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2010年7月

2010年7月27日 (火)

黄金のラッパゼンマイ?

まつこです。

数年前のことになりますが、うめぞうが初めてイギリスを訪れたときに、案内役をしようと思った私は、うめぞうにイギリスで行きたいところはどこかを聞いてみました。即座に「ロンドン塔と湖水地方」という答えが返ってきました。直球ど真ん中の答えです。

Wordsworth_ennerdale[湖畔に水仙の花が咲く・・・]

イギリスと言えば、血塗られた歴史の跡をとどめるロンドン塔と、ワーズワースやコールリッジなどロマン派の詩人たちがその美しい自然を愛した湖水地方―。こんなイメージを持っている人は多いと思います。

その湖水地方のあるカンブリアの観光局のHPに、2007年以来、一匹のリスが登場しています。MC Nutsという名のこのリスは、ワーズワースの有名な詩「水仙」をラップにして、湖畔で歌い踊るのです。

Wordsworth_wood_3 [これが歌って踊る巨大なリスのMC Nuts]

カンブリアの観光局が若い世代に湖水地方の魅力を伝えるために、詩が作られてから200年を記念して、ヒップ・ホップ・ヴァージョンに仕立てて、ビデオクリップまで用意したのです。これを取り上げた新聞「テレグラフ紙」の記事は、「奇想天外」とやや懐疑的な感想を伝えています("Squirrel rapper releases hip-hop Wordsworth")。

こんなパロディが作られるのも、原作の詩がとてもよく知られているからです。英語圏では子供の頃、学校で無理やり覚えさせられたという人もたくさんいます。

最近、この詩の一節を試験問題に出しました。冒頭の一番有名な部分です。

I wandered lonely as a Cloud
That floats on high o'er Vales and Hills,
When all at once I saw a crowd
A host of golden Daffodils;

古い訳ですが田部重治はこう訳しています。

谷また丘のうえ高く漂う雲のごと
われひとりさ迷い行けば
折りしも見出でたる一群の
黄金(こがね)色に輝く水仙の花

これがどういうわけか、学生の答案を見たら、「黄金のラッパゼンマイ」と書いてあるものが、次々に出てくるのです。1枚や2枚ではなく、数十人が「ラッパゼンマイ」です。「ラッパゼンマイ」って何???

どうやらミクシーか何かで、学生の間にこの珍妙な訳が広がってしまったようです。しかもこの「ラッパゼンマイ」の詩に「imaginationを通して人間の内面は崇高なものになりうるとするRomanticismの考え方が表れている・・・」ともっともらしい説明がつけられていたりしいます。「ゼンマイ」じゃなくて「スイセン」だったら満点あげられるのですが。

「みわたす限り一面の黄金のゼンマイ」じゃ湖水地方で山菜採りができるよ・・・と苦笑いしながら赤ペン握って採点しています。

2010年7月26日 (月)

奇妙な景色

まつこです。

今日は遅めの出勤・・・と、のんびり構えていたら、非常警報用のスピーカーからマンションの管理人さんのアナウンスが突然流れだしました。「今日はエレベーターの点検日です。午前中はエレベーターが使えません。あと10分後に停止します。」

Photo[非常階段からこんな不思議な景色が見えます]

すでに30度を超える気温。ぎらぎらと照りつける太陽。我が家は8階です。非常階段でおりるのはつらそうだと思い、急いで出かけようとしたのですが、あと一歩及ばず。私が乗ろうとしたらエレベーターには『点検中』という非情な札がかかっていました。

やむなく階段をトボトボとおり始め始めると、奇妙な光景が目に入ります。近所の区立中学校の校庭ですが、不思議な形の穴がたくさん掘られています。区役所のHPで調べたら、埋蔵文化財の調査だそうです。

弥生式土器の出てきた貝塚も町内にあるので、古代の遺跡でしょうか。それとも江戸時代の武家屋敷跡かもしれません。

それにしてもこの猛暑続きの炎天下で、ちょっとずつ土を掘る作業はいかにも大変そうです。その暑さを思えば半日くらいエレベーターが使えなくても文句は言うまい・・・と自分に言い聞かせながら、階段を降り切ったところで忘れものに気づきました。あ~、よりによってこんな日になんとドジな。発掘現場を眺めながら8階まで徒歩で往復しました。化粧は崩れる、ハイヒールの足は痛む、服は肌にはりつき、息は切れる。ま、運動不足解消になったとポジティブに思うことにしましょう。

