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2014年5月19日 (月)

ケトルズヤード

まつこです。

今回のうめぞうのイギリス滞在も残すところあと数日。幸い、初夏のような好天に恵まれたので、週末はのんびり休日を楽しみました。

土曜日に出かけたのはケンブリッジ市内の小さな美術館ケトルズ・ヤードです。

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[生活空間の中でアートを見せるケトルズヤード]

ここは1920年代から30年代にかけてロンドンのテートギャラリーの学芸員をしていたジム・イード(Jim Ede)と彼の妻が、1958年から1973年まで住んだ住居です。

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[私邸に招かれた気分になる美術館]

生活の場にアートを取り込む趣旨で、膨大な個人コレクションから自分たちの生活空間にふさわしい作品を選んで考えぬた配置をしています。

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[古い鏡。覗き込むと物語の世界が広がりそう。私は3月に初めてこの家を訪れたときに一目見て、この古い鏡に引き込まれそうな気分になりました]

美術館を作るのではなく、自分たちの美意識を反映した生活空間の一部としてアートを見せるという理念なので、イード夫妻はここに暮らしながら、毎日、午後には自宅を開放し、自ら案内して見せていたそうです。

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[居心地の良さそうな狭い空間]

やがてこの家と収蔵品を大学に寄贈し、自分たちはエジンバラに引っ越したそうですが、彼らが暮らしていたときのままに家具や本も残されています。

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[これも3月に初めて見たとき、強く心ひかれた作品。Maria Carmiという女優をモデルにした作品です]

小さなん扉の前の呼び鈴のひもを引き、建物に入れてもらうと、まさに私邸を訪ねている気分になります。

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[すっかりくつろいでいるうめぞう]

椅子に座った位置から眺めることを想定して置かれている作品も多いので、このケトルズヤードの中の椅子は、どれも座って良いことになっています。(ただしベッドは寝てはいけない。)

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[さりげなく置かれた小物にも美意識が感じられます]

古いコテッジを4つつなげ、親しい建築家に改装してもらった家は、自然光がたっぷりとさしこみ、窓の向こうにはバラの花や初夏の緑が見えます。窓辺におかれた石ころまで、計算されて置かれていることがよくわかります。清潔感と美意識が隅々にまでいきわたった空間です。

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[石も数十年前に置かれたままの配置になっています]
私はここを訪れるのは2回目ですが、ほんとうに気持ちの良い空間なので、ここにいるといろんな疲れがすっと消えていく気がします。何度でも訪れたい、小さな美術館です。

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コメント

今度ケンブリッジに行ったら、是非訪れてみたいです。こういうコンセプトの美術品公開がもっとあってもいいのに、とつくづく思います。特にモダンアートは、美術館よりも生活空間の方がその良さがわかるものが多い気がします。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

ここは本当にすてきなところです。ぜひいらしてください。ここに住んでいたEde夫妻の気配が残っていて、彼らと談話しながらアートを眺めている気分になれます。ボランティアのガイドさんたちもとても親切で、皆がここを愛していることがよくわかります。

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