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2009年10月14日 (水)

家訓

まつこです。

以前、NHKで放送していた『アリー・マクビール』というドラマで、主人公のアリーには考え込んだり、迷ったりすると、ネックレスのチャームをいじるという癖がありました。実は私も大昔から、同じ癖があります。

今朝も遅刻ギリギリ。職場であわてて授業の準備をしようと、PCの前で「えーと」と文書を整えながら、いつものように自然に指が喉元のネックレスをいじろうとしたそのとき、「えっ! ないっ!」。あるはずのネックレスが消えていました。

8月にスローン・スクェアのLinks of Londonで買った、小さなクロスのネックレスです。もしかしてつけ忘れたのかと思い、あわてて自宅にいるうめぞうに電話し、置き忘れてないかと聞いてみました。いつもは私のアクセサリーなど気にもとめていないうめぞうが、「今朝、君が玄関を出ていくとき、確かにそのネックレスをしていたよ。僕は確かに見た」と確信を持って言い切ります。すると無くしたのは通勤途中・・・。もう絶対に見つかりっこありません。

がっかりしている私にうめぞうは言いました。「無くさなければ新しいものは買えないよ」。そうです! そうでした! これが我が家で代々、祖母から母へ、母から私へと伝えられた家訓なのです。

戦時中、極端に物資のないときに、小学校でハンカチを無くした母がしょんぼりしていると、祖母があっさりと「無くさなければ新しいものが買えないわ」と言ったのだそうです。その話を母は繰り返し繰り返し語り、私は500回くらい、うめぞうも50回くらい聞いています。いったん無くしてしまったものを、くよくよと悔やんでいても仕方がないという楽天的メッセージがそこにはこもっています。

先々週、うめぞうが我が家で愛用していたクリーマー(ミルクピッチャー?)を落として割ってしまった時も、私は「食器なんか割れなければ、新しいものが買えないわ」とこの家訓で慰めました。

そうだ、そうだ、そのとおり。ネックレスは無くしたら買えばよいのです。失恋したら次の恋です(ちょっと違うかな?)。

すっきりと気分を切り替えたそのとき、だだっ広い講師室のパソコンが並ぶデスクの下に小さな光るものが・・・。おおー、クロスのチャームが見つかりました! 奇跡です。

Photo[これ、ごく小さなチャームです。よく見つかりました]

チェーンは残念ながら見つかりませんでした。Links of Londonのチェーンは留め金のところが洒落ているのですが、留めにくく、たぶん家を出るときからちゃんと留まっていなかったのだと思います。念のため、個人研究室まで行って、厳重に鍵をかけてから、着ていたセーターを脱いでひっくり返し、胸元の下着の中まで点検してみましたが、チェーンはひっかかっていませんでした。ま、チャームが見つかっただけで良しとしましょう。

無くさなければ新しいものは手に入らない――。そしてさっぱりとあきらめた目でこそ見つけられるものがある――。これが本日の教訓です。ハンカチでも、ネックレスでも、あるいは恋のお相手でも、無くしてしまったときは、このメッセージを思いだしてみてください。

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コメント

☆まつこさまっ

Links of Londonのチャーム、見つかって良かったですねっ。こんな小さなものが見つかるなんて、ほんとに奇跡としかいいようがありません。このクロスはまつこさんと絶対離れたくない!と思っていたんですよ。人にもののにも縁がありますもんね。わたしはいままでなくしたものは縁がなかったとあきらめてきましたが、ひええええーっ。今日そのマダ松家の家訓が革命的に変わりましたっ!


>「無くさなければ新しいものが買えないわ」
まつこ家に代々伝わるこの家訓、素晴らしすぎますっ!おばあさまもおかあさまもなんてポジティブでいらっしゃることか?!
先日は追っかけスターへの教訓をいただきましたが、ここでもまた人生の指針ともいうべき言葉に出逢えて、まつこさまとのご縁を改めて大切にしたいと思ったわたくしです。

☆マダムっ

コメントありがとうございます。ブログで知り合えたのも何かのご縁ですね。こちらこそこれからもどうぞよろしくお願いします。

「無くさなければ新しいものが買えない」という祖母からの家訓、くよくよしないポジティブな面はあるのですが、同時にあきらめの良いあっさりした性格を子孫に残してしまいました。おかげで全員ビンボーです。あれこれ無くし続ける人生です。うーむ・・・。

クロスはせっかく奇跡的に手元に戻ってきたものなので、大事にしようと思います。人でも物でもせっかくの「縁」は大切にしなくちゃいけませんよね。

こんにちは、まつこさん
素敵な家訓ですね~~
私も、何かなくしたらその言葉を思い出します。
そういえば、こないだ、リップケースとその中に入っていた新品の口紅をなくしました。
さっそく、新しいリップケースを買わねば!!
っても、リップケースって、そんなに使わないんですけど(笑)
口紅の方は、まだ1回しか使ってなかったんで、ちょっと凹みました・・・

まつこさま

ネックレスのチャーム、見つかって良かったですね。
知り合いに、とにかくしょっちゅう物をなくす人がいます。結構高価なもの(パールのイヤリングとか)までなくすので、冗談で、「後を追って行ったら一財産できるね!」などと言って、慰め・警告のつもりになっています。
うちでも、「無くさなければ/壊さなければ、新しいものが買えない」と言ってました。
うちの一族はなぜかひじょーに物持ちが良く、食器などつなぎで安物を買っても、もう一生持って回っている感じで、「早く誰か壊さないか」などとヒドいことを言ったりしています。

絵莉さん、コメントありがとうございます。

ものを無くしたときだけでなく、いろいろへこみそうなときに、「強引に明るい解釈をする」というのは、それなりに有効な人生訓のようです。たとえば認知症も、「だんだん死に対する恐怖がなくなる状態」と解釈するのだそうです。楽天的見方のすすめ、というわけです。ま、そう思って見ても、目の前の現実はやはり厳しいわけではありますが・・・。

化粧品って、新しいのを買った瞬間ってちょっと気分が華やぎますよね。ぜひ素敵な色のを見つけてください!

ショウガネコさん、コメントありがとうございます。

安物って意外と長持ちしますよねー。高かったものが、あっさりなくなったり、壊れたりするものです。人生は皮肉に満ちています。

パールのイヤリング、私も片方無くしてしまったことがあります。ピアスにすれば落ちないのに、と思うのですが、「土人のマネみたい」とか「身体髪膚これを父母に受く・・・」などと、保守的な発言をする亭主がいるものですから、イヤリングのまま。次々落とし続けています。

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