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2014年9月19日 (金)

再連合王国

まつこです。

スコットランド独立をかけた住民投票、徹夜の開票作業の結果、明け方4時頃に「独立反対派」の過半数獲得が判明しました。直接民主制の持つ、主体性の意義とリスクとを目の当たりした数週間でした。(とにかくテレビをつけるたびにスコットランド訛りの英語がガンガン聞こえて、だんだん耳が慣れてきた数週間でもありました。)

今回、株をあげたのはこの人ーー

Gordonbrown
[前首相のゴードン・ブラウン、毎日、スコットランド訛りで熱く演説していました]

独立反対派"Better Together"のキャンペーンを率いていたのは労働党政権の財務大臣だったアラスター・ダーリンだったのですが、もう一つ迫力にかけ、独立派の急追を許してしまっていました。そこで登場したのが前首相ゴードン・ブラウン。

この人、首相時代は広報面のまずさもあり、きわめて不人気でした。首相の座を降りてからは労働党のバックベンチャー(ヒラの議員)として、まったく目立たず。

ところが今回はゴードン・ブラウンが熱かった!かなりきついスコットランド訛りで「戦後、NHSも一緒に作ったんだ!福祉国家も一緒に作ったんだ!労働党が作ったんだ!これからも一緒にやっていくんだ!」と、力強く説得していました。「ブラウンは生涯で一番いい演説をした」と高い評価が寄せられています。へー、この人、意外と情熱的なんだねえ・・・というのが、多くの人が抱いた感想のようです。

一般市民もから首相経験者まで、熱く燃えた数週間でしたが、さて、問題はこれからです。連合の形を保ったままスコットランド、さらにはイングランド、ウェールズ、北アイルランド、それぞれの独立性を高めるために、どのような大きな改変を実現 していくかが、次の課題です。"Re-United Kingdom"「再連合王国」と見出しをつけた新聞もありました。新しい連合の形を模索していくプロセスも注目したいところです。

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コメント

演説の巧者が多いのはさすがですね。いやあ、それにしてもほっとしました。夫からも職場にわざわざメールが届き、どうやら見かけよりは気を揉んでいたようです(笑)。こういう結果に終わったからこそ言えることですが、実によい政治教育体験だった気もします。一番恐ろしいのは政治への無関心ですものね。

まつこさま

何の関係もない私までヤキモキした国民投票でした。
ひとまずホッとしたとは言え、これからが大変そうですね。独立した過去のある国々、その渦中にある国々、将来の独立を夢見る人々、すべての注目が集まっているわけですから、政府はふんどしを締め直して模範となる国家に導かないといけませんね。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

開票から一日たって、さあ、イングランドはどうする、ウェストミンスターはどうすると、地方分権に向けた議論が週末の新聞各紙やテレビをにぎわせています。Status quoはもはや不可能。混迷の様相を示していますが、今回、16歳から投票権が与えられ、若い世代が政治に関心を持ったというのが、大きな収穫ですね。

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

「ふんどしを締め直して」には笑ってしまいました。でも与野党関係なく、ウェストミンスターの政治家にとって、ここは正念場ですし、世界史的な視点をもってこれからの国家百年の計を議論していく必要がありますね。世界全体がbetter togetherになるように、私たちも考えなければなりませんね。

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