり、自由に過ごしているのですが、大きな家で二人きりだと妙に静かで落ち着きません。

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[静まりかえった庭で朝ごはん]

建ってから100年以上経ている家です。蜘蛛の巣や歪んだガラスを通して屈折して差し込む陽光が絵本に出てくる魔法の家みたいな雰囲気をかもし出します。うめぞうは「この家にボクはぜったい一人ではいられない」と心細そうです。私は収集日に合わせて巨大なゴミのケースを門の前に出すのに、ちょっと手こずりました。

そんな心もとない留守番の私たちを横目に、リスは悠々と庭を横切っていきました。

2018年8月21日 (火)

リーマン・トリロジー

まつこです。

サム・メンデスの洗練されたミニマリズムの舞台演出と、サイモン・ラッセル・ビールのしなやかで繊細な演技の組み合わせは、ぜひとも見たい!昨晩、ロンドンのナショナル・シアターで見たThe Lehman Trilogyはその期待どおりの完成度の高い舞台でした。

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[3人の役者だけで160年以上にわたるアメリカ史を描きます]

何も持たないユダヤ人移民としてアメリカにわたってきたリーマン3兄弟が、小さな商店を始め、綿花の取引、鉄道敷設への投資、銀行業へとビジネスを拡大させて、やがては巨大な金融機関リーマン・ブラザーズへと変貌していく。南北戦争、二つの対戦や大恐慌という大波がやってくるたびにそれを乗り切り、巨大化していくリーマン・ブラザーズの歩んだ軌跡から、アメリカ史が浮かび上がってくるという趣向です。

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[すべてはこのガラスのボックスの中だけで演じられます]

その拡大の先には、2008年のリーマン・ショックがあるわけですが、綿花や鉄などの「物」だけではなく、「金」や「数字」を取引することによってリーマン・ブラザーズが成功していくプロセスが、まるで空中の綱渡りのように危ういものであることが劇中で示唆されます。

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[綱渡りが金融取引の危うさの象徴です]

2008年、破綻したリーマン・ブラザーズのピカピカのガラス張りのオフィスの中ですべてが演じられるのですが、回転する四角いガラスの空間はお金という危うい魔法が支配する空間です。やがてその魔法の力の限界がきたときに、無一文から巨大金融機関へというアメリカン・ドリームは消え去り、無機質なガラスの空間だけが残されます。

こうした壮大な物語を3人の役者が、三人称の語りと一人称のセリフと軽妙なマイムとを組み合わせながら紡ぎ出していきます。3人のぴったり息のあった演技と舞台装置の転換が一瞬の隙もなく、3時間半の長さを感じさせない舞台でした。

2018年8月20日 (月)

トムとジュディ

まつこです。

ケンブリッジではいつものようにトムとジュディの家に泊めてもらっています。

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[いつもと変わらぬこの景色]

タクシーが門の前についたとたん、家の中から犬の鳴き声が聞こえてきました。一年ぶりに再会した犬のフランクは私のことを覚えていてくれました。

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[朝ごはんがすんだら犬と一緒に散歩に出かけます]

実は今回の渡英はちょっと懸念がありました。数ヶ月前からトムの目が悪くなってしまったのです。もともと片目が見えなかったのに、もう片方の目も網膜に穴が開き、視界の中心が歪んでしまうという疾患になってしまいました。NHSの病院で手術をしてもらうのに10月まで待たないといけないのだそうです。

そんなときに訪ねて行ったら迷惑かと思いその旨を伝えたら、「こんな時だからこそぜひ来てほしい」と言われました。いろんなイベントを入れて気を紛らわした方が良いというのです。

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[散歩の途中でひとやすみ]

人の表情が見えにくくなり、新聞も読めず、運転もできない。そんな状態で落ち込んでいるんじゃないかと心配しながらやってきたのですが、いつものように温かな笑顔で迎えてくれました。心臓疾患でペースメーカーを入れ、腰痛の手術もし、膝痛もあって・・・と満身創痍ですが、トムはできるだけ今まで通りの生活を送ろうとしています。

ジュディも「年をとればいろんなところが悪くなるのは当たり前。だけどできることがまだまだあるわ」とおおらかに笑っています。二人の前向きなたくましさをぜひとも見習いたいと思っています。

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