2010年7月24日 (土)

カサブランカ騒動

まつこです。

新潟に帰省中です。こちらも暑いけれど、空気がきれいなので、東京の都心よりはだいぶ過ごしやすいです。

Photo[お中元にいただいたカサブランカ]

大イベントであった同窓会をのりきり、不安材料が無くなったためか、母は以前と同じように落ち着いた表情で暮らし始めました。朝ごはん食べて、『ゲゲゲの女房』を見て、洗濯して・・・。こういうパターン化された生活ならあまり問題なく過ごせます。

でも記憶障害はあります。二週間ほど前に東京に住む父の従弟からお中元に鉢植えのカサブランカが送られてきました。こちらからはお中元を贈っていなかったので、母はあわてて何か送るよう手配してほしいと東京の私のところに電話してきました。よほど気にかかるのか、何度も何度も電話してきて、「持って行ったの?」「送ったの?」「何送ったの?」「いつ届くの?」としつこいしつこい・・・。半日たつともう忘れて、また同じ電話がかかってきます。

覚えられないことというのは、どうやっても覚えられないようです。私にお中元の手配を頼んだことそのものを忘れ、母はバスに乗って駅前まで出かけてお中元の発送を依頼してきたのです。

発送伝票も自分で書いたのか、送付先の住所を書いたメモやレシートがまとめてダイニング・テーブルの上にあるのを見た時には仰天しました。

仰天の理由(1):あれだけしつこく何度も電話して私に頼んだのに、それをケロリと忘れてしまうなんて!

仰天の理由(2):一人でバスに乗って出かけたのは、おそらく半年ぶりくらい。よく自力で手配できたものだ!

先日まで緑色の固いつぼみをつけていたカサブランカが、この数日でいっせいに咲きだしました。濃厚な匂いのする華やかな百合の花を見ながら、脳というのは不思議なものだと改めて思っています。

ちなみにこのカサブランカの返礼として私が贈ったお中元は「新潟名物加島屋の瓶詰めセット」。母が贈ったのは「新潟名物笹団子」(らしい・・・本人の記憶はあいまいだがレシートではそうなっている)。何かしら新潟の名物を、という同じ発想がやはり親子だ。

2010年7月22日 (木)

アラフォー小説:One Day

まつこです。

1988年の夏を覚えていますか。デイヴィッド・ニコルズの『ワン・デー(One Day) は、1988年から2008年まで20年間、それぞれの年の7月15日を描くことで、主人公の男女二人の関係を追い続けるという趣向の小説です。

Photo[400ページ以上ありますが、ストーリー・テリングがうまいのでどんどん読めます。Starter for TenはDavid Nichollsの小説第一作目。こちらは夏休み中に楽しむ予定]

頭が良くて気の強い女と、意志薄弱なハンサムの男。二人はお互いが自分にとって最適な伴侶だということに心の奥底で気づきながらも、異なる道を歩き続けます。「幸せの青い鳥はすぐそばにいました」というありきたりな真実を、巧みなストーリー展開にのせて描きます。

全体的にコメディタッチでありながら、深い悲しみをたたえた物語でもあります。夏の日差しのような屈託のない若さにあふれていた20代、成功と挫折の30代、そして喪失と追憶の40代。「7月15日」という一日を定点にして20年という時間の流れを描くことで、人生が二度と取り戻せない日々の積み重ねだということを、静かに感じさせる物語になっています。今日、地下鉄の中で終わり近くの部分を読みながら、あまりに切ない展開にウッと息が詰まってしまいました。

20年間で徐々に、しかし大きく変化したイギリスの社会が、男女二人の物語の背景に浮かびあがるのもこの小説の魅力です。サッチャーへの反発を声高に語っていた80年代、メディアが大きな影響力を持ち、ロンドンが「クール」な風俗にあふれかえった90年代、そしてイラク戦争とロンドン同時爆破テロ。

主人公二人は1965年、1966年生まれに設定されています。ですから「アラフォー小説」といえます。笑いと涙がたっぷりな物語は映画化にぴったり。女と酒にだらしない超ハンサムの主人公は、20年前ならヒュー・グラントあたりに合いそうなのですが、もう歳が歳だからダメだな・・・などと思っていたら、やはり映画化の計画はすでに進んでいて、ともに80年代生まれのアン・ハサウェイとジム・スタージェスが主役に決まっているそうです。

