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2012年5月19日 (土)

血は争えない

まつこです。

風邪もぎっくり腰も85%くらい治った気がします。あとひといき。

先週の週末は京都に行く前に、うめぞうの叔父さんのお見舞いに行きました。

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[あなご飯ともみじ饅頭]

この写真で出かけた先はお分かりになると思います。広島です。

うめぞうの叔父さんは原爆が投下されたとき広島にいて、原爆手帳を持つ被爆者ですが、92歳の今日に至るまで元気に過ごしてきました。そのお兄さん、つまりうめぞうのお父さんは98歳。こちらは皆さん長寿の家系で、80代はまだまだ初老、90代からがいよいよ高齢者、という感覚が基準になっています。

この叔父さん、うめぞうが何か話しかけても、耳が遠いのか返事もせず、自分の話をずっと続けます。でも私が話しかけると、ニコニコしてこちらを向いて聞いてくれます。看護師さんと廊下ですれ違うとハイタッチしていました。女の人が好きなんですね。私の手を握ってうれしそうにしている叔父さんを見ながら、「うめぞうもきっと長生するだろうな」と確信しました。

広島に行ったらぜひ食べたいものがありました。駅弁のあなご飯です。私の母方の祖母は、日本が植民地支配をしていた時代に、京城(今のソウル)で生まれ育ちました。毎年、夏休みになると、新潟に帰省したのだそうです。その帰省のたびに「下関で汽車に乗って、宮島のあなご飯の駅弁を食べるのが楽しみだった」と何度も懐かしそうに語っていました。

子供の頃からその話を繰り返し聞いていた私は、ぜひ広島まで行ったらあなご飯の駅弁を食べたいと思っていたのです。ふんわり柔らかく煮えた穴子がのったお弁当はとても美味しくて、「ああ、おばあちゃんがあんなに懐かしんでいたのもわかるなあ」と、ずっと前に亡くなった祖母のことを思い出しました。

Photo

[老人ホームには鯉のぼりがたくさん飾られていました]

京都滞在中に、うめぞうと二人で老人ホームの母も訪ねました。母の症状は確実に進んでいて、私以外は家族の顔と名前も一致せず、自分との関係もわからなくなってしまいました。うめぞうが「おかあさん、お元気そうですね。顔色もいいし」と話しかけると、「母はいませんよ」と、とんちんかんな答え方をするといった具合です。

その母が、必ず興味を抱くのは私の身につけているものです。「あら、いい色ね」「あら、これは素敵ね」と気に入ったものがあるとほめてくれるのですが、母が特にお気に召すのは、たいてい私が思い切って買った、ちょっとお高めな、いわゆるブランド品なのです。ヘルノのダウンコートは「あら〜、いいわね〜、いいのが見つかって良かったわね〜」とファーの部分をなでながら、何回も言っていました。クロエのバッグも「いいわね〜、ちょっと持たせて」と見るたびに言います。一方、ナイロン製のエコバッグとか、無○良品のセーターとかにはコメントなし。

うーん、家族の顔を忘れても、ブランド品を見抜く力は残るんでしょうか。確かに昔はおしゃれ好きな母でしたが・・・。私も将来ボケちゃったとしても、エルメスのスカーフとかカルティエの時計とか見たら、「あら、いいわね〜、私も欲しいわ〜」とか言いそうな気もします。

やっぱり血は争えないと、広島でも大阪でも思った旅でした。

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コメント

こんにちは

今回のぎっくり腰、かなり重症のようでしたね。
くれぐれもお大事にしてくださいね。

お母様のブランドモノに対する慧眼、素晴らしいですね!
認知症で色々忘れていっても、その人なりのこだわりは最後まで残るそうですから、お母様はセンスが良くて、綺麗なモノ、お洒落なモノが本当にお好きだったのでしょうね。

まつこさん、お母様に素敵な品々を見せるためにも、ブランド品を買う正当な理由があるんですよ~(笑)

翡翠さん、コメントありがとうございます。

な〜るほど、母が見て喜ぶというのが私のショッピングの正当なる根拠になるわけですね!

いずれにせよおしゃれを楽しむには健康が必須条件だと実感しています。今日は久々の出勤だったのですが、身体に負担をかけないために、健康ぐつと軽いナイロンバッグでトボトボヨロヨロノロノロ出かけました。さっそうとした歩きっぷりは、おしゃれの第一歩です。

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