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2013年8月27日 (火)

Private Lives

まつこです。

8月の最後の月曜日はバンク・ホリデー。ノッティング・ヒルでは毎年、にぎやかにカーニバルが行われます。この日が来ると、イギリスの夏もそろそろ終わりです。

お天気の良い休日、わたしはイギリスに住む友人夫婦とのんびりランチを楽しみ、夜はウェスト・エンドの劇場でノエル・カワードのPrivate Livesを見てきました。演出はジョナサン・ケント。

似た者同士の元夫婦が、それぞれ二度目の結婚をして、その新婚旅行先で偶然出くわしてしまう。焼けぼっくいに火がついて、新しい配偶者を放り出して二人で逃げ出してしまうものの、結局はけんかばかり。そんな腐れ縁の男女エリオットとアマンダの、甘くて苦い関係を、洒脱な台詞の連続で描きだしている喜劇です。

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[写真はGuardianより]

演じるのはマギー・スミスの息子のトビー・スティーヴンス。真面目で神経質そうな顔立ちでちょっとシニカルなエリオットでした。

一方のアマンダは、映画『フォー・ウェディングズ』でヒュー・グラントに結婚式の祭壇でふられる役をやったアンナ・チャンセラー。強気な外見と、もろい内面を、自覚している大人の女性をうまく演じていました。

軽佻浮薄なコメディのようでいて、中年男女の心理のかけひきの裏に潜んでいるエゴが鋭くえぐり出されます。エレガントでありながらラディカル。こんな洗練された喜劇は、大人の休日の夜にこそふさわしい。こういう劇の面白さは若い子にはわからないでしょうね、フフフ、とちょっと余裕の笑みを浮かべて劇場をあとにしました。

(注:わたしも20代の時にこの喜劇を読んで「面白い」と思っていましたが、いやいや、あの頃にはわかっていなかった・・・。)

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コメント

これ、授業で読んだ懐かしい劇です。20歳そこそこの小娘には渋すぎるお芝居です。こういうのは間の取り方が大事だから、読んでても面白さがわかんないんでしょうね。スティーヴンスは、映画『十二夜』にオーシーノで出ていた人ですよね。好き、好き、すごく「タイプ」です。これ、観たいわあ。

Pukiさん、コメントありがとうございます。

え、ひょっとしてPukiちゃんって二枚目好き? トービー・スティーヴンスは、若干容色衰えちゃっていましたけど、むら気の強い、都会的な中年男を、うまく演じていました。劇中ピアノを弾く場面があったけれど、生演奏に見えたのですが、かなりうまかったです。

でもこんな手だれの色恋沙汰を教材に使うなんて・・・。わたしも存じ上げているあの先生かしら?

まつこさま こんにちは

Private Lives 私も見ようかしらん。
Jonathan Kent といえば、Glyndebourne の Fairy Queen でしたね。椅子から転げ落ちるほど笑いまくったオペラを思い出します。Coward の演出はお手の物かもしれませんね。

ショウガネコさま、コメントありがとうございます。

今回のJonathan Kentの演出は、けっこう濃厚なキスシーンが多くて、目のやり場に困るというか(しっかり見てたけど)、「30+」程度の観客年齢制限をもうけたい感じでした。途中で女がキレて「春の祭典」にあわせてダンスをするあたりは、笑劇オペラっぽいかも。

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