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2012年10月

2012年10月31日 (水)

脱自然派宣言

まつこです。

ウォ〜、ハロウィンの仮装!

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[「こわいよ〜」と逃げ出すうめぞう]

・・・ではなく、使い終わった後の美容マスクです。

この数年、化粧品は自然派にこだわっていました。「脱ケミカル」「パラペン不使用」などの表記に敏感に反応し、ドイツのナチュラル・オーガニック・ブランドのパックや、フランスのシアバター専門のスキンケア・ブランドのクリームなどを、わざわざ海外から通販で購入したり、人権擁護団体の販売する美容液まで試してきました。

しかし・・・

鏡を見るたび、うーん、これはまずい、もはや自然派のイデオロギーにこだわっている余裕はないという、危機感が次第に強まってきました。シワがあっても、シミがあっても、動じないのが真性ナチュラリストでしょうが、私はあっさり宗旨替え。肌にハリや透明感が戻ってくるなら、ナノテクノロジーでも複合ポリマーでもシリコーンでもなんでも使えるものは使いたい!合成化学物質は長期的には肌に有害だとしても、もはや長期的憂慮なんぞ、気にする必要はない。30年後、私が80代になる頃には、iPS細胞の美容応用だって実現しているかもしれないし。

というわけで、脱自然派宣言です。数週間前から某メーカーの美容液を惜しげなくバシャバシャと朝晩使っています。

昨日の午後、少し空いた時間があったので、デパートにその美容液を買い足しに行きました。平日の午後の日本橋高島屋の化粧品売り場は、予想以上に混んでいました。ランコムもエスティ・ローダーもディオールでも、カウンターはゆったりと買い物を楽しむご高齢のマダムの姿が目立ちます。60代以上の世代で比較的経済的余裕のある人たちが、アンチエイジングをうたった高機能化粧品の重要なターゲット・マーケットだということがよくわかりました。

うーむ、私もそのマーケットの一部なのね・・・と、若干、複雑な気分になりながら、買って来たマスクをベタリと顔に貼り付けて秋の夜を過ごしています。

2012年10月28日 (日)

ドン・キホーテ

まつこです。

仕事の関係で、Kバレエカンパニーの『ドン・キホーテ』を見に行く機会をもらいました。まるで予備知識なく出かけて行ったら、その日の主演は熊川哲也氏ではなくて、ちょっとがっかり・・・。ところが幕が開いたら、名も知らぬ主演の若いダンサーに目が釘付け!

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[バレエのプログラムは装丁が豪華]

休憩時間にあわててプログラムを確かめると、主役のバジルはカンパニーに入ってまだ2年ほどの若いソリスト秋元康臣さんでした。手足がすらりと長くて、身体の線がとにかくきれい。「日本男児でこんなにタイツ姿が決まる人がいるのね・・・」と何度心の中で驚嘆のため息をついたことか。

強調しておきますが、単にスタイルの良いタイツ姿に魅了されたわけではありません。まっすぐな線や正確な角度という数学的な美しさと若々しい躍動感が一つになって、大きく舞台の上で開花するのを見る気分でした。恋をする若者の溌剌とした喜びと、豊かな才能をのびのびと発揮するダンサーの喜びとが、一つ一つの動きや表情にあふれています。

芝居や音楽などパフォーミング・アーツの観客・聴衆が幸福感を感じるのは、演者の喜びが作品の完成度を高めているこんな瞬間です。脳内に快楽があふれた土曜の午後でした。

まだ20代前半の秋元康臣さん。これからのいっそうの活躍が楽しみです。

2012年10月26日 (金)

学貴日新

まつこです。

先日、出張に行ったおり、秋田大学の図書館に掲げられていた扁額が目にとまりました。

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[内藤湖南は秋田の師範学校出身。大阪朝日新聞でジャーナリストとして活動した後、中国の歴史、文化の研究をして京都大学教授となった人です]

秋田出身の東洋学者、内藤湖南(1866-1934)の書です。おおらかでいながら真摯な文字で、眺めていると深呼吸をしたような良い気分になります。本名は内藤虎次郎。内藤虎という署名は、どこか諧謔味もあって、ほのぼのとしているように感じられます。

