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2009年9月

2009年9月25日 (金)

あっちのお土産、こっちのお土産

まつこです。

東京と新潟を往復する生活が続いていますが、それぞれのところで待つ母やうめぞうに、ときどきお土産を持っていきます。今年の新潟は『天地人』の人気で観光客が増えているらしく、駅ビルで見かけるお土産のヴァラエティが増えました。「愛」のマークのついた兜をかぶったキティちゃんの携帯ストラップなどもあります。

Photo[新幹線の駅で見つけた野菜ジャム。豪雪で有名な津南町の野菜で作られているようです]

先日、見つけたちょっと面白いお土産は「野菜ジャム」です。夏に南仏を訪れたとき、トマトのジャム(コンフィチュールというのかもしれません)のおいしさが印象に残りました。山羊のチーズやフォアグラと合わせるとおいしいです。日本では見かけないように思っていたら、新幹線の駅のお土産品コーナーで見つけました。フォアグラと・・・は無理なので、シェーブルと一緒に合わせて食べようと思っています。

Photo_2[今日、母の検診があったため、昨晩、深夜に帰省。実家の庭には彼岸花がたくさん咲いています]

今週、母に持ってきたものは2点。一つはファンデーション。先週帰省した際に、切れているから買ってきてと頼まれていたのです。

まつこ:「頼まれていたファンデーション買ってきたよ」

ママ:「あらー、ありがとう。よく忘れなかったわね」

認知症の母親に「よく忘れなかったわね」とほめられるのは、いささか複雑な気分でした。

もう一つはウェストがゴムのズボン。母はもう何年も前に買った服ばかりを着まわしているのですが、だんだん背が低くなって、お気に入りのパンツなどは全部合わなくなっています。テレビで巣鴨のお年寄りなどを見ると、ラクチンそうなゴムのズボンをはいています。ああいうのはどこに売っているのかな・・・と思っていたら、つい先日、お茶の水丸善の前の広場の露天で見つけました。露天商のお兄さんが、「ゴムでラクだし、股上も深いし、丈も短めでお年寄りにはいいよ」と勧めてくれました。1900円。安い!

「ママもそろそろゴムのズボンにしたら」と先週言ったときには、「イヤよ」と断言していた母も、「これはラクでいいわー」と今日からさっそく身につけていました。これならあと2,3本まとめ買いしておけばよかった。

母は以前は比較的着るものに凝っていて、母のイメージにピッタリなものが見つかるまで、私が都内のデパートをいくつもいくつも探し回るということがたびたびありました。電話で「言われていたようなブラウス見つかったけど○万円もするよ・・・」と報告すると、「いいわ、買ってきて」となかなか度胸の良い買い物ぶりでした。その母が露店で買ったゴム入りズボンをはくようになるとは想像もしませんでしたが、年を取るというのはこういうことなのですね。

だったらおしゃれは楽しめるうちに精いっぱい楽しんでおくべきではないか、こないだ見た○万円のセーター、いったんあきらめたけど、やっぱり買うべきではないか・・・などと、母のズボン姿を眺めながら思案しております。

2009年9月20日 (日)

知らぬが仏

まつこです。

この一週間も慌ただしく過ぎていきました。まずは学生たちと山中湖でゼミ合宿。ゼミ合宿といっても、企画をすべて学生にまかせたら、花火、バーベキュー、万華鏡づくりなど楽しい計画が盛りだくさんで、申し訳程度の隙間の時間に「勉強会」が予定されていました。

この時期の山中湖では、いろんな大学のゼミやサークルが合宿をやっているらしく、夜の湖畔には花火をやる大学生のグループがものすごくたくさんいました。昼もゼミ合宿らしい若い学生たちにおじさんが一人混じっているというグループをいくつか見かけました。なんとなくおずおずと若い人たちの仲間入りをしている教授らしき姿を見ると、「おお、ご同輩、お互いがんばりましょう」と無言でエールを送ってしまいます。

Photo[ワインの会にOさんが持ってきてくださった豪華なお花。他にもスモークしたホロホロ鳥やお酒など、両手いっぱいのお土産をもってきてくださいました]

土曜日はうめぞうが同僚の方たちを招いて「谷根千めぐりとワインの会」というのを催しました。ワイン好きな同僚の方たちと根津神社とか根津の路地とかを散策し、最後は昭和の気配を残すお風呂屋さんでひと風呂浴びてから、我が家で宴会という企画です。

うめぞうは「妻が料理が好きなので我が家へどうぞ」と誘ったのですが、ゲストの一人Oさんの奥様は料理研究家であることが判明。あらかじめ知っていれば、プロの料理研究家を妻とする方を手料理でもてなすなどという不遜な計画はたてなかったのですが、知らぬが仏。盲、蛇に怖じず。さあー、たくさん召し上がってくださいね~、などと無邪気にいつも通りの料理をお出ししてしまいました。Oさんはニコニコしながらおいしい、おいしいときれいに食べてくださいましたが。あとから冷や汗・・・。

