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2015年1月24日 (土)

The Changeling

まつこです。

木曜日はロンドンまで出かけました。この写真を見て私の行き先がわかった方はロンドン通。

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[セント・ポール大聖堂とテムズ川]

グローブ座の室内劇場サム・ワナメーカー劇場に行ってきました。見たのはトマス・ミドルトンとウィリアム・ローリーの合作『ザ・チェンジリング』。17世紀の初頭に書かれた、流血と狂気のグロテスクな悲劇です。

サム・ワナメーカー劇場は17世紀の室内劇場を再現するという意図で作られた劇場です。照明も当時の雰囲気でろうそくを使います。暗くて、小さな劇場の中で、ユラユラと揺れるろうそくの灯りの下、17世紀の衣装に身を包んだ役者たちが陰惨な悲劇が展開させるのを見ていると、タイム・スリップした気分です。

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[欲望ゆえの罪・・・あとはひたすら破滅への道を歩むヒロイン]

こういう劇場なので、古い戯曲の中から何か新しい意味を引き出すというよりも、「復刻上演」という印象です。役者のセリフ回しもやや古めかしく芝居じみた感じになりがち。その古色蒼然とした舞台に、今回はなぜか「スコットランド訛り」と「ウェールズ訛り」が混じっていました。

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[副筋は喜劇調、知的障害者に扮して人妻に近づく男と、見て見ぬふりする管理人]

ヒロインの求めに応じて殺人を犯してしまう悪人がウェールズ訛りで、知的障害者のふりをして施設に入りそこの奥さんに言い寄る男がスコットランド訛り。演出上の意図というより、その二人を演じた役者がそれぞれウェールズ人、スコットランド人だからということのようです。

ロンドンは世界各地から来ている人たちの様々な訛りの混じった英語が聞こえる都市です。さらに最近は、地方の自治権拡大の動きにともなうように、イギリス各地の訛りを隠さず、堂々と地方訛りで話す人が増えているそうです。それに加えて世代間の言葉遣いの違いもはっきりしています。昔ながらの階級間の言葉遣いの差もまだまだ強く残っています。

英語の多様性についての認識が変化していることを思い出させる上演でした。

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