アニメと大河ドラマ
まつこです。
食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋・・・。秋はいろいろやりたいことがあって忙しい季節です。今週末は母の姉、私の伯母が新潟に行って母と過ごしてくれているので、久しぶりに東京で週末を迎えています。いつもより時間があるので、おいしいものを大いに食べ、そのカロリーを消費すべくせっせと運動し、音楽や読書も楽しみたいと張り切っています。
[新国立劇場『ヘンリー六世』のちらし]
先日、学生と一緒に新国立劇場の『ヘンリー六世』を見に行きました。英仏の対立とイングランド国内の内乱を描く歴史劇なので、学生たちは「むずかしそう・・・」と尻込みしていたのですが、シェイクスピアの歴史劇は歴史的背景をそれほど詳しく知らなくても、王冠をめぐる人物の思惑や、権力の力学の生臭さなどが描かれているので、それなりに楽しめるはずです。
『ヘンリー六世』は三部作の作品ですが、学生と一緒に見に行ったその晩は第一部でした。ジャンヌ・ダルクの活躍と破滅、勇将トールボットの果敢な戦いぶりと壮烈な最期といったあたりが見どころです。
今回の演出、あまり私の好みではありませんでした。見ていて思ったのは「日本は大河ドラマとアニメの国なのね」ということ。鎧に身をまとった乙女ジャンヌ・ダルク(ソニン)が、甲高い声でイングランド軍を愚弄する様子は、秘密戦隊ゴレンジャーの紅一点モモレンジャーみたい。舞台いっぱいに投影された火あぶりの刑の燃え盛る炎は、中世魔女狩りの暗い歴史よりは、SFアニメのクライマックスを連想させます。
木場勝己氏が演じるトールボットは、なかなか重厚でしたが、息子とともに戦場で命を散らすさまは、『天地人』の一場面のような印象でした。トールボットという名前の発音を、英語ふうに冒頭の「ト」のところを強く言うのではなく、「ボッ」のところに強勢を置いていました。その方が日本語のセリフになじむのかもしれませんが、その和風の名前が連呼されると、ますます日本の時代劇を見ているような感じになります。
終演後、学生に感想を聞くと、「思ったよりわかりやすかった」とのこと。アニメあるいは特撮風の少女ヒロインと、愛と義の武将が活躍する和風シェイクスピアです。確かにこれなら日本人にも分かりやすいでしょう。歌舞伎や文楽のような伝統演劇に改作していなくても、これは十分に異文化に移し替えられたシェイクスピアだと確信した一夜でした。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)


[再会を祝しタパス屋で乾杯!]
[これが毎日必ず持って出かけるカード]
[芝居が終わった時の劇場]
[ちょっと巨大な工場みたいに見える建物ですが、これが新しいブリティッシュ・ライブラリーです]
[写真右端のコンクリート造りの無骨な外見の建物がナショナル・シアターです]
[これは私のハイヒール。比較的履きやすいほうの一足です]
最近のコメント