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2010年11月 6日 (土)

モーツァルトを聴きながら

まつこです。

今週は群馬の伯母夫婦が母を訪ねてくれているので、私は東京でのんびりとした週末を迎えています。

Photo

[文化の日はコンサートに出かけました。ヤマハホールは新しくなっていて、ガラス越しに銀座の通りが見える素敵な空間に変わっていました]

先日、母の症状が進んだことをブログに書いたら、パリに住む友人の若い医師S君が電話をしてきてくれました。認知症の進行だけではなく、身体的な健康状態のチェックもした方が良いだろうというアドバイスをもらいました。他にも何人かの友人たちが激励のメールをくれました。こうして助言や声援を送ってくれる友人たちがいるのは、本当にありがたいことです。

母のことはいろいろ気になりますが、それでも時間は流れ、日々は過ぎていきます。11月3日は文化の日。残念ながら出勤日でお休みではなかったのですが、夜はコンサートに出かけました。銀座のヤマハホールで開かれた小さなコンサートです。

ダニエル・ゲーデというドイツのヴァイオリニストとマリノ・フォルメンティというイタリア人ピアニストのデュオ・コンサートでした。モーツァルトとブラームスのヴァイオリン・ソナタと、後半はいろいろな小品の取り合わせで、艶やかなヴァイオリンの響きを堪能できて楽しい会でした。

モーツァルトのト長調のソナタ(35番)の天真爛漫な音楽を聴いている間にふと涙ぐみそうになりました。母とは理屈の通った話がどんどんできなくなっていますが、毎朝の電話では、庭の木々の葉の色がきれいだとか、雲間から漏れる朝の光がきれいだとか、そんなことを喜んで繰り返し繰り返し話しています。思考力を失っていくのを嘆くのではなく、母に残されたこの無邪気さに感謝すべきなのでしょう。遠い昔に若い作曲家が残した明るく透明な音楽を聴きながら、少し悲しいけれど穏やかな気分に包まれた夜でした。

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コメント

まつこさま

まつこさまのブログを読ませていただいていて、病気のご本人だけでなく、介護する側の大変さを痛感します。介護する側の心のメンテナンスが大事だということも。
音楽には癒す力がありますね。美しい生演奏を聴く機会をこれからも是非。

ショウガネコさま、コメントありがとうございます。

そうなんです、親の介護ってかなり強烈な負の磁場です。特に認知症の介護の場合は、介護者の精神衛生は非常に重要です。おっしゃる通り、生の美しい楽器の音色を聞くと、心が安らぐ実感があります。芸術や宗教の意味を改めて考え直している今日この頃です。

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