« ミラノ再訪 | トップページ | 来た、見た、食べた »

2019年8月29日 (木)

レオナルド没後500年

まつこです。

今回、ミラノに立ち寄った理由は、うめぞうに『最後の晩餐』を見てもらいたかったから。私は修復中に一度、見ていますが、今年はレオナルド没後500年でもあり、もう一度見てみたいと思いました。

Img_2982_20190829002701

[一度に25名15分と限定されているのでゆっくり静かに眺められます。]

出発前にオンラインで予約を入れようとしたのですがうまくいかず、現地発のオプショナル・ツアーに申し込みました。日本人のガイドさんつきで、ドゥオーモやスカラ座の見学も含まれている半日ツアーです。100ユーロくらいしたのですが、ガイドさんの説明がすばらしく、満足度充分でした。

Img_2985

[もともとは修道院の食堂の壁に描かれたものです]

数学的に計算し尽くされた構図の絵が、壁一面に描かれています。キリストの背後から注ぎ込むように描かれた光と、実際の窓から差し込む光が交錯して、現実と虚構が一体化した空間が完成します。この食堂にテーブルを並べ、静かに食事をした修道士たちの気配まで再現されるような気分になります。

絵の中に埋め込まれたさまざまな記号や象徴の意味をガイドさんがわかりやすく説明してくれました。「そんな値段を払ってまで見なくてもいいよ・・・」と言っていたうめぞうも、素晴らしい経験だったと興奮気味でした。

ちょっと大阪弁まじりの女性ガイドさんで、「レオナルドさん」とか「ナポレオンさん」というふうに歴史上の人物にすべて「さん」をつけます。話し方もうまいのですが、歴史上の人物がぐっと生き生きとして感じられます。(私も講義でやってみようかな。「シェイクスピアさん」とか「サッチャーさん」とか。)

『最後の晩餐』だけでなく、レオナルド没後500年のイベントは各地で行われています。たまたま泊まっているホテルの隣がアンブロージアナ図書館・絵画館で、ここにはレオナルドの手稿のコレクションがあります。図書館の一室でその手稿とともに絵画『音楽家の肖像』も展示されていました。

Img_2948

[レオナルド自身も音楽家だったそうです]

身につけている服は比較的べったりと塗りつぶされている一方、顔の表情や指先や楽譜はきわめて精緻に描きこまれています。

Img_2957

[眼球が動き出しそう]

Img_2954

[指のしわまで描かれている]

アンブロージアナ絵画館はとても空いていてこちらもゆっくり鑑賞できます。他にもカラヴァッジオやティツィアーノなどがコレクションの中にあります。ミラノというと、ファッションの街というイメージですが、美術や歴史についての知識を深めることもできる場所だと再認識しました。

« ミラノ再訪 | トップページ | 来た、見た、食べた »

コメント

もう10年以上になりますが、ミラノで『最後の晩餐』を見た時は深い深い感動を覚えました。ガイドツアーには参加しなかったのですが、これはやはり美術館ではなく、ここで見てこその良さですね。光の入り具合、下から見上げる視線、静かな空間、どれが欠けてもいけないような気がします。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

レオナルドは、こういう人が一人存在したことが人類にとって大きな意味を持つのだと改めて思わされました。

ミラノではブレラ美術館にも行ったのですが、こちらもあっけにとられるほど空いていて、カラヴァッジョもラファエロも静かに一人で見ることができました。ミラノやフランクフルトは美術鑑賞の穴場ですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ミラノ再訪 | トップページ | 来た、見た、食べた »