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2012年1月 4日 (水)

ベルリンの夜

まつこです。

今回の帰国はロンドン経由。12月31日の昼ごろヒースローを発ち、1月1日の朝、成田に到着しました。正確にはいつどこで2011年から2012年に変わったのかわかりにくいのですが、ヒースローを発ってしばらくすると、日本時間に合わせて「2011年になりました。あけましておめでとうございます」という機内アナウンスが流れました。

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[今年の初日の出は飛行機の窓から眺めました]

ベルリンでの最終日は朝、少しだけ雪がちらつきました。でもこの時期としては今年の年末年始のベルリンは例外的な暖かさなのだそうです。

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[ブランデンブルク門。ジルベスター(大晦日)にはこのあたりに何十万人もの人が集まるそうです]

30日にはブランデンブルク門の周辺の広場で大晦日のイベントの準備が進んでいました。かつてはブランデンブルク門のところに東西を隔てる壁が建っていました。25年前に私が西ベルリンを訪れた時には、この門の上の馬車を後ろからしか見ることができませんでした。4頭立て馬車の馬のお尻が並んでいる景色が印象的でした。今回は表側から見れてうれしかったです。

ベルリンの中心の観光客でにぎやかなブランデンブルク門。そのすぐそばに広がっている記念碑が目に入った瞬間、息をのみました。四角いコンクリートが延々と並んでいます。終戦から60年目の2005年に完成したユダヤ人迫害記念碑です。

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[ユダヤ人迫害記念碑]

このコンクリートのオブジェは幅は95センチ、奥行きは2メートル35センチにそろえられているそうです。装飾を排したのっぺらぼうの灰色の棺がいくつもいくつも並んでいるように見えます。

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[どこまでも続くコンクリートのオブジェ、総数は2711]

地面はゆがんで湾曲しています。灰色の直方体の高さは不規則で、奥に行くにつれ次第に高くなっていきます。

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[奥に行くほど高くなる灰色の直方体]

吸い込まれるようについつい奥まで歩いて行きたくなります。

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[次第に深くなるコンクリートの森]

細い通路を歩いていくとコンクリートの直方体は、やがて背の高さよりはるかに高くなります。まるで灰色の迷路の中に迷いこんだ気分です。

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[光のさしこむ灰色の世界]

けれどそこにまっすぐな光がさしこんでいます。灰色の世界に一条の希望の光がさしこんでいるようにも感じられます。

単純なようでいて複雑。思考停止しそうな空間でありながら、いろいろなことを感じさせる場所でした。

今回のベルリン滞在最後の夜はベルリン・フィルの演奏会を聴きに行きました。指揮者はサイモン・ラトル。ピアニストはエフゲニー・キーシンです。

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[カラヤン・サーカスとも呼ばれるベルリン・フィルハーモニー。その前の通りの名前はヘルベルト・フォン・カラヤン・シュトラーセ]

グリークのピアノ協奏曲と、ラベルやブラームスなどオーケストラによる舞曲を中心にしたプログラムでした。統一された響き。大胆に繊細に自在に変化する音楽。一糸乱れることのない完璧な演奏。圧巻でした。

この日のチケットは12月4日に売り出されました。当然ながら即日完売。当初はネットで販売されるとのことでしたが、アクセスが多すぎるせいか当日のベルリン・フィルのHPは開くことさえできず、ようやく開いたら「電話購入のみ受け付ける」と記載内容が変わっていました。国際電話で何度かけてもなかなかつながらず、ようやくつながってもドイツ語の自動音声が延々と流れるだけ。うめぞうが文字通り手に汗して受話器を握りしめ続け、ようやく手に入れたチケットでした。

例年になく暖かな冬とはいっても、冷たい風が吹き付けるベルリンの年末の夜。凍える冬の夜でも、華やかなベルリン・フィルのコンサート・ホールを後にする聴衆は皆、聴いたばかりの多彩なリズムにあふれた音楽に興奮して頬を紅潮させているようでした。

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