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2013年3月 9日 (土)

水仙の続く道

まつこです。

今回も日帰りで老人ホームの母を訪ねました。このところ急速に症状が進んでいる母。今日はどんな様子かと、毎回、不安を抱えながら老人ホームへと急ぎます。

そんな気持ちで急ぎ足で歩いていると、ふわりといい匂いに包まれました。あれ?

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[道の端にずっと続いている水仙の花]

立ち止まってみると、暖かな陽射しの中でずらりと並んだ水仙が満開に咲き誇っていました。老人ホームを訪ねる際の、こわばった思いが和らいだ瞬間でした。

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[さっそく母にこの水仙の花の写真を見せました。喜んでいました。歩行がおぼつかなくなったのでなかなか外に出られません。でも車椅子に慣れたらお花見に行けるかもしれません]

母の老人ホーム生活もそろそろ2年です。その間、いつのまにかいらっしゃらなくなった入居者もいらっしゃいます。しばらくするとその居室には新しい人が入っています。その入れ替わりを話題にする人はいません。

当然ながら、入居者の人たちはそれぞれの個性があります。いつも冗談ばかり言っているおじいさんもいます。「うちは男の子ばかり3人だったから、娘がいないの」と、私を見るたびに、毎回、必ず言うおばあさんもいます。母と同じテーブルで食事をする、比較的新しい女性の入居者さんは、ちょっとわがまま。いつも「このおかず、嫌い」とか「朝のパンがおいしくなかった」とか、よく不平不満を口にします。

そんな中、ずいぶん高齢の、真っ白なおかっぱ髪のおばあさんは、ちょっとリーダー格です。やや落ち込みがちの入居者の女性には、「大正琴のお稽古があってよかったね。気晴らしになるわ」と声をかけています。病気で欠勤した人の代わりの職員さんには、「あんた今日は休みのはずやったのにね。気の毒やね」といたわっています。

みなそれぞれに元々の性格が、よりはっきりしてきているように思えます。できるものであれば、あのおかっぱ髪のおばあちゃんのように、自分の身体が不自由でも他者を思いやる気持ちを持てる老女になりたいものですが、それには今のうちからそういう心や態度を持ち続けないとダメなんだろうな、と思いました。

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コメント

一昨日からオックスフォードに来ています。3月にしては珍しい寒さだとかで、最高気温も2度ぐらい。昨日は雪が降りました(泣)。でも、昨日の早朝、カレッジの草原に散歩に出かけると、川は凍っているにもかかわらず、黄水仙と白いクロッカスが清々しく咲いていました。まつこ様のお母様はとても穏やかに過ごしていらっしゃるように思います。もう少し暖かくなって、お散歩に行けるといいですね。

Pukiさん、オックスフォードからコメントありがとうございます。

今年のイギリスの冬は寒かったようですね。でもイギリスの春といえばクロッカス。寒い風のなかでも健気に咲いているところを想像するだけで美しいイギリスの早春の景色が目に浮かぶようです。もうじきイースターですね。

おかげ様で母は不自由になりながらも穏やかに過ごしてくれています。静かにたたずむように一日一日を過ごす母の晩年を、私たち家族も穏やかに見守ろうという気持ちになっています。

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