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2013年4月 1日 (月)

メロドラマ2本

まつこです。

先週、今週と2本の映画を見ました。両方とも「よろめく人妻」を描いた世界文学の傑作、モーパッサンの『ベラミ』とトルストイの『アンナ・カレーニナ』、それぞれをもとにした文芸映画です。

美貌とセックスを武器に上流階級の人妻を次から次へと籠絡して貧困から這い上がる男、その名も「ベラミ」(美しき友)。翻弄される熟女をクリスティーン・スコット・トーマスやユマ・サーマンが熱演しているのですが、私はどうももうひとつ物語世界に入り込めない。その理由は・・・

Bel_ami_poster
[『ベラミ』のポスター]

私にはこのロバート・パティンソンが美しく見えない!

『トワイライト』のヴァンパイア役で日本でも熱狂的なファンがたくさんいるらしいのですが、(世代の違いのせいか)私にはただの野卑な若者に見えてしまいます。「やっぱりこういう役柄ならジュード・ロウよね」とついつい頭の中でベラミをジュード・ロウに置き換えてしまいます。

そのジュード・ロウとキーラ・ナイトリーが共演したのが『アンナ・カレーニナ』。今度こそ美男美女の濃厚な恋愛が見れると楽しみにしていたのですが、ジュード・ロウは人妻との激しい恋に溺れる美しく若い将校ではなく、妻を寝取られる夫の方でした。

Annakarenina2012poster
[『アンナ・カレーニナ』のポスター]

ジュード・ロウも40歳を超えました。確かにどんどん後退するヘアラインは、世間体を気にし苦悩する中年男の方にこそふさわしい。ああ、年月って残酷!名声と富を持ちながらもむっつりとふさぎ込む夫カレーニン役のジュード・ロウを見て、一抹の寂しさを感じました。

でも映画はすばらしかったです。『プライドと偏見』、『つぐない』の監督ジョー・ライトと、イギリス現代演劇の大御所トム・ストッパードの組み合わせで、ただの文芸大作ではない、映像美と知的な刺激に富んだ映画でした。

ベテルスブルクの社交界という閉ざされた劇場のような世界で、人々は表面的な人生を演じている。その息苦しさの中で、情熱や嫉妬が深く静かに封じ込められているのがよく表現されていました。

ストレートなリアリズムの手法でやや凡庸な文芸映画になってしまった『ベラミ』と、メタシアターの手法によってメロドラマの新しい面白さを作り出して見せた『アンナ・カレーニナ』。比べて見てみるのも面白いのですが、もしどちらか一本を選ぶならロブ様ファン以外の方はぜひ『アンナ・カレーニナ』をお勧めします。

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コメント

まつこさまのおススメ映画に外れなしですからね。コスチューム映画はしんどいな、と思っていたのですが、『アンナ・カレーニナ』、どっこらしょと行ってみます!

まつこさま

『アンナ・カレーニナ』、まつこさまに好評で良かったです〜〜〜。褒め上げてしまった後で、「お気に召さなかったらどうしよぅ」と思っていたので安心しました。うめぞうさまはいかがお思いだったでしょうか?
ロバート・パティンソンについては誤情報をお伝えしてしまいました。ロンドン生まれの英国人でした。すみません。。。思い込み+偏見って怖いですね。

Pukiさま、コメントありがとうございます。

宝塚だってコスチューム・ドラマやん!Nature/ArtとかFiction/Realityとか、シェイクスピア以来のテーマをうまく映像化していて、舞台劇の要素もとりこんでいます。ご主人とご一緒されてはいかが?

ショウガネコさま、コメントありがとうございます。

Wright/Stoppardの大胆なアダプテーションに意表をつかれましたが、その驚きが快感でした。ショウガネコさんの推薦にはずれなし!ストッパードにはずれなし!」この定理への確信をさらに強めました。うめぞうも大いに楽しんでいましたよ。
それにしてもジュード・ロウのあの老けぶりは演技力のたまものと思いたいです・・・。

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