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2013年10月26日 (土)

女の平和

まつこです。

10月16日付けの雑誌TIMEに興味深い記事が掲載されていました。「ワシントンにいる大人は女性だけ」(Women Are the Only Adults Left in Washington)。

オバマケアをめぐる民主党、共和党の対立のせいで連邦政府が一時閉鎖されてしまいましたが、妥協点をさぐり、建設的な修正案を出して、政府閉鎖の解消に大きく貢献したのは、党の違いを超えた女性議員のネットワークの力だったそうです。

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[左から民主党ムコウスキー議員、共和党エイヨット議員、同じく共和党コリンズ議員。オンライン版TIMEより]

男性議員たちが硬直した姿勢を崩さず、状況の打開策が見えてこなかったとき、日頃から女性同士の緊密なネットワークを築いていた20人の女性議員が集まり、ピザとサラダとワインのディナーをオフィスで取りながら修正提案を議論し、それがきっかけとなって両党の妥協が成立したのだそうです。

アメリカ上院議員100人のうち女性議員は20名。うち16名が民主党で、4名が共和党所属。彼女たちは党の違いはあっても、子育ての苦労、親を介護する苦労、さらにはアメリカ政界という男性社会で闘い抜く苦労を共有し、個人的な交流を日頃から深めているのだそうです。ママ友もいれば、おばあちゃん友達もいて、政治の話は抜きの交流会も定期的に行っているとか。

女性たちが連帯することで、党のため、選挙区のための政争ではなく、アメリカ全土の女性のために、そしてすべての国民のために働くのが、自分たちの責任だという意識が強くなるー。それが今回のアクションにもつながったようです。

これはまさに、ギリシア喜劇アリストパネスの『女の平和』の21世紀ヴァージョンです。アテネとスパルタの間で戦争に明け暮れる男性たち。両国の女たちが手を組んでセックス・ストライキを行うことによって戦いを終わらせるという喜劇です。

古代ギリシアだって、現代のアメリカだって同じこと。長ったらしい会議でダラダラ議論し合うのは男性同僚で、テキパキ仕事を進めるのが女性たち。そんな構図が身近にもあるような気がしませんか?

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コメント

謝ることとか、自分の弱みを見せて助けてもらうことに対する抵抗は、やはり男女間で相当差がありそうです。ファッションとか食べ物とか、仕事にまったく関係がない話でいくらでも盛り上がることができるのも女性の強みですし。やっぱり、家庭の平和のためにもカカア天下がいいような気がします。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

 そういえばイギリスもエリザベス一世、ヴィクトリア女王、エリザベス二世と、女性君主の時の方が威勢がいいですね。ジョン・ブルが女王陛下にぬかずくというのが、イギリス的安定かもしれませんね。
 アメリカ政界はそこにいくと、意外にもまだまだ男性社会。議員専用のエレベーターに乗ろうとした女性議員に、「議員以外は乗るな!」とどやしつけた男性議員がいるそうです。ヒラリーとビルみたいなカカア天下の夫婦もいますけどね。

上官殿。
1)同じ課題を小学生の女子だけのグループと男女混成グループにやらせた所、女子単独グループの方が能率がよかったという調査あり。たしかNHKでも放送だれたと思います(だからなんだ、というのもありますが)。
2)feminine talk に関する議論。「仕事中、互いにダラダラ話しているように見えて、スタミナが続くのが女性。仕事中黙々とやっていて、たしかにすごい集中力なんだけど、スタミナが続かないのが男性」というのは、かつて一緒に仕事をしていた女性劇団主宰者の弁。
3) "A man's presence suggests what he is capable of doing to you or for you. His presence may be fabricated, in the sense that he pretends to be capable of what he is not. But the pretence is always towards
a power which he exercises on others" (John Berger, Ways of Seeing, 1972, pp. 45-46).
4)小生の疑問:feminine talk に関する何らかの議論を私が学生相手にモデレートする資格がはたしてありやなしや。
 困った困った。

wombyさん、コメントありがとうございます。

資格の有無にかかわらず、できないこともやってみるのが男の子!女子学生たちのリアルでハードな議論から、フェミニン・トークの核心をあぶり出してみてください。

まあ、最近は実に楽しそうに無駄話を長々としている男性諸氏を時々見かけるので、フェミニン・トークも女性限定ではなくなりつつあるかもしれませんが・・・。

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