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2010年6月 4日 (金)

サンドイッチ・ウーマン

まつこです。

出張、締め切り、飲み会、会議、締め切り、買い物、会議、パーティ・・・このほかに通常の授業と家事と介護、ああ、時間が足りない!

Photo[時間が足りない!と思う女性のための小説です]

似たような悲鳴をあげているワーキング・ウーマンは世界中にわんさかいます。そんな忙しいワーキング・ウーマンの生態と本音を、おしゃべりな文体で滑稽に書きあげて英米でベスト・セラーになった小説がアリソン・ピアソン(Allison Pearson)のI Don't Know How She Does it(2002年)です。

30代半ばのケイトはロンドンのシティで働く有能なヘッジ・ファンド・マネージャー。ジェット機で大西洋の向こうとこっちを行ったり来たりの出張続き。9つの通貨の為替の動向を24時間注視しながら、5歳の娘と1歳の息子からも目が離せない。建築家の夫は優しいけれど、稼ぎが低い。ビジネス仲間のアメリカ人男性との間にほのかな恋が芽生えそうな気配もある・・・。そんなあれもこれもの生活は、まるでたくさんのボールを落とすことなく巧みに空中であやつる曲芸のよう。「なんでそんなことができるの?」(I don't know how she does it)と、周りの人は感心し、驚嘆している。けれど、自分でも気づいている。「こんなジェット・コースターみたいな生活はこれ以上はムリ・・・でも止められない」

「働くママたちへの国民的讃歌」とまで言われたこの本の筆者アリソン・ピアソンは、イギリスのタブロイド紙デイリー・メイルのコラムニストもしていました。ケンブリッジ大学出身で、ジャーナリストとして活躍するベスト・セラー作家の書くコラムは、女性読者に人気がありました。

ところが4月末でこのコラムは休止。最後のコラムは「ウツ病世代の女たち」(Depression's the curse of my generation and I'm struggling in its grasp)と題した休業宣言でした。ピアソンは1960年生まれ。ピアソンは同世代の女性を「サンドイッチ・ウーマン」と呼んでいます。キャリアのために最初の出産が30代以降となり、バブル期に夫ひとりの収入では家は買えず子育てしながら働かざるを得ない。子育てで忙しい真っ最中に、親の介護が始まって、あっちもこっちも手間がかかる両方の世代にはさまれてサンドイッチ状態というわけです。

アイルランドのベストセラー作家マリアン・キーズ(1963年生)、イギリス女優エマ・トンプソン(1959年生)、イギリスの人気テレビ・キャスターのフィオナ・フィリップス(1961年生)らが続々と「私もウツ状態です」と宣言し始めているとか。フィオナ・フィリップスは母親がアルツハイマーになり、その介護と二人の息子との家庭を両立させようと努力するうちに、ウツ状態となり番組を降りざるを得なかったそうです。フィオナ・フィリップは私と同じ年。母親も同じ病気。ちょっと身につまされる話です。私には子どもがいないので、サンドイッチ・ウーマンといっても、オープン・サンドですが・・・。

親が元気でも、子どもがいなくても、この高ストレス社会では忙しさにあえぐウツ病予備軍は男女を問わずたくさんいます。ウツ病の予防あるいは治療には、「笑い」と「手抜き」が欠かせません。仕事や家事や介護に疲れ果てて、追いつめられた気分になったら、「笑って手を抜けその仕事」を合言葉にして、心身の健康を保ちたいものです。

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コメント

まつこさま
 
「サンドイッチ・ウーマン」、身の回りにも大勢います。私自身はサンドイッチ・ウーマンにはほど遠いストレスフリーな生活をしていると思いますが、それでも「手抜き」はせっせと実施しています。「手抜き」と「笑い」、生活の必須アイテムですよね。

休みなしの6月、楽しい夏を考えながらのりきりましょうね。

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

ショウガネコさんお勧めの『天地明察』読み始めました。あの力の抜けた碁打ちの主人公がいいですね。囲碁でも「手抜き」があって、手を抜いてもいいのにいちいち手厚く打ったり、手を抜いてはいけないところをはしょってしまうと、だいたい負けます。しかるべきときに的確に手抜きをすることが肝心。あらゆる仕事で言えることかもしれませんね。

夏はまたイギリスにいらっしゃいますか。始まる前から梅雨明けが待ち遠しいですね。

まつこさん、こんにちは

時間が足りない!本当にそうですね。
平日出来ないことを週末にやろうとすると、土日はアッと言う間に終わってしまいます。土日は1日48時間欲しいです。
あれもこれも欲張り過ぎ、と夫には言われますが、やらなければならないこととやりたいことでアップアップ(苦笑)これもストレスの元なのでしょうね。

笑って手を抜く・・いいですね~
私は「ちっちゃいことは気にするな」(お笑い芸人の真似)を呪文のように唱えていますが、これからは「笑って手を抜けその仕事」も一緒に唱えたいと思います♪

翡翠さん、コメントどうもありがとうございます。

私の呪文は「月月火水木金金~」。日本海軍の将兵の歌だそうですが、国威発揚の歌ではなく、あまりの猛訓練に音を上げた士官が自嘲的に言い出したとか。平日仕事で週末が実家だと、本来の自宅にいる時間がないんですよね・・・。

でもこれだと精神的余裕がなくなってしまうので、最近はときどき母のところを1泊だけにして、自宅で過ごす時間というのをあえて作るようにしています。これは「笑って」というより「心を鬼にして」、介護の手を抜いている感じですが。

まつこさま

サンドイッチウーマンのまつこさん、きっと最近もお忙しいのでしょうね。私も今日は久し振りに一人で実家に帰省しております。といっても明日実家の近くで用事があるのでそれにかこつけて帰ってきてみました。家事、お仕事、元気ではあっても離れて暮らす親のこと、それに梅雨・・・手を抜いてばかりいる私ですが、的確ではない手の抜き方をしていることも多々。本人は気にしていないのですが、まわりはいらっとしているかもしれません!

ミスプリンさん、コメントありがとうございます。

ミスプリンさんは、お里帰りですか。お父様、お母様もお元気そうなミスプリンさんのお顔を見て喜んでいらっしゃるでしょうね。

a)完璧に家事をこなすくたびれた妻
b)手抜きをしてニコニコしている妻

どちらがお好みかミスタープリンにお聞きになってみたら?答えは絶対にb)です。このまま「笑顔の手抜き妻」でいてください。(私もその路線でいきます。)

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