映画は2011年に公開予定のようです。それに合わせて翻訳も出ることでしょう。80年代と90年代の自分をまぶしく思い出しているアラフォーの皆さんにぜひ読んでいただきたい一冊です。

2010年7月20日 (火)

夏の日

まつこです。

週末は介護帰省でした。この数週間ほどの間に母の記憶障害がはっきりと進んでいます。午前中は眠くてだるいと言ってベッドルームにこもる日が多くなりました。頻尿もひどくなっています。

Photo [こんな山々に囲まれた学校で母は数学教師をしていました]

そんな母がこの週末に同級会に出席しました。母は昔、中学校の数学教師でした。いろんな中学校で教えましたが、40代の半ばから50代の初めくらいの頃、市内からバスで1時間近くかかる山あいの町の学校に赴任しました。その学校で教えた生徒さんたちが、卒業後30年以上を経て同級会を開くので、教師だった母にも参加してほしいと連絡が入ったのは数カ月前のことです。

そのご招待の電話がかかってきた時も、そもそも教えたどの学年だったのかもはっきりしない、同僚だった先生たちの名前も思い出せないという状態でした。おまけにこの数週間の体調の悪い様子を見ていると、ちゃんと参加できるのかどうか、おぼつかない感じです。

それでも母は「行きたい」と言います。だったら多少、皆さんには迷惑がかかることがあるかもしれないけれど思い切って参加してもらうことにしました。幹事の方には事情を伝え、私が送迎をし、2時間と時間を区切って参加することにしました。

数日前から母は不安と緊張が大きくなり、いつもよりも記憶障害や言葉が出にくい症状がひどくなりました。出かける前日は、何時に行くのか、どういう手段で行くのということを、何十回も繰り返し私にたずねます。すったもんだの末、ようやくタクシーに乗ったと思ったら、しばらくすると「どこに行くの? 何をしに行くんだったかしら?」。ここに至って記憶の回路が決定的に断線してしまいました。

それからタクシーで30分ほど。夏の緑濃く、山あいを蛇行する川に太陽がきらきらと輝く、豊かな自然の中に車はどんどんと入っていきます。回路がきれたり、つながったりする母の話し相手を適当にしながら、「なるようになるさ」と開き直った気分で会場に到着しました。事情を知っている幹事の方にいたわられながら会場に入っていく母の後ろ姿を見送りながら、会を台無しにしてしまうような大きな失態がないようにと祈るような気持ちでした。

Photo[40代半ばになった昔の生徒さんたちに挨拶する母]

2時間後、迎えに行きました。幹事の方が、「先生は早めに退席なさるので、挨拶をしてもらう」と言っています。みなさんを前に、果たして母に挨拶ができるのかと、ハラハラして会場の隅で見ていました。

40代半ばになったかつての生徒さんたちに囲まれながら、母はマイクを手にし、たどたどしく話し始めました。「私はもうこんな年になり、一人暮らしをしながら、庭の草むしりくらいしかできなくなりました。みなさんは今が一番活躍している年齢です。みなさんの時代です。どうかがんばってください」という趣旨のことを話していました。時折、言い淀み、失った言葉を探り、同じ言葉を繰り返し、それでもなんとか元教師としての立場から、若い世代に向けて激励の言葉を贈ろうとしていることは皆さんに伝わったようです。

幹事の方に抱きかかえられるようにして会場を出ようとする母の姿を見て、目にハンカチを当てて泣いている女性もいました。先生元気でね、僕のこと覚えていてね、と言いながら母をハグしている男性もいました。「三角形の頂点A,B,C・・・」と母の口調を真似しておどけてくれる男性もいました。

すっかり変わってしまった様子に驚き、悲しみながらも、老いた元教師をいたわる温かい気持ちが会場にあふれていました。会場の外には真夏の強烈な日差しと、真っ青な空、そしてどこまでも緑豊かな山々の景色がありました。

母は家に戻ったとたん、どんな人たちが集まっていた会だったかもあやふやになったようですが、「みんな、昔のことをよく覚えているの。いろんな話をしてもらったわ」とうれしそうでした。務めを果たしたというようなほっとした表情をしています。

梅雨明けの暑い日、悲しみと喜びが混じり合った一日でした。

2010年7月16日 (金)