この書にも心引かれましたが、そこに付されていた、茶色く変色しかけた説明文にも心動かされました。30年ほど前の秋田大学の教育学部長が書かれたものでした。

この書は「学は日に新たなるを貴しとす」(学問は日々新たな探求をすべく不断の精神を持って継続すべし)と読むのが一般的であろうが、自分はもう少し実存的意味をここに見て、「学びて日に新たなるを貴しとす」と読みたいというのです。学問を通し、日々、自分が新しくなってこそ、教育者として子供たちと豊かな経験が共有できるという趣旨のことが書かれていました。

「学びて日に新たなる」。学問とは人を老成させるばかりでなく、学問を通して、日々、新しい自分へと再生することができる——。清々しい発想でに心洗われた気持ちになりました。

内藤湖南は秋田南部藩の儒家の生まれだそうですが、幼少期から外国人教師について英語も学び、秋田師範学校の生徒だった頃はスペンサーの進化論を研究していたそうです。江戸時代の藩校や儒学の学問の厚みは、明治期の師範学校にも引き継がれ、戦後も各地の国立大学はその後継として、地方の教育文化の基盤として機能していました。その水準の高さが、この学部長のメッセージには現れているように思えます。

共通一次試験導入と大学設置基準大綱化などによる、改革という名目での大学教育の合理化と画一化、マスメディアによる文化の中央集権化によって、今日では地方大学の存在意義が一見薄らいでいるように見えます。それでもなお、人々の生活や地方の歴史に根ざして積み重ねられてきた教育の支柱として地方大学の果たすべき役割は大きいはずです。一枚の扁額を前に、そんなことも考えさせられました。



2012年10月22日 (月)

第3の波

まつこです。

第1の波は1970年前後。小学校でスカートめくりが流行り、スカートの下にブルマーはいて防衛したものです。

第2の波は1990年前後。バブル景気には無縁の地味な職についたものの、ボディコンの流行はちょっと取り入れていた若き日の私(ああ、遠い目)。

第3の波は数年前から。50歳を過ぎた私には無縁、早く去ってくれないものかとじっと待てども、この秋冬もトレンドは続く気配・・・。そう、ミニスカートの流行です。

あーあ、とうとう買ってしまいました、そのミニ・スカートを。シャロン・ストーン、萬田久子など、まだまだがんばっている(が、ときどき少し痛々しく見える時もある)、諸姉の熟女ミニ姿を思い浮かべ、若干ためらいつつも気がついたら試着して、ふと我に返るとすでに支払いがすんでいました。

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[フィリップ・リムのミニのワンピース。異素材の組み合わせで、すごく着脱しにくいけれど、デザインが気にいってしまって衝動買い]

先日、関西在住の仲良しPukiちゃんが東京に遊びに、いえ出張に来ました。麻布十番で夕食を一緒にしようということになり、だったらついでに六本木ヒルズでウィンドウ・ショッピングでもいかがと、私が誘ったところ、魚心あれば水心。「まつこさん、自分にご褒美いかがですか」「いえいえPukiちゃんこそ、いつもよくがんばっているんだから・・・」と、互いを鼓舞しつつ、足取り軽く六本木へ。

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[ついでにもう一丁衝動買い。こちらもフィリップ・リム]

こういうちょっと高揚した気分の時は、勢いで買っちゃうんですよね。でもたまには冷静さを失って前のめりに楽しむのも悪くないものです。タイツやブーツと組み合わせれば、おばちゃんだってミニスカートくらいなんとか着こなせるでしょう。いや着こなしてみせましょう。果敢に攻めてこそ人生の秋!

・・・とは言うものの、「いやー、これが人生最後のミニ・スカートだろうなあ・・・」と感慨にひたりながら戦利品を眺めています。

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[Pukiちゃんに会えてご機嫌のうめぞう]

ちなみに、うめぞうもまじえての夕食は麻布十番のカウンターで食べるフランス料理のQUAND L'APPETIT VA TOUT VA!(カラペティ・バトゥバ)。このお店の名前、極めて発音しにくいので、我が家では「豆屋のとこを曲がった2階」と呼んでいます(豆源の角を反対側に曲がります)。最近、シェフが替わったそうですが、前回と同じように凝った美味しいお料理でした。

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[サンマのカルパッチョ、フォアグラとチョコレートとイチジク、穴子、子羊、和栗のモンブランなど、どれも美味しかったです]

2012年10月21日 (日)

静かな時間

まつこです。

今日は久しぶりに大阪の母を訪ねました。先回、行こうと思った日にちょうど台風が来てしまい、それ以降、どうしてもスケジュールが調整できず、間が空いてしまいました。

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[きれいになった東京駅から出発!]

