« ポインセチア | トップページ | 甘エビの殻むき »

2009年11月22日 (日)

モミの木は残った

まつこです。

新潟ではずっと降り続いていた冷たい雨があがり、今日は久しぶりの晴天です。母も張り切って朝からお洗濯をしています。洗濯とアイロンがけは、母の好きな家事です。きれいになったのがはっきりとわかるので、とてもやりがいを感じるようです。一人暮らしの老人ですから汚れものもあまりないのですが。自分のパジャマもシーツも、2,3日おきに洗っているようです。ほとんど「洗濯=生きがい」といった様子です。久々に顔をだしてくれた太陽に感謝です。

Photo[この木が先週、真っ赤に染まっていた紅葉です]

この1週間で庭の景色は一変していました。先週、秋田出張前に立ち寄ったときに、真っ赤だった紅葉はすっかり散ってしまい、寒々とした裸木になっています。

庭の木々の葉が落ちると、わずかに残った常緑樹や針葉樹が目立つようになります。そんな庭を見ていて、「あれっ?」と1本の針葉樹に気づきました。40年前にクリスマス・ツリーだった木です。

子供の頃のクリスマスというのは、楽しい思い出です。私たちが子供のころ、1970年前後は、プラスチックとビニールとで作られたクリスマス・ツリーがよく使われていました。若かった母は、そのおもちゃのようなクリスマス・ツリーが気に入らず、なんとか天然の木のツリーを飾ろうとしていました。こんな田舎でしゃれたお店もなく、インターネット通販などない時代なので、知り合いのつてを頼るしかありません。

ある年、山で林業をやっている方にお願いしたら、モミの木ではなく杉の大きな枝が配達されました。枝ぶりがまるで違っていて、すごく奇妙な形のクリスマス・ツリーになり、母も私たちもがっかりしながら大笑いしました。

その次の年、どういう経路でかはわかりませんが、鉢植えの小さな針葉樹が届きました。80センチくらいの高さだったと思います。最近、よく見かける鉢植えのモミの木とは葉の太さが少し違いますが、この鉢植えの針葉樹を私たちは「モミの木」と呼んでいました。その前の年の杉のツリーに比べると、ずいぶん洒落たツリーになったと、子供心にもうれしかった覚えがあります。

そのツリーはクリスマスが終わったら、庭の片隅に植えられたのだと記憶していますが、それきり忘れていました。今朝、すっかり葉の落ちた庭を眺めていたら、「えっ? もしかしてあれがあの時のクリスマス・ツリー?」と、大きく伸びた針葉樹に驚きました。5メートル近くになっています。

Photo_2[これが昔、クリスマス・ツリーだった木。40年たちました]

母と一緒に庭に出てその木を見てみました。

ママ:「ああ、あのクリスマス・ツリーね。まさかこんな大きいわけないじゃない」

まつこ:「でも40年くらい前だからねえ、もしかして・・・」

母:「え?40年・・・もうそんなにたったのね・・・じゃあ、これだわ。この木がクリスマス・ツリーだったんだわ」

他の庭木の邪魔にならないように、下の方の枝を切ってあるので、あまりツリーらしい形ではありませんが、確かにこの針葉樹がかつてのクリスマス・ツリーです。

大きくなった木の幹に手を触れて40年前のクリスマスを思い出している母。その様子を眺めていると、子供のために愛情と手間をいろいろかけてきてくれた母の若いころが思い出されます。年老いた母に、今、その分のお返しをしているのだなと改めて思いました。

« ポインセチア | トップページ | 甘エビの殻むき »

コメント

まつこさん、こんばんは。

クリスマスツリー、子供の頃の嬉しい思い出が、今も形として残っているなんて良いですね。

母が認知症になって、自分がお返しをする番になったと私も思ってきましたが、母がしてくれたことの足下にも及ばないと実感。そして、どんなになっても親は親として絶対的な存在だと感じています。

休む間もなくお仕事に介護にと全力投球されているまつこさんの健康が心配になりますが、お母様と過ごす時間をこれからも大切になさってくださいね。

翡翠さん、コメントありがとうございます。

子供のころの楽しい記憶を呼び戻すと、苛立つ気持ちや不安を少し和らげることができますよね。働きながら子育てした母、今度は働きながら私が介護。

暖かなご心配の言葉をありがとうございます。でも私は仕事も介護も、どちらも手抜きできるところは、適当に手を抜いています。まだまだこれからが長そうですし、「焦らない!」と自分に言い聞かせています。

まつこさま

すてきなお話ですね!
生まれ育った家や庭が今でも健在、というのは、とってもうらやましいです。
子供が生まれると植樹する習慣がありますよね。
樹木というのは本当にいつのまにか大きく育っていて、こんなに時間が経ったんだな、ということをしみじみ感じさせてくれます。

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

家や庭は管理がめんどくさいので、マンションの方が気楽なんですけどね・・・。
10年後なんてずっと先と思っていると、気がつかぬうちに年月が過ぎてしまうけれど、ふと木を眺めると確かな時間の経過がはっきりと見える。樹木は年月の長さの印ですねー。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: モミの木は残った:

« ポインセチア | トップページ | 甘エビの殻むき »