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2009年9月 7日 (月)

信州での週末

まつこです。

昨年に続き、今年もサイトウ・キネン・フェスティヴァルのコンサートを聴きに松本に行ってきました。昨年はオーケストラ、今年は室内楽を聴きました。モーツァルトやメンデルスゾーンなど古典的な曲に、前衛的なパーカッションの作品をまじえた、変化にとんだプログラムでした。サイトウ・キネンのコンサートは、一流の技術を持ったプロの演奏家が、アマチュアのような気持ちで力をあわせて熱のこもった演奏をするのが魅力だとされます。今年も若い音楽家たちが、生き生きとした音楽を聞かせてくれました。私たちのすぐそばの席で、小沢征爾氏がスコアを見ながら演奏を聴いていました。若手の演奏家たちは、マエストロに聞いてもらえるという喜びと緊張を感じていたようです。素晴らしい演奏には、マエストロが客席の誰よりも早く、ブラボーの声をあげていました。

Photo[昼はコンサート、夜は花火]

昨年からこのフェスティヴァルに行くようになったのは、友人夫妻が仕事の関係で東京から諏訪に移り住み、チケットなどの手配をして誘ってくれたからです。この季節の諏訪にはもう一つ大きな魅力があります。花火です。諏訪湖では8月から9月にかけて、毎晩、花火が打ち上げられます。昨日はコンサートが終わると拍手が鳴りやまぬうちに、私たちは大急ぎで松本から諏訪に移動。その日の夜は全国の花火師さんの代表が新作花火を競い合う大会が開かれる特別な夜だったのです。

みなさんその日は早い時間帯から場所取りで苦労されるのですが、私たちには特等席が確保されていました。友人夫妻の住まいは、湖上の打ち上げ場所を正面に見る、湖畔に立つマンションの最上階。広いベランダはこれ以上は望めないほど絶好のロケーションです。湖の上に組み立てられた打ち上げ場所で動き回る花火師さんたちの姿、大空に大きく広がる花火、湖水に落ちていく炎のかけらまで、何の遮蔽物もなくすべてが目の前で大きく見えるのです。大迫力の花火大会でした。

Photo_2[ハートの形の花火もありました]

招いてくれた友人の仕事は心臓外科医です。高い技術と、集中力と、体力と、医師としての強固な使命感と、そうしたものが常に求められる職場にいながら、悠揚迫らぬのんびりとした雰囲気を持っていて、大きな熊のぬいぐるみみたいな安心感を与えてくれるドクターです。このドクター、日頃メスを持っているその手にフルートを持たせると、華やかな音色で難しいパッセージをいとも軽々と吹いてみせてくれます。奥様のヴァイオリンとともに、玄人はだしの演奏を聴かせる腕前なのです。

ただ昨今の医師不足が危機的な医療の現場で、誠意をもった医師たちは、ついつい自分の時間を放棄して、休日返上で働き続けがちです。「このままじゃワーカホリックになってしまうわ」と過労を心配する奥様に協力し、ウメマツはこのドクターを仕事から遊びに引っ張り出しているわけです。コンサート、花火、ワインを飲みながらのおしゃべり。日々、多忙を極めているドクターもこの日一日だけは、ウメマツと一緒に楽しさ全開の時間を過ごしました。

Photo[翌朝の諏訪湖]

それでも次の日はもうドクターの顔に戻っていて、日曜日でも手術の予定が入っているそうで、早朝から出かけていきました。最近、勤務医の8%以上がうつ状態、休日が月に4日以下の人が46%という記事を読みました。人の命を預かる医師たちが、過酷な職場で追い詰められている状況がこの数値からもうかがえます。なんとか少しでもこの状況が改善され、友人のドクターも週に一日や二日の休日はちゃんと確保でき、湖畔でフルートの音を響かせることができるような余裕ある生活をしてもらいたいものです。

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コメント

こんにちは、まつこさん。
いいですねーいいですねー
サイトウキネンオーケストラ!!
一度行ってみたいと思いつつ、叶わぬ夢となっております。

お医者さんも、大変な職業ですよね。
医療過誤をなくすには、お医者さんの休日確保が一番の早道のような気がしますね。

絵莉さん、コメントありがとうございます。

夢も強く望めばかないますよー。いつか絵莉さんもぜひ聞きに行ってください。サイトウキネン。

最近、医療現場、特に勤務医の過酷な労働実態が次第に報道されるようになりましたが、ちょっと前までは医者バッシングみたいなのが多かったですよね。問題点をちゃんと伝える報道が必要だと思います。

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