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2014年4月 3日 (木)

グランド・ブダペスト・ホテル

まつこです。

レイフ・ファインズとジュード・ロウが出ている映画であれば見ない訳にはいかないと思い、今日は『グランド・ブダペスト・ホテル』を見に行きました。

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[かつて華やかなりし日のグランド・ブダペスト・ホテル。(映画ポスター)]

なにしろ「レイフ・ファインズとジュード・ロウ」という名前にしか見ていなかったもので、東欧を舞台にしたロマンティックな映画だとばかり思っていったら、ウェス・アンダーソン監督のハチャメチャ・コメディでした。でもすごく面白かった!

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[ジュード・ロウは1960年代あたりに生きる作家の役]

幾層にもなった入れ子細工の語りの構造になっていて、「創作とはどのようなものかを語る作家」→「本を読む少女」→「ホテルの歴史を聞く作家」→「かつて起きた出来事」と、入れ子の中に入るほど時代がさかのぼるという凝った構成です。

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[レイフ・ファインズは第二次世界大戦前のホテルのコンシェルジュ]

第一次世界大戦前のハプスブルク家の栄光を映し出すように豪華なホテルのコンシェルジュがレイフ・ファインズ。香水の匂いをぷんぷんさせている気障なコンシェルジュが、金持ちマダムのお相手をして、突然、遺産が転がりこみそうになる、というのが物語の発端。

それを阻もうとする遺族が殺し屋をやとって・・・というあたりからジェット・コースターのような猛スピードの笑劇が展開します。脱獄、追跡、変装、銃撃戦、なんでもありです。その目の回るようなコメディの渦の中で、レイフ・ファインズがあくまで高級ホテルのコンシェルジュらしく口調は格調高いのに、内容がめちゃくちゃ汚い言葉だったり、あの気取った表情のままアホくさいアクションを果敢に演じたり、その落差が笑いを引き起こします。

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[遺産が手に入ってお金持ちになるものの、最後はちょっと苦い結末が・・・]

でもただ面白おかしいだけではなく、移民のベル・ボーイとの師弟関係とか、二つの大戦間のヨーロッパ文化の翳りとか、失われた命への追憶など、様々な色合いが重ね合わされています。映画のエンド・クレジットで「ツヴァイクから影響を受けて作った作品」と書かれていたので、やはり古いヨーロッパの終焉というテーマが笑いの底を流れるテーマなのだと思います。

レイフ・ファインズはコメディもやれる!ということがよくわかりました。レイフ・ファインズのファンの方には、ロマンティックな幻想を打ち破る勇気を持って見てもらいたい作品です。

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コメント

おお、ジュード・ロウにレイフ・ファインズ!コリン・ファースも加われば、御三家といったところでしょうか。(そして私はヒュー・グラントが好き♪)雑誌で紹介記事を見ましたが、舞台になったホテルが面白そうですね。最後の写真のレイフ・ファインズのにやけっぷりが既に笑えます。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

知的刺激もあり、かなり笑えるコメディでしたが、ケンブリッジの平日午後の映画館は、私以外の観客は老人割引で入場したとおぼしき人たちがわずか数人。シーンとした客席で、ポツンと一人座って、クスクス笑って見てました。

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