その間、母は電話の呼び出し音が認識できなくなってしまいました。弟や義妹が行った時にあちらから電話をかけてもらうようにしていたのですが、それ以外は声を聞く機会も減ってしまい心配でした。

久しぶりに会った母は、やはり症状は少しずつ進んでいますが、表情も声も穏やかで安心しました。いつも明るく接してくださる職員の方たちのおかげだと思います。

お天気が良いので、老人ホームの周囲を散歩してみましたが、足腰が弱っていて、あまり長くは歩けません。運動能力や認知能力の低下はやむを得ないことです。けれど本人が不安や苦痛を感じていなければ、それだけで良いと思うようになりました。さわやかな秋風を頬に感じて気持ち良さそうにしている様子や、植栽の花をうれしそうに眺める様子を見ると、会いに来て良かったなと実感します。

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[久しぶりに戸外に出た母。こちらの老人ホームは社長さんの趣味でアジア・リゾートっぽいコーナーが作られています]

出張で京都に来ていたうめぞうも立ち寄ってくれました。うめぞうの顔を見ると、母は「あら、誰だったかしら・・・」と、とまどいながらも、うれしそうな顔をしています。その人が誰かはもうわからないけれど、自分のことを思ってくれる人だということはわかっているようです。様々な情報が消えていってしまっても、優しさや楽しさを感じる心は残っているのですね。

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[久しぶりにうめぞうと再会してうれしそうな母]

会話の内容もとぼしくなり、母は私たちの世界から少しずつ遠ざかっているようにも思えます。それでも穏やかな表情を浮かべて、静かな老後の時間を過ごしていてくれる母に感謝しています。

2012年10月19日 (金)

白寿

まつこです。

昨日は、うめぞうのお父さんのお誕生日でした。99歳!「白寿」です。

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[誕生日の記念写真]

ささやかなお祝いの会をしました。ウメマツとも夕刻まで仕事があったため、料理はデパ地下調達です。

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[菊乃井の折り詰め料理です。三日前までに要予約]

高齢なので、たくさんは食べられないのですが、華やかな雰囲気はほしい・・・というわけで新宿高島屋地下の菊乃井の折り詰めを頼みました。

働くヨメは、おせちもデパ地下、お誕生日もデパ地下。「だって時間ないんだもん」と思いながらも、若干、気が引けます。ほんとうならお誕生日くらいちゃんと手料理を作って、いいところを見せたい・・・。

そんな私の目に入ったのは、広島の銘酒、賀茂鶴の季節限定のひやおろし吟醸原酒「楽月」。これだ!

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[賀茂鶴ひやおろし]

お義父さんは広島出身です。旧制高校を卒業してからずっと広島を離れて生活していますが、99歳になっても郷里への愛着は消えることはありません。昔話をするときには自然と広島弁が出てきます。

「お義父さん、賀茂鶴持ってきました。これで乾杯しましょう!」と差し出したら、おおいに喜んでもらえました。自分の父親もいつも賀茂鶴を飲んでいたと、懐かしそうに語りながら、うれしそうに杯を口にしていました。

お年寄りへのプレゼント選びはちょっと難しいものですが、遠い故郷を偲ぶきっかけとなる品は喜ばれるようです。賀茂鶴が呼び水になって、お義父さんの若い頃の思い出話がたくさん聞けた夜でした。

ちなみに賀茂鶴ひやおろしは、すごく滑らかで美味しかったです。たぶん私が一番たくさん飲んでしまいました。

2012年10月15日 (月)

秋田の秋

まつこです。

秋田出張から戻りました。

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[秋田藩主佐竹氏の居城跡の千秋公園]

秋田はそろそろ紅葉が始まりかけていました。お友達のPukiちゃんが企画してくれた「きりたんぽ計画」もあり、楽しみにしていた秋田出張でしたが、やや緊張をともなう仕事もあったので、無事終わってほっとしています。

ほっとしたところで・・・

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[久々のお酒はおいしい〜]

この出張の準備のため、しばらくお酒から遠ざかっていた私。仕事が終わるやいなや、居酒屋へ直行。秋田のちょっと甘めの地酒が喉を滑り落ちていきます。ああ〜、開放感!

地方出張といっても、最近はスケジュールが厳しく、なかなか旅の風情を味わうことはできないのですが、タクシーの運転手さんの東北弁や居酒屋の壁に無造作に貼られた地酒の広告など、そんなものにもかすかな旅情を感じた秋田でした。

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