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2019年4月29日 (月)

お稽古事あれこれ

まつこです。

この連休、どこにも出かけない理由のひとつがお稽古事。茶道、ピアノ、囲碁と、3つも一度に始めたので、けっこうスケジュールが詰まっています。自分が教わる側に立つ経験は、教え方について考える機会にもなります。

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[4月のしつらえ]

茶道は日本橋高島屋の新館の中に入っている茶論(サロンと読む)というモダンでおしゃれなお店のコースに参加しています。従来の家元制度やしきたりにとらわれずに、茶道の文化に親しむというコンセプトで、非常に合理的にデザインされたコースです。教えてくれるのは「お師匠さん」ではなく「講師」。講義と実践をうまく組み合わせているのですが、講義で使われるスライドは写真や図表が効果的に使われ、配布資料は書き込み式のワークシートになっていて、話を聴きながら埋めていくと講義のポイントがしっかり整理されるようになっています。

情報量の多い講義に疲れたなと感じ始めた頃に、甘いものをいただき、お茶を点てるという組み合わせもうまくバランスが取れています。いたれりつくせりの「高サービス型授業」です。

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[囲碁の課題が書かれた配布テキスト]

囲碁は『ひかるの碁』の監修やテレビの囲碁番組などで人気の吉原由香里さん(旧姓梅沢さん)の教室に通い始めました。まさか自分がプロ棋士の主催する囲碁教室に通うことになるとは思ってもみませんでしたが、60歳になる前にいろいろチャレンジしておいた方が老後が楽しそうと思い通うことを決意しました。「囲碁なんておじいさんの趣味」と思っていましたが、女性の生徒さんが想像以上にたくさん通っています。

こちらも講義と実践の組み合わせ。講義ではある局面が実戦で出たことを想定して、二人一組でその局面の課題を解きあいます。その後、先生の解説を聞き、自分たちの出した答えが合っていたかどうかを確かめます。そのあとは生徒同士の対局ですが、先生が棋譜を取ってくださり、対局後に良かったところ、悪かったところを、指摘してもらいます。

これはいわゆる「アクティブ・ラーニング」です。参加型の協働学習を通し、実践力をつけるというやり方です。

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[楽譜に書き込まれた原始人の記号みたいなのは、鍵盤から指を離す離し方を説明するために先生が書き込んだもの。ぱっと離すのではなく、離し惜しむようにして離すと、休符の時の残響が違うという・・・。指の離し方ひとつでも、言うは易し行うは難しを実感。]

これらに比べてピアノの先生の教え方は、ずっと感覚的です。40数年ぶりのレッスンを受けるために私がネットで探し出し巡り会えた先生は、国の内外で演奏活動もしておられるオルガニストです。教えることだけでなく、ご自身の演奏活動に力を入れていらっしゃるプロの演奏家です。はっきり言って、ど素人の老後の楽しみにはもったいなさすぎる先生です。

「指が動くようになる、つかえずに弾けるようになるというのは、誰でも練習すればできる。大事なのは音楽を表現する力を育てること」という強い信念を持っておられます。簡単なバッハの小品でも先生が弾くと素晴らしい音楽になるのですが、この先生は私のような指使いのおぼつかないど素人にも表現力を求めます。ごく単純な音列でも、どのようなアーティキュレーションで弾くのかによって、単なる音の羅列が生き生きとした音楽に聞こえてきます。そのことを生徒にやらせようという方針です。

ダメな教師は口先で教えるだけ、マシな教師は自分でやってみせる、良い教師は生徒にやらせる、といいますが、まさにこの「生徒にやらせる」先生です。頭で理解できても、すぐにその通りに弾けないのでじれったいのですが、ほんの少しずつでも自分の指が音楽らしいものを生み出す瞬間が経験できて、苦労しながらも毎回レッスンが楽しみです。

非常にシステマティックになっている茶道のコースは、インストラクターが変わっても同じ質の教育が提供できます。それに比べてピアノの先生は先生の個性を学び取っている気がします。比べてどちらが良いという問題ではないのですが、果たして私には学生に伝えるだけの自分というものがあるだろうかと、自らの教師生活についても考え直す良いきっかけになっています。

 

 

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コメント

充実していますねー。私はピアノだけですが、全然上手くならないものの、楽しいです。今は(まだ)ブルクミュラーを弾いています。「清らかな小川」。先生のお手本を聞くと、まさにさらさらとせせらぎが聞こえるような曲なのですが、私が弾くと、テーマが川だということもわかりません(T_T)。道険し。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

こんなに下手なのに、それでも楽しいのはなぜかしら、と不思議に思いながら通い続けています。うめぞうの卓球も同様で、嬉々として練習に通っているわりには上手くならないらしいです。「もっと上手くなりたいなあ」という気持ちを持てるだけでも楽しいのかもしれません。

囲碁は吉原プロに「意外と負けず嫌い」と評されてしまいました。うめぞうは「意外でもなんでもない。君は負けず嫌いだ」と言っています。へえ、そうなんだ、私って負けず嫌いだったんだ・・・と自己認識を新たにしました。

落ち着いた素敵な連休の過ごし方ですね。気づけばあっという間にもうあと半分・・・。前半は仕事をしに登校していましたが、近くの大学は授業をしていたので、それに比べればよいのかも。後半のんびりしたいです。

Mochaさん、コメントありがとうございます。

うちの大学は1コマ100分授業に変わり、そのおかげでばっちり10連休です。春休みがあまりなかったので、この連休でホッとしています。Mochaさんも、連休後半はしっかり休んで英気をやしなってください。

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