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2011年2月18日 (金)

女優の皺:『愛する人』

まつこです。

同僚のサトミちゃんと映画を見に行きました。アネット・ベニング主演の『愛する人』(Mother and Child)です。数世代にわたる母と娘のつながりをテーマにした映画です。幸福になることを避けようとする女性が、それぞれに母親に対する反発を心の奥深くに抱え込んでいるという内容でした。

Photo

[この皺がいい! 写真はwww.imdb.com から]

感心したのは主演アネット・ベニングが、皺だらけの顔や手をスクリーンにさらしている潔さです。10代での出産と別離という過去を背負い、老いて死んでいく母への愛憎で苦しむ中年女性の痛々しさが、その皺の刻み込まれた顔で表現されるのです。眉間、目じり、口元の細かい皺の数々、首にいくつも走る横の皺、そしてくしゃくしゃな手。

1958年生まれのアネット・ベニング。役柄もほぼ同じ年齢でした。メイクやカメラワークでいくらでもきれいに見せられるはずですが、この映画ではそういう小細工をすべてはぎ取って、涙に汚れたスッピンの顔をクローズアップで何回も映しています。

『リチャード三世』では美しい王妃エリザベスを、『アメリカン・ビューティー』ではアメリカの富裕な家庭の奥さんを演じていたベニング。『華麗なる恋の舞台で』でも、愛人を奪った若い女優に見事な復讐を果たす堂々たる大女優ジュリアを演じていました。そのベニングがこんなに皺くちゃに・・・。

ああ、あっぱれです。年を重ねてなお、苦しみ、笑い、泣き、そして生き続けていくリアルな人生を演じて、観客の共感を呼ぶ。ただきれいなだけの女優ではないことを、この皺くちゃな顔が証明しています。

共演のナオミ・ワッツが美しい裸体をさらすシーンもありますが、若い女優がヌードになることと、中年の女優が皺だらけの素顔を見せることと、どちらがより大きな勇気が必要かと言えば、そりゃ、皺だらけの顔の方でしょう!

アネット・ベニングはもうじき公開される『キッズ・オールライト』(The Kids Are All Right)ではジュリアン・ムーアとともに、レズビアンのカップルを演じているそうです。女優は若くないと役がないと言われてきたアメリカ映画界ですが、アネット・ベニングにはこれからもどんどん役の幅を広げて、女性たちに勇気を与えてほしいものです。

Photo_2

[帝国ホテルのチーズ・バーガー]

日比谷のシャンテで映画を見た後は、帝国ホテルのパーク・サイド・ダイナーでハンバーガーを食べました。実は私、ハンバーガー大好きです。今まで食べた中で一番高価なハンバーガーでしたが、脂肪の少ない赤身の牛肉のパテがおいしかったです。えっ、高カロリー?「ちょっとくらい太ろうが、皺ができようが、堂々としていればよろしい。中年には中年の生き方がある!」という気分になる映画でした。

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コメント

まつこさま

お久しぶりです。

映画のお話も面白く読ませていただきましたが、ハンバーガーが美味しそう!
私もハンバーガー大好き。あまり外では食べませんが。
帝国ホテルのハンバーガーですかっ! それは高そうですね。でも美味しそう〜。
あちこち美味しいハンバーガー屋さんがあるようですが、未探索。炭焼きバーガーが食べたくて、真剣にバーベキューセットが欲しくなったこともあります。シンプルに見えて、色々こだわるとキリがない食事ですよね。

ショウガネコさま、コメントありがとうございます。

帝国ホテルのダイナーはお客の平均年齢がとても高いので、それに合わせるように、お肉は赤身で味付けは薄く、若者にはちょっと物足りなく感じられるかもしれません。健康を気にする中高年用バーガーと言えましょう。五反田の清泉女子大近くにピカイチのバーガーがあるとか。今度ご一緒しましょう!

Spooks、相変わらずはまり続けています。Tomが早期退職するエピソードでは目頭が熱くなってしまいました。

まつこ様
 トレーニングの記事と、本日の映画の記事(ついでに帝国ホテルのハンバーガーも)、いずれも興味深く拝読いたしました。トレーニングは、意志力がないと続かないもので、私は運動部でしたがその練習時間中以外には自分でやって続いた試しがなく、そのようなことができること自体尊敬してしまいます。家内もBillyを続けているのですが、私が言うのも変ですがよく続いているなー と感心しきりです。
 最近、映画というものを全く見ていないので、もう少し子供が成長したら、私もこんなことをブログに書ければいいなと思ってます。

P.S. 本日すれ違ったとき、時間が迫って焦っていたもので、あの寒い中、横断歩道の反対側まで引き戻して置いてきぼりにしまして大変失礼いたしました。お詫び申し上げます。

くまさん、コメントありがとうございます。

意志の弱さのコンテストがあったら、私は上位入賞の自信があります。だから、先にブログに書いちゃうのです、「トレーニングします」と。そうすると、書いた手前、しばらくは続く。Billyって、結構、きついんですよね。あれをご自宅で続けられるとは、奥様の意志力、敬服します。

あの交差点は私はよく利用します。スーパー加○屋によって、夕飯の買い物します。またお目にかかりそうですね。

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