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2010年8月13日 (金)

似てない親子

まつこです。

昨晩も芝居を観に行ったのですが、酔っ払って深夜の帰還となりブログに記録を残せませんでした。劇場で友人のwombyさんと一緒になり、終幕後、Joe Allenへ。芝居の感想など語り合いながら飲むワインはおいしいものです。

009[『お気に召すまま』を見たオールド・ヴィックも古い劇場のひとつです]

見た芝居はシェイクスピアの『お気に召すまま』(As You Like It)。最近、ケイト・ウィンスレットとの破局が伝えられたサム・メンデスの演出です。光と影をうまく利用したシンプルな舞台に、老いと若さ、友情と恋愛、兄弟の権力闘争のドラマが繰り広げられます。しっかりと台詞を聞かせる落ち着きのある舞台は、いかにもシェイクスピア劇の本舗イギリスという感じがします。

男装に隠れて好きな男の人の気持ちを確かめるヒロインのロザラインは、ほっそりとした金髪美人です。その大の仲良しの従妹はぽっちゃり型で色黒の元気娘。恋して一喜一憂する親友を冷静かつ辛辣な批評家として眺めます。この二人の組み合わせが楽しかったです。

このロザラインを演じていたのは正統派美人のジュリエット・ライランスという女優さんでした。芝居のあと「あの人、マーク・ライランスの娘かな?」というwombyさんに、「違うでしょう。マーク・ライランスにあんな美人の娘がいるとは思えない」と言ってしまいましたが、ネットで調べたらやはり親子でした。ただし血はつながっていません。お母さんが子連れ再婚した相手がマーク・ライランスだそうです。

翌日は、たまたまなのですが、そのくしゃくしゃな顔のマーク・ライランスの出演する喜劇を見ました。La Beteというタイトルです。マーク・ライランスが演じる野獣のように奔放な大道芸人と、一方のモリエールを下敷きにした知性派の演劇人の出会いを通して、二つの異なった芸術観の対立を描きます。大衆を喜ばせる芸か、理念を実現するための芸術か。17世紀のフランスが舞台です。

台詞は終始、脚韻を踏んだ韻文です。マーク・ライランスは野卑な芸人を、付け歯をつけて演じていました。その歯をむき出しにした口から唾を飛ばし、口に入れた食べ物を飛ばし、ゲップはする、おならはする、まあ、とにかく汚い、汚い。この野蛮で下品で猥雑な芸人が30分ほど一人で韻文をまくし立て続けるという場面が圧巻でした。

このLa Beteを見たのは「コメディ・シアター」という古くて小さな劇場です。ちょっと残酷な笑劇を、盛装した男女が見る。ボックス席でシャンパン飲んでいる人たちもいました。古きよき時代の名残が感じられる夜でした。

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コメント

まつこさま

実に芝居三昧ですねっ! しかも豊作のようで、うらやましい限りです。そういえば昨年は父上の作品に出演したStoppardジュニアの舞台をご一緒させていただきましたね。Stoppard は親子で職業が違いますけど、Mark Rylance 親子は共演なんてこともあり得るかもしれませんね。見てみたい〜

お忙しいところ、観劇後もおつきあいいただきありがとうございました。楽しかったです。そうでしたか、血はつながっていなくても親子でしたか。昨日は芝居は観ずにおとなしく図書館におりました。調べ物が終わらない・・・。

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

イギリス演劇界、親子兄弟姉妹がたくさんいるみたいですね。Redgrave家がその際たるものですが。Rylance父娘の共演は、実現すれば話題になりそう。Toby StephensとMaggie Smithの共演なんかも見てみたいですね~。

wombyさん、コメントありがとうございます。

こちらこそ訪英のたびにご一緒いただき、大感謝!
昨日さぼった分を取り戻すべく今日は私もがんばろうと思ったら、金曜日で5時で閉館でしたね。調べ物、終わりましたか?

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