今日はウメマツそれぞれの実家で過ごしています。Oさんが昨日のパーティにお持ちくださった大きなフラワー・アレンジメントは、留守宅を飾っておくのももったいないので、そのまま母のお土産に。母は豪華なお花を見て大喜び。ひっそりとした母娘二人だけの週末の家のダイニング・テーブルを華やかに飾ってくれています。

2009年9月13日 (日)

秋風

まつこです。

今週末の新潟はすっかり秋めいています。雲の合間に澄んだ青空がのぞき、ひんやりとした風が木々を揺らしています。

Photo[庭から手折ってきた枝をさりげなく活けた玄関。これを見て一安心]

庭木の葉もだいぶ色づき始めました。母はその庭から葉の色のきれいな枝を選んできて、玄関の一輪ざしに活けていました。毎週、帰省する際に、この玄関の一輪ざしは母の体調の指標になります。「ただいまー」と玄関を入ったときに、ここにしおれた花がそのまま入っていたり、何も活けてなかったりするときは、母の体力気力が落ちている時です。表情に乏しく、話も同じことの繰り返しということが多いです。

また逆に、そういう元気のない時には、適当な花を買ってきて、「玄関に花がないから活けて」と頼むことにしています。ガーベラでもトルコ桔梗でもなんでもいいんですが、母は花を飾るうちに元気が出て、その後の会話がスムーズになるということがしばしばありました。

昨日の夕方は玄関でこの枝を見て、「調子はまあまあ」と安堵しました。しかし・・・その日の朝、「おかずは適当に買っていくからご飯だけ炊いておいて」と電話で頼んでおいたのですが、きれいさっぱり忘れていました。お釜は空っぽ。「あなたが何か買ってきてくれるって言っていたから」とキョトンとした表情でした。うーん、こういう記憶力はだいぶ落ちてきてしまったようです。

今日はうめぞうのお母さんから送っていただいたブドウが届きました。すぐに母はあちらの実家に電話をしてお礼を言っていました。ごくまっとうな普通の会話をしていましたが、電話を切ったあと、「私が何かを送ったお礼とおっしゃっていたけれど、私、何か最近送ったかしら?」と、やはりキョトンとした顔で聞きます。1か月ほど前に農家からいただいたお米を送っていたのでした。

いやはや、だんだん怪しくなってきたぞ・・・しかし、電話の会話は普通、花を飾ったり、お洗濯したりもまだできる・・・と、一喜一憂しながら、秋の庭を眺め、ブドウを食べています。

2009年9月 8日 (火)

国交省にもの申す

まつこです。

土曜日を松本、諏訪で過ごしたウメマツは、日曜日に列車を乗り継いで、新潟の実家に行ってきました。長野―東京、新潟―東京はそれぞれ新幹線がありますが、長野―新潟となると一日に数本各駅停車の列車が走るだけ。「熟年夫婦ローカル線の旅」みたいな雰囲気で、諏訪、塩尻、篠ノ井、長野、妙高、高田、直江津・・・とのんびりした鉄道の旅を楽しみました。

Photo[色あせた巨大リンゴに歓迎されても・・・]

秋晴れの澄んだ青空に映える信州の山々、滔々と水の流れる千曲川、壮大で美しい自然の景観をたっぷり楽しんだ・・・と言いたいところなのですが、日本の国内を旅行しているとついつい憤慨してしまうのは、自然の美しさをぶち壊しにしている看板や建物の見苦しさです。

変化に富んだ山なみや川の景色は美しいのに、よほど山奥にでもいかないかぎり、無神経に景観をさえぎる看板類がすぐに目にはいってきます。青々とした田畑が広がる地域でも、点在する住宅が色も素材もスタイルもバラバラなため、田園風景の美しさが半減してしまっています。国道沿いはパチンコ屋、量販店、ファミレス、コンビニが並び全国どこに行っても同じような光景です。

日照権や防災上の理由での建築制限はあっても、これまで景観上の規制という発想がなかったためなのでしょう。海に囲まれ、山が多い日本は、本来はスイスに勝るとも劣らない自然の美しさを持った土地ではないでしょうか。その美しさを生かすような発想で景観再生をすれば、きわめて大きな観光資源になるはずです。

Photo_2[諏訪湖のはくちょう号。ただの真っ白な遊覧船が湖に浮かんでいる方がぜったいかっこいいのに・・・]

国土交通省にそういう発想はないものか、と思って「ようそこジャパン!」と高らかにうたっている国交省のVisit Japan Campaignのホームページを見てみました。そしたら「観光親善大使」の一人はHello Kittyでした。三頭身のでっかい頭のキティちゃんが和服着て、国土交通大臣と並んでいました。

