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2014年10月 4日 (土)

ジャック・アロイシアス・メリーソート

まつこです。

先日観た『恋の骨折り損』では、貴族の青年の一人ドュメインが、テディ・ベアを抱えて恋のため息をついていました。それを見たらどうしても欲しくなり、翌朝、ストラットフォードのシェイクスピアの生家の近くにあるテディ・ベア屋さんへ・・・。

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[Jack Aloysius Merrythoughtと名付けました]

「新しく始まった『恋の骨折り損』でテディ・ベアが使われていたので欲しくなって来ました。これから私みたいにテディ・ベア買いに来る人増えるかもしれませんよ」と話したら、店主が多いに喜び、熊選びを熱心に手伝ってくれました。

この店主に勧められたのが英国メーカー、メリーソート社のテディ・ベアです。途上国の安い製品が入ってきたため、イギリスのぬいぐるみメーカーは軒並みつぶれてしまったのだそうですが、このメリーソーと1社だけが昔ながらの手作りで国内生産を続けているのだそうです。

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[Merrythoughtとはwishbone(鳥の鎖骨)を意味する古い英語です]

1993年のイアン・ジャッジの演出でも、オックスフォードの学寮に入学する貴族の青年の荷物の中にテディ・ベアがありました。

その印象と重なるのがイヴリン・ウォーの小説『ブライズヘッドふたたび』に出てくるアロイシアスです。厳格なカトリック信者の母親から十分な愛情を得られなかった貴公子セバスティアンは、オックスフォード大学で酒に溺れる生活をしながら、テディ・ベアのアロイシアスを常に連れて歩いています。

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[1981年のテレビ・シリーズBrideshead Revisited。詠嘆調の美しい英語と美しい風景がたっぷり堪能できます]

ジェレミー・アイアンズとアントニー・アンドリューズが美しい英国青年を演じた1981年のテレビ・シリーズの『ブライズヘッドふたたび』は、テディ・ベア人気の復活のきっかけになったとも言われています。

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[若き日のJeremy Ironsの美しさもたっぷり堪能できます]

イギリスの上流階級の子弟は、乳幼児期はナニーに育てられ、そのあと寄宿学校に入れられてしまうので、母親の愛情に飢え、その代償としてテディ・ベアに愛着するという説もあるようです。貴公子たちの胸のうちの、寂しさやかなわぬ恋の辛さを、イギリスのテディ・ベアたちは長年にわたって受け止めてきたのかもしれません。

我が家のこのテディ・ベアは「ジャックはジルとは結ばれていない」"Jack hath not Jill"という『恋の骨折り損』の最後の台詞からとって、ジャックと名付けました。由緒正しくミドル・ネームはアロイシアス。ラスト・ネームはメリーソート。

ジャック・アロイシアス・メリーソートです。これからもよろしく。

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コメント

我が家のテディ・ベアは大量生産されたものですが、10年ぐらい前の義母から夫へのクリスマスプレゼント。もらった当初は「わけわからん。なんだ今頃?」とムクれていた夫ですが、小さい頃の自分のベストを着せて、クローゼットの中に鎮座させています。ジャック、口元が可愛いですね。でも、こんな立派なミドルネームを持った英国帰りのテディ・ベアを連れて帰ると、日本のテディ・ベアがスネちゃいませんかね。うめぞうさんのことじゃないですよ、窓辺の白いテディ・ベアです(笑)。

ははは。そういえば、あの子には名前すら付けてあげていないですね。
ジャックが帰国するまでに、上流階級に対して無用なコンプレックスを抱くことのない庶民派ベアとしてしっかり育て上げておきます。しかし、どう見ても革命に身を投じるタイプじゃないしなあ、あの子は。サー・ジャックにすぐスリスリしちゃいそう。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

英国を離れ、はるか極東で暮らす息子が寂しくないようにと思ってお義母さまは、テディ・ベアを送ってこられたのでしょうね。ちょっといい話だけれど、荷物を開いた時のご主人の様子を想像すると、思わず笑っちゃいます・・・。

すでにスカイプでこのジャック・アロイシアス・メリーソートを見せたところ、日本のテディ・ベアはマイペースで表情ひとつ変えませんでしたが、うめぞうは「かわいい〜」と相好を崩していました。

うめぞう、コメントありがとう。

あのシロクマは我が家に来た当初「ラルフ」と名付けました。なのに名前で呼ばれず、いつも「クマ」としか呼んでいなかったので、いつのまにか名前が忘れ去られてしまいました。一匹だけならジェネリックな呼称で良いわけですが、今後は二匹になるので固有名詞が必要。シロクマは日米ハーフで「高島ラルフ」という名前です。覚えておいてください。

あ、そうなの。高島ラルフね。どっちかというと、大丸ラケットって感じだけど。ここで笑った人はけっこう古い。

まつこさま&ジャック・アロイシアス・メリーソートさま

立派な名前ですね〜。まつこさまのナイトとして、英国滞在中の守りを固めてくれるでしょう!
英国のホテル、ベッドの上にテディがちょこんと座っていることがありますよね。大人でもホッと心が和みます。

Lisa Dillon 、ノーマークでした。Cambridge Spies に出ていたんですね。Hawkins にもBenedict Cumberbatch と共演していたましたが、Benedict の演技が素晴らしくて、やっぱり Lisa Dillon は見過ごしていました。彼女が主役の作品を見てみたいです。

うめぞう、「大丸ラケット」てなに?

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

テディ・ベアって、ほんと大人でも心が和みますよね〜。私も柄にもなく、「いってきま〜す」とか「ただいま〜」とか、ぬいぐるみに向かって言うようになってしまいました。

Lisa Dillon、Royal Hollowayを途中でやめてRADAでトレーニング受けたそうです。The Roaring Girlでは大活躍でしたが、もっと辛口の知的な役で見てみたいです。

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