木漏れ日レストラン

まつこ

今日のランチは木漏れ日のさしこむレストランでいただきました。

Photo[天然木を使い、外からの光をふんだんに取り入れたレストラン]

緑の木々に囲まれたモダンな建物。白い壁に高い天井の空間にアフリカン・アートが趣味良く飾ってあります。このお洒落な空間は、東大農学部の動物医療センターの裏にできた「向ヶ丘ファカルティ・クラブ」の中の「アブルボア」というレストランです。

最近、東大の本郷キャンパスの中には、レストランやカフェが増えました。昔ながらの生協食堂もありますが、おしゃれなイタリアンやカフェもあります。スタバもタリーズもドトールも、さらには青山にあるカフェ・ベルトレの支店まであります。

Photo_2[うめぞうはサバの焼いたのを選びました]

法人化以来、国立大学も国から交付される運営費が削減され、民間企業のような経営的視点が導入されるようになりました。その頃から東大のキャンパスの中にも、次々とコンビニやレストランが増え始め、便利になりました。

最初は「大学が商業主義的になり過ぎているのではないか」とちょっと疑問を感じていました。しかし学外者も利用することができ、何かと便利です。「これじゃあ、周りのお店がますますお客さん減っちゃうよね~」と言いながら、私たちもときどき利用しています。

Photo_3[うめぞうが選んだ梅おこわ]

アブルボアはおこわの米久がやっているレストランです。健康志向で野菜のおかずが多いお弁当などもあります。アフリカン・アートのデザインを取り込んだちょっと個性的なデザインのお皿が使われています。

この「向ヶ丘ファカルティ・クラブ」の中には、なかなか風格のあるバーまであります。農学部の実験用の畑では、カエルの大合唱が聞こえます。夏の夜、カエルの鳴き声を聞きながら、カクテルを一杯・・・。いいかもしれません。近日中に試してみたいと思います。

2010年7月13日 (火)

ドタキャン・サラダ

まつこです。

急に夕食に人を招くことになった・・・というような時に、さっとできる簡単料理のひとつが、具だくさんのサラダです。我が家では来客がない時でも、サラダだけの簡単な夕食の日がしばしばあります。

Photo[うめぞうが『ドタキャン・サラダ』と名づけたサラダ]

これはステーキをのせたサラダです。ヒレ肉(脂身が少ないモモ肉でも良い)を焼いて、煮詰めたバルサミコをからめて、野菜サラダの上にのせるだけ。ドレッシング(塩、コショウ、ビネガー、オリーブオイル、マスタード)であらかじめ野菜をあえておきますが、ドレッシングは少なめにして、野菜がパリッとしている方がおいしいです。

これにおいしいバケット、チーズ、ワインがあれば、立派なディナーになります。20分程度でできる簡単ディナーです。

先週、友人たちが急に家にやってくることになり、職場からの帰り道にお肉を買ってきました。支度をし始めたところに電話があり、残念ながらドタキャン。そんな場合でもお肉は冷凍すれば良いので、魚介類やお豆腐やお惣菜などをたくさん買ってしまった場合より、はるかに対応がラクです。

急な来客でも、ドタキャンでも、融通の効きやすいメニューです。私の女友達たちに会うことを楽しみに帰宅したうめぞうは、ドタキャンと聞いて残念そうでした。「うーん、せっかくおいしいサラダを一緒に食べられるはずだったのになあ・・・これからはこのサラダをドタキャン・サラダと呼ぼう」と言いながら、もぐもぐおいしそうに食べていました。

2010年7月 9日 (金)

コミュニティ・バス

まつこです。

参議院選挙の期日前投票のため区役所に行きました。その帰り、文京区のコミュニティ・バス「B-ぐる」に乗ってみました。

Photo[文京区内を走るミニバスです]

ぶんきょうくをグルグル回るから「B-ぐる」と名付けたそうです。なかなかうまいネーミングです。数年前から走っているのは見かけていたのですが、乗ったのは今日が初めてです。

地下鉄路線が増えたこともあり、都バスは一部の路線が廃止されたり、本数が減らされたりしています。数年前、お茶の水のバス停に都庁の職員の方が立っていて、路線バス縮小についてバスを待つ乗客に説明していたことがありました。

