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2016年3月25日 (金)

映画『最高の花婿』

まつこです。

テロ、難民、空爆、金融不安、EU問題と、ヨーロッパをめぐる芋づる式の問題は容易に解決しそうにありません。ヨーロッパ、北アフリカ、中東・・・と広域で起きている液状化現象が第三次世界大戦につながるなどということにならないと良いのですが。

・・・というような暗い気分を一瞬忘れさせてくれる明るい映画が『最高の花婿』。

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[フランスで2014年の観客動員第1位の大ヒット作]

ロワールの地方都市シノンの美しい家に暮らすブルジョア一家の4人の娘が、アラブ人、ユダヤ人、中国人、コートジボワール人と結婚。多文化、多宗教、多人種という今日のフランス社会の縮図のようなこの一家に果たして平和は訪れるかというコメディです。

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[現代フランスの縮図?]

フランスだけでなく、ヨーロッパ各国はなんとか多文化社会を実現しようと苦戦しています。過去の帝国主義支配の負の遺産という側面はありますが、移民も難民も正式には受け入れない姿勢の日本に比べれば、ヨーロッパの国々が歴史の大変動をなんとか受け入れようとしてきたこの半世紀の努力には敬意を表するべきでしょう。対立、排除、憎悪といった暗い問題になりがちな多文化社会の問題を、軽快な笑いで描いた『最高の花婿』は、いわばマルチ・カルチュラル・コメディです。

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[ユダヤ人、アラブ人、中国人の婿殿たちが、クリスマスにはカトリック教会で一緒にキャロルを歌う]

 

フランス映画なので字幕に頼らざるをえないのですが、字幕に訳出されていなくて、「あれ?」と思ったのは耳に入ってきた「フクシマ」という言葉。末の4人目の娘だけはなんとかカトリックの白人フランス人と結婚してほしい。親のその切なる願いにもかかわらず、娘が選んだ結婚相手はコートジボワール人。その「大惨事」を「フクシマ」と呼んでいたようです。福島で被害にあわれた方たちの心情を思えば日本語版の字幕には入れにくのも確かですが、「フクシマ」はすでに「大惨事」の代名詞として定着し始めているのでしょう。

笑いの中にいろいろ政治的、社会的問題が詰め込まれているのですが、隣で見ていたうめぞうも上映中は大笑い。ところが映画が終わった後の感想に呆れちゃいました。「一番末の娘、可愛かったね〜(デレデレ)・・・でも、僕、上の3人の娘はみんな綺麗でどの人がどの人の結婚相手なのか最後まで区別がつかなかった。」

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[左端が末娘のローラ。うめぞうには3人の姉の区別がつかなかったそうです(うめぞうは美人オンチ?)]

 

その程度の理解度でも大いに楽しめるコメディです。ブリュッセルのテロの報道に暗い気分になりがちな時にこそ、こういう映画を見て明るい気分になりましょう!

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