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2017年11月

2017年11月19日 (日)

伝統芸

まつこです。

向島の料亭なんて足を踏み入れたことのない世界。そこで開かれる「女性による伝統芸能の伝承」というイベントに誘ってもらったので、興味津々で出かけてみました。

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[「桜茶ヤ」という名前の料亭です]

地唄舞、義太夫、座敷芸、新内流しなど、日頃はまったく馴染みのない伝統芸能を鑑賞し、お料理をいただくという会でした。

演し物はよくわからないなりに楽しめたものの、つらかったのは正座。ふっくらした座布団の上とはいえ、食事とあわせて3時間近くの正座は難業苦行でした。どうせなら気分をもりあげようと、着慣れない着物など着て行ったせいで足を崩すこともできず・・・。

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[真ん中にいるのは幇間、いわゆる太鼓持ちの櫻川七好さん。屏風芸やかっぽれを披露してくれました]

いっしょに行ったぽにょは雨天のため和装はあっさりとあきらめ、スカートの下で膝をくずして楽勝。立とうとしても立てずにジタバタする私を、同情しながら笑って見下ろしていました。

このたびの教訓、「正座も伝統芸、修行が必要」です。

2017年11月11日 (土)

今週のギンレイ(3) La La Land

まつこです。

ギンレイパスポート使用3回目はLa La Land。輝けるショービジネスの都Tinsel Townで明日を夢見る若者たちの恋。文句なしの娯楽映画です。⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

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[歌って、踊れて、ピアノも弾けるライアン・ゴズリング]

私は前に飛行機の中で見てしまっていました。そのちょっと切ない結末を知りながら再度見ると、若さが弾けるばかりの冒頭の場面から、早くもちょっとセンチな気分になり、二人が恋に落ちる頃には鼻の奥がツーンとなり、エピローグでは涙がポロリ。

うめぞうもウルっとしているんじゃないかと思い映画館を出たところで聞いてみると・・・。

うめぞう:「僕はカントの『純粋理性批判』のこと考えながら見ていたよ。人間の自由意志をどうとらえるかの問題だね。」
まつこ:「はあ〜、うめぞう、なに言ってるの???」
うめぞう:「人生を自らの自由な意思で選んだのか、自らの力ではどうにもならない運命と考えるのかの問題だけど、目の前の幸せをあえて選ばないこともカントのいう自由意志なんだ。それに対し決定論は・・・」

うめぞう、お得意の哲学講義が始まってしまいました。しばらくしゃべらせたあとで「でも、うめぞう、ちょっとグッときたんだじゃない?」と聞いてみると、「うん・・・あのピアニスト、かわいそう・・・」としょんぼりした顔をしています。

ははーん、うめぞう、La La Landの結末の切なさに心ふるえ、その涙をこらえるため、カントの自由意志と決定論についての議論を披瀝していたようです。夫婦とも年とって、だんだん涙腺がゆるくなってきています。映画よかったわね〜と、ハンカチで目元をおさえるおばあちゃんと、小難しげな批評で涙をごまかすおじいちゃんに、なりかけているようです。

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[パリから進出してきたSacree Fleur]

ギンレイで映画見たあとは、神楽坂で食事をするというのが定番のコース。今回はステーキ屋のサクレ・フルール。

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[これは150グラム]

メインのメニューはほぼステーク・フリットだけのこのお店。ステーキは150グラムか300グラムかを選べます。お肉大好きな私たちは、二人とも150グラムずつだとちと足りない。部位の異なる150グラムと300グラムをひとつずつ取って分け合うのがちょうど良い。

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[これが300グラム]

たっぷりお肉を食べると、老け込むにはまだまだ早いわ、という気分になってきます。

2017年11月 4日 (土)

母の誕生日

まつこです。

秋らしい青空がようやく続くようになりました。

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[ススキと紅葉とで通勤経路も秋景色]

11月1日は母の誕生日。今年の誕生日は迎えられないかも・・・と思っていましたが、老人ホームの手厚い介護に支えられて、細々とした命を母はつなぐことができました。

誕生日といっても祝うという感じではなく、ベッドに横たわった母を弟と二人でじっと見つめるだけ。なにひとつできることがなくても、時折、こうして母を訪ねるのは、おそらく自分たち自身のためなのでしょう。

食事でもしようということになり、二人でお好み焼き屋に行きました。「せっかくだから大阪らしいものが食べたい。お好み焼き行ってみたい」という私のリクエストです。弟は怪訝な顔で「お好み焼きなんて食べるの?」と、何度も聞き返しました。

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[牛すじのお好み焼き]

母は子供の食べるものにこだわり、縁日の屋台で食べ物を買うなんて絶対に許してくれませんでした。

「縁日の焼きそば、食べたかったよね〜」
「お好み焼きも食べたことなかったね」
「りんご飴、うらやましかった〜」
「綿菓子だってダメだったもんね」
「僕なんかたこ焼きはタコを焼いたものだとずっと思ってたもん」

教師の家庭にありがちな、ストリートフードやジャンクフードに対する偏見がしっかり植え付けられてしまった私たち。弟は自分の姉がお好み焼きを食べる姿を想像すらできない。

「あの教育って、やっぱり間違えてたんじゃないかな」
「そうだよね。他の子たちから浮いてたよね、私たち・・・」

祝日をつぶして大阪まで日帰りででかけ、お好み焼きつつきながら弟と思い出話で盛り上がりました。こうして私たちが元気でいることが、命の終わりを迎えようとしている母にとっては、唯一の誕生祝いかもしれません。

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[夕暮れ時の富士山]

次回はぜひカレーうどんを食べたい、と弟に告げて東京に戻りました。日の暮れかかった富士山を眺めながら、このままの時間がもうしばらく続いてほしいと、そんな気持ちになりました。

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