« 和風ヴァレンタイン・デー | トップページ | 春は名のみ »

2012年2月26日 (日)

『トスカーナの贋作』

まつこです。

先週末、久しぶりにうめぞうと二人で映画を見に行きました。昨年見逃してしまっていた『トスカーナの贋作』を、飯田橋の名画座ギンレイで。中年男女の心理のずれを描く知的遊戯にあふれた映画でした。

Photo

[左から、フランス版(Copie Conforme)、日本版(『トスカーナの贋作』)、イギリス版(Certified Copy)のポスター。タイトルの付け方やポスターのデザインに文化の違いが反映していて面白い]

たまたま夫婦と間違えられた中年の男女が、夫婦のようにふるまっている間に、男女それぞれのエゴがむき出しになる。「贋物」の夫婦が、男女関係の「真実」をむき出しにする、という内容です。

イタリアに住んでアンティーク・ショップを経営するフランス人女を演じるのはジュリエット・ビノシュ。この女優さん、『存在の耐えられない軽さ』で初めて見たときから、美しさより上手さが目立つという印象でした。スタイルも完璧とは言い難いし、もっときれいな女優さんはたくさんいるし、映画女優の華麗さにいまひとつ欠けるというか、いわばフランス映画界の大竹しのぶ、という感じ。

それが今回、『トスカーナの贋作』ではすごく魅力的に見えました。シングル・マザーのフラストレーションも、イギリス人評論家とお似合いカップルを演じてちょっとはしゃいでいる様子も、真っ赤な口紅とイヤリングで「女」に変身する場面も、自分のロマンティックな気分に付き合ってくれない男に怒りをぶつける修羅場も、それぞれに中年女の弱点や欠点がチャーミングに見えてきます。

ジュリエット・ビノシュは1964年生まれ。『存在の耐えられない軽さ』の時が24歳。今回の『トスカーナの贋作』では46歳。24歳の時より、46歳の方がずっときれい。なぜ?

Photo

[左が46歳、右が24歳]

年をとって頬がこけ、デコルテには厚みついています。これがいいのではないでしょうか。人生の酸いも甘いも経験するうちにふっくらとした頬はやせ、一方、二の腕から胸元にかけては貫禄がつきます。年月を経たからこそ得られる冷静さと余裕が、エレガントな雰囲気を作りだすのです。

こけた頬とふっくらとしたデコルテが熟年女性の魅力のポイント。これが逆になるとマズイです。たるんだ頬と貧弱な胸ではエレガンスにもゴージャスさにも欠けます。

私も含め、比較的痩せている中年女性は要注意です。ダンベル体操でもして、肩から胸にかけての筋肉づくりに励もう、とトスカーナの美しい田舎町の景色とジュリエット・ビノシュの豊かなデコルテをスクリーンに眺めながら、決意を新たにしました。

« 和風ヴァレンタイン・デー | トップページ | 春は名のみ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『トスカーナの贋作』:

« 和風ヴァレンタイン・デー | トップページ | 春は名のみ »