« 35 Days until Christmas | トップページ | ケンブリッジの「クラブ」 »

2014年11月21日 (金)

ドイツ:様々な記憶

まつこです。

今日は久しぶりのロンドン。

Photo
[ここはBritish Museumの裏口]

大英博物館で"Germany: Memories of a Nation"という特別展をやっていて、今日は学芸員の講演もあるので、出かけてきました。東西ドイツ統一25年の節目に合わせた催しです。

Dsc01892
[大英博物館の中には講演などをするホールもあります]

講演では600年の歴史を、「国境があいまいで中央集権されていない複合国家」(Floating Frontier)、「帝国としてのまとまりと広がり」(Empire)、「ドイツ人としてのナショナル・アイデンティティの形成」(Nation)、「技術力の高さ」(Made in Germany)、さらに第二次世界大戦と東西分断の暗い過去と未来に開かれた21世紀・・・というような内容でした。

Photo_2
[ゲーテも「ドイツ国民とは誰か?ドイツとはどこか?」と問うた一人だそうです]

解説を聞いたあとだと展示の狙いがよくわかるります。しかし20世紀の歴史の残した爪痕があまりに深く、どうしても暗い気分になってしまいがち・・・。バウハウスの洗練されたデザインを見た後で、強制収容所の門のデザインもバウハウスのデザイナーの手によるものと知り、いささか複雑な気分でした。

Dsc01895
[カタログはなんと600ページの分厚い本でした]

ドイツの経済力や技術力は認めるものの、ドイツはイギリス人にはわかりにくい国というイメージがあるようです。その「わかりにくさ」ゆえに、今回の展示のタイトルには「歴史」(history)ではなく「数々の記憶」(memories)という言葉が選ばれています。単一の物語に集約されない、多様な記憶の集積としてのドイツという国の姿が見えてくる展示でした。

« 35 Days until Christmas | トップページ | ケンブリッジの「クラブ」 »

コメント

こんな企画展があるのですか。うめぞうさんにぴったりですね。ドイツ人に対するイギリス人の複雑な心境といって思い出すのが、モンティパイソンのメンバーだったジョン・クリースの爆笑TVドラマFawlty Towersの「ドイツ人が来た!」の回。クリース演じる宿の亭主が、ドイツからの観光客の前で戦争の話題だけはするまいと誓うものの、なぜかその話題ばっかりしてしまうという爆笑ものです。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

イギリスの博物館は、企画展の展示の仕方や解説が実にうまいなあ、といつも感心します。今回もドイツという国の「とらえにくさ」がよくわかりました。記号化されたわかりやすいアイデンティティが他にないために、「ドイツといえば20世紀の戦争」という発想になりがち。一番有名なドイツ人といえば「ヒ◯◯ー」というのが、辛いところですね。

まつこさま

大戦の記念の年だし、ウクライナ問題にドイツ(つまりEU)は揺れるてるし、、、ドイツについてはここで再認識しておこうということでしょうか。
アカデミック・ライフからはほど遠い私の日常。まつこさまたちの行動から、色々刺激を受けております。ありがとうございます。

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

あんまりアカデミックでもない生活なんですけど、いろいろ見物するところがたくさんあって、あっというまに残りあと数ヶ月です。

大英博物館、久しぶりでした。見終わったあと、グレート・コートのレストランでアフタヌーン・ティーをいただきました。ケーキがプチ・フールみたいに小さくて、びっくりしました。(大きくても食べきれないけど、小さいとなんだかがっかり・・・。)

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ドイツ:様々な記憶:

« 35 Days until Christmas | トップページ | ケンブリッジの「クラブ」 »