文京区は大学病院も多いので、区内を走る路線バスには高齢者や障害者が乗客として多くのっています。地下鉄は階段が多く、高齢者や体の不自由な人には負担がかかります。バス停で都職員の人にそう言って猛然と抗議する私に、うめぞうはあっけにとられ、「まあまあ、あの人は都庁の一職員なんだから、そんなに怒ったってしょうがないよ」となだめていました。

私はバスの話題になるとムキになる傾向があります。以前、東京近郊の私鉄バスの運転手さんが、料金の払い方を間違えたおじいさんに、乱暴な口調で文句を言っている場面に遭遇したことがありました。このときはこの運転手さんにその場で抗議したうえに、その路線の営業所と運行会社の社長に抗議の手紙を送りました。(この時は社長の名前で、千円分のパスネット同封の丁重な返事がとどきました。)

路線バスは弱者に優しい交通機関です。だからこと路線バスについては、砂粒ダイヤほどに小さい私の正義感に火がついてしまうようです。

Photo_3[イメージキャラクターの「びぃ」。何にでもイメージキャラクターを設定するのは日本文化の特徴のひとつかもしれません]

この文京区のコミュニティ・バスのイメージキャラクターは「びぃ」という名前の犬です。小型でひとなつっこいビーグル犬のように、「B-ぐる」にも生活密着型の交通機関として、がんばってもらいたいものです。

2010年7月 7日 (水)

バースデー・サプライズ

まつこです。

7月4日はうめぞうの誕生日でした。今年は新潟に帰省中だったので、母と3人で田舎の一軒家のイタリア料理店に行きました。「僕の誕生日なんで、僕がお母さんを招待します」とうめぞうが言ってくれました。

Photo[丸ビルの35階から東京駅方面を見降ろしています]

母の介護に全面的に協力してくれているうめぞう。そのお礼の意味もこめて、昨日、改めて二人でお祝いをしました。

うめぞうにどこか行きたいところはないかと聞いたところ、「夜景のきれいなレストランに行きたい!」というリクエストでした。うめぞうの嗜好は、最近ますます乙女チックになっています。(まあ、おじさん好みの敷居の高そうな料亭に行きたいと言われるよりも、何かと助かります。)

そこで丸ビルの中にあるオザミトーキョーに出かけました。こちらのレストランには「バースデー・サプライズ・プラン」というのがあります。窓際の席で、コース料理にシャンパンと花束とメッセージ入りのホールケーキがつきます。

予約のときにケーキにつけるメッセージや花束の好みを聞かれます。「えっ、メッセージの名前?『うめぞう』です。えっ、花?夫の花の好みですか?好みといってもねぇ・・・。おじさんなんで・・・。その辺はまあ適当にしてください。」

苦笑しながら予約の電話を終え、このプランはこういうロマンティックな演出が照れくさいとか、忙しくて花束買いに行く暇がないという男性たちの強い味方になると思いました。

Photo_2[コチのポワレ]

お料理もおいしかったです。魚介のマリネが最初のアミューズ、フォアグラとコンソメのゼリーと杏のシャーベットを合わせた前菜、そのあと魚料理と肉料理でした。

それにしてもお店に足を踏み入れたとたんびっくりしたのは、圧倒的な女性客の多さです。30代、40代の女同士のお客さんがほとんどです。うめぞうは全然気にならないタイプですが、普通のおじさんであれば、女性ばかりで埋め尽くされているレストランに一人だけの男性客という状況は、ちょっと居心地が悪いかもしれません。

Photo_3[子羊のロースト]

おいしい料理とワインを楽しみ、楽しそうにおしゃべりする女子、女子、女子、女子、女子・・・。いったい男子は今、この街のどこにいるんだろうと、東京の夜景を見降ろしながら、不思議な気がしました。男子はみんな家に帰ってサッカー観ているのかもしれません。

Photo_4[花束とケーキ]

お料理が終わると、花束とケーキを持ってきてくれます。うめぞうはニコニコして花束を受け取り、ろうそくを吹き消していました。うめぞうに限らず、おじさんだってロマンティックに演出されたバースデー・ディナー、うれしいんじゃないでしょうか。

熟年世代の妻のみなさん、夫のバースデーにもたまにはロマンティックなサプライズを用意しましょう。きっとその次の妻の誕生日には、その成果が何倍にもなってかえってくることでしょう。

2010年7月 4日 (日)

和室のうめき声

まつこです。

週末介護といっても母はとりあえず自分のことは自分でできるので、それほど時間的に拘束されるわけではありません。帰省中、私は2階の自室で、うめぞうは1階の奥の和室に、それぞれこもってPCを前に仕事をします。

