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2014年8月25日 (月)

ヴェローナの二紳士

まつこです。

シェイクスピアの戯曲なら、すべて「名作」かというとそんなことはありません。「駆け出し作家の習作」、あるいは「これって駄作じゃない?」と、読んで思う作品もあります。『ヴェローナの二紳士』はそんな作品。

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[男同士の友情も恋の誓いも裏切られることがある。でも犬と人間の絆は固い!]

恋人も親友も裏切った男が、すべてバレた時に謝ったらぜんぶ許してもらえて、四方八方丸くおさまりハッピーエンド・・・という、超ご都合主義の筋書きに、言葉遊びや駄洒落が満載の台詞。

そんな戯曲も演出家のアイディアと役者の演技によって面白くなる、ということを証明して見せてくれたのが今回のRSCの『ヴェローナの二紳士』でした。

ヴェローナは明るく陽気なイタリアの田舎町。神父さんもおばちゃんたちも広場のカフェの顔なじみの常連。一方、ミラノは超スタイリッシュな都会。アルマーニ風のスーツで決めてナイト・クラブでおしゃれに遊ぶ。のどかなヴェローナから出て来たナイーブな青年が、超ボディコンのワンピースで踊る都会的で洗練された女性シルヴィアを見れば、「恋など興味ない」と豪語していたヴァランタイン君も、「ジュリア一筋」と誓っていたプロテュース君も、コロリと恋に落ちるのは必定。

二人の青年の唐突な心変わりも、この舞台設定ならピタリとあてはまります。結末もそのあまりの安直さを逆手に使って、こんなハッピー・エンドで本当にいいの・・・と暗い疑問の影が投げかけられるように演出されていました。

今回、ストラットフォードで見た『ヴェローナの二紳士』は、このような演出家の腕前と犬の名演技をおおいに楽しめる上演でした。

ちなみに先回のクイズの答えは下記のとおりです。
第1問:half-timbered
第2問:Prince Hal
第3問: Coriolanus

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コメント

まつこさま

『ヴェローナの二紳士』。見たことないんですが、このRSC版は面白そうですね!
とはいえ、シェイクスピアの駄洒落が分かるようになるには、大量の予習が必要というのが。。。むむぅ

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

『ヴェローナの二紳士』、RSCの大劇場では45年ぶりだそうです。Jonathan BateのRSC版のテキストで予習してから行こうとしたら、活字が小さくて苦労しました。老眼鏡かけて言葉遊びの解説を読むって、ちょっと情けなくて、我ながらコミカル・・・。

クイズはまたまた一つわかりませんでした。しょぼりーん。「コリオレイナス」あんまり知らないんだわ。最初の質問はそのまんまTudor Styleと思っていたのですが、ダメですかしらね。まつこ先生、マケて頂戴ね。「ヴェローナの二紳士」はたしかにプロットに粗が多いですが、宝塚で一度上演してもらいたい演目の一つです(←最近軽く萌えが始まっています♪)

Pukiさん、コメントありがとうございます。

なにせ強者が読者にいますからね〜。クイズ出題者も必死です。Tudor Style、よろしい。マルにしましょう。(以下傍白:しまった!「建築様式」ではなく「建築方法」と出題すべきだったわ・・・。えーい、全員マルにしちゃおう・・・というようなこと、学期末試験の採点時に経験したことありません?え、私だけ?)

『ヴェローナ』は仕掛けがてんこもりで、キャラがストレート、確かに宝塚向きかも。その場合犬も雌犬でしょうかね。

私も去年RSCで見ました!
しかし、犬ちゃんに役者さんが喰われたような・・・
さらに前回も本物のわんちゃんが出て来ましたが、一番拍手が大きかったり・・・

teddyさん、コメントありがとうございます。

イギリス人って犬好きが多いし、本物のわんちゃんが登場した時点で、観客の視線を独り占め。どんな名優でも喰われちゃいそうですね。

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