Photo[うめぞうは和室にこもって・・・]

いつもどおり2階で仕事をしていると、階下から母とうめぞうが騒いでいる声がします。何かあったのかとあわてて降りてみると・・・。

「和室で人のうめき声がする!」 母はムコ殿うめぞうが心臓発作でも起こしたのかと思い、あわてて駆けつけたのだそうです。するとムコ殿はネット囲碁で対局の真っ最中。局面が複雑になり、石が活きるか死ぬかの瀬戸際で、うめきながら考えていたんだそうです。

母:「今、人のうめき声が聞こえたんですけど。大丈夫かしら?」

うめぞう:「危ないのは碁盤の石です。活きるか死ぬかの瀬戸際です。死にそうなのは石で僕じゃありません。」

母:「あら、まあ、うめぞうさんじゃないのね。うめぞうさんは、とりあえずしばらく大丈夫ね。ホホホ・・・」

やれやれ、ボケかけた母とトボケた夫が掛け合い漫才で騒いでいたのでした。まあ、こうして笑うのが、老人にとっては何よりの喜びです。母を笑わせてくれたうめぞうに感謝です。

Photo_2[イカのカレー風味炒め]

お夕飯は新潟の食材を使ってヘルシー志向の料理にしました。ご近所の方からいただいたトマト、玉ねぎ。うちの裏庭で採れたバジル、キュウリ、きぬさや。新潟の海でとれたイカ、舌平目。地産地消メニューです。

Photo_3[舌平目のグリル」

Photo_4[トマトのサラダ]

なかなか楽しい週末リゾートでした。

Photo_5[玉ねぎとキュウリのサラダ]

2010年7月 2日 (金)

週末リゾート

まつこです。

今週は木曜日の夜からうめぞうと二人で新潟に来ています。二人で帰省するときには「遠距離介護」ではなく「週末リゾート」と呼ぶことにしました。同じ帰省でも、言葉づかいひとつで気分がだいぶ変わります。

Photo_2[泥武士の二段重ね弁当]

リゾート気分を盛り上げるには、まずは「食」。昨晩、仕事の後で東京駅で待ち合わせをしました。私が大丸デパートの地下でお弁当を物色している最中に、うめぞうから携帯に連絡があり、東京駅エキナカのグランスタのお弁当売り場にいるとのこと。

しかしグランスタに行ってみたものの、混みあうエキナカでうめぞうの姿は見つからず。新幹線の出発時間も近づいているので再度、電話。「僕はグランスタのお弁当売り場にいるよ~」と言います(?)。よくよく聞いてみると、うめぞうはグランスタとサウス・コートを間違えていました。

うめぞうは方向オンチです。おまけにどんどん変化する東京駅構内。間違えるのも仕方ありません。グランスタの中にも新しいお店が入っていました。オーガニックレストランの「ぎんざ泥武士」がお弁当屋さんを出したので、今回はそこでお弁当を買いました。2,500円の二段重ね弁当。この「ちょっと贅沢」がリゾート気分演出のカギです。

さらにDean & Delucaでミニボトルのワインを赤白1本ずつ。こちらのワインはスクリュー・キャップがそのままグラスになるすぐれものです。グラスのステムの部分がスクリュー・キャップになっています。

泥武士のお弁当は野菜のおかずが種類豊富に入っていて、どれも薄味でおいしかったです。しっかり目の味がお好みの人には、少し物足りなく感じるかもしれませんが、野菜そのものの味が感じられます。

Photo[トウモロコシがこんなに大きくなりました]

うめぞうは先回、帰省した時に裏庭にトウモロコシの苗を植えました。そのときヒョロリとした20センチくらいの苗だったトウモロコシが、すごく大きくなっています。

梅雨空の雲の隙間から青空がのぞいています。「トウモロコシ」という言葉を忘れてしまった母は、「アレ、大きくなったでしょう」「あなたたちが植えたアレ、大きいわね~」と繰り返し言っています。同じ話の繰り返しばかりですが、ムコ殿うめぞうに久しぶりに再会し、うれしそうです。この大きくなった「アレ」を見れば、3人とも自然に笑顔になります。

この週末は、家庭菜園で採れたキュウリやナスなど新鮮野菜を食べて、週末リゾート気分を盛り上げることにします。

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