うーん、やっぱり日本はこのキッチュな路線で売りだすしかないのでしょうか・・・。「長期的に景観を再生して100年後の観光立国をめざす」なんていう遠大なヴィジョンを持つ国土交通大臣の登場を待望しつつ、ローカル線の旅をしたウメマツでした。

2009年9月 7日 (月)

信州での週末

まつこです。

昨年に続き、今年もサイトウ・キネン・フェスティヴァルのコンサートを聴きに松本に行ってきました。昨年はオーケストラ、今年は室内楽を聴きました。モーツァルトやメンデルスゾーンなど古典的な曲に、前衛的なパーカッションの作品をまじえた、変化にとんだプログラムでした。サイトウ・キネンのコンサートは、一流の技術を持ったプロの演奏家が、アマチュアのような気持ちで力をあわせて熱のこもった演奏をするのが魅力だとされます。今年も若い音楽家たちが、生き生きとした音楽を聞かせてくれました。私たちのすぐそばの席で、小沢征爾氏がスコアを見ながら演奏を聴いていました。若手の演奏家たちは、マエストロに聞いてもらえるという喜びと緊張を感じていたようです。素晴らしい演奏には、マエストロが客席の誰よりも早く、ブラボーの声をあげていました。

Photo[昼はコンサート、夜は花火]

昨年からこのフェスティヴァルに行くようになったのは、友人夫妻が仕事の関係で東京から諏訪に移り住み、チケットなどの手配をして誘ってくれたからです。この季節の諏訪にはもう一つ大きな魅力があります。花火です。諏訪湖では8月から9月にかけて、毎晩、花火が打ち上げられます。昨日はコンサートが終わると拍手が鳴りやまぬうちに、私たちは大急ぎで松本から諏訪に移動。その日の夜は全国の花火師さんの代表が新作花火を競い合う大会が開かれる特別な夜だったのです。

みなさんその日は早い時間帯から場所取りで苦労されるのですが、私たちには特等席が確保されていました。友人夫妻の住まいは、湖上の打ち上げ場所を正面に見る、湖畔に立つマンションの最上階。広いベランダはこれ以上は望めないほど絶好のロケーションです。湖の上に組み立てられた打ち上げ場所で動き回る花火師さんたちの姿、大空に大きく広がる花火、湖水に落ちていく炎のかけらまで、何の遮蔽物もなくすべてが目の前で大きく見えるのです。大迫力の花火大会でした。

Photo_2[ハートの形の花火もありました]

招いてくれた友人の仕事は心臓外科医です。高い技術と、集中力と、体力と、医師としての強固な使命感と、そうしたものが常に求められる職場にいながら、悠揚迫らぬのんびりとした雰囲気を持っていて、大きな熊のぬいぐるみみたいな安心感を与えてくれるドクターです。このドクター、日頃メスを持っているその手にフルートを持たせると、華やかな音色で難しいパッセージをいとも軽々と吹いてみせてくれます。奥様のヴァイオリンとともに、玄人はだしの演奏を聴かせる腕前なのです。

ただ昨今の医師不足が危機的な医療の現場で、誠意をもった医師たちは、ついつい自分の時間を放棄して、休日返上で働き続けがちです。「このままじゃワーカホリックになってしまうわ」と過労を心配する奥様に協力し、ウメマツはこのドクターを仕事から遊びに引っ張り出しているわけです。コンサート、花火、ワインを飲みながらのおしゃべり。日々、多忙を極めているドクターもこの日一日だけは、ウメマツと一緒に楽しさ全開の時間を過ごしました。

Photo[翌朝の諏訪湖]

それでも次の日はもうドクターの顔に戻っていて、日曜日でも手術の予定が入っているそうで、早朝から出かけていきました。最近、勤務医の8%以上がうつ状態、休日が月に4日以下の人が46%という記事を読みました。人の命を預かる医師たちが、過酷な職場で追い詰められている状況がこの数値からもうかがえます。なんとか少しでもこの状況が改善され、友人のドクターも週に一日や二日の休日はちゃんと確保でき、湖畔でフルートの音を響かせることができるような余裕ある生活をしてもらいたいものです。

2009年9月 4日 (金)

ごちそうサラダ

まつこです。

旅行から戻って以来、どうも睡眠が不規則になり、このところ2,3時間しか眠れない日が続いています。時差ボケか、いや自律神経失調症か・・・。えー、もしかしてこれが更年期障害ってやつでしょうか(憮然)。いろいろたまっている仕事もあるので、この際、起きて仕事をしていればそれでいいわけですが。まあ、そのうち治るでしょう。

ウメマツは日頃から比較的健康管理に気を配る方です。特にうめぞうの関心は食生活。中でも有機野菜、無農薬野菜などあれこれ試しています。有機野菜の宅配サービスも種類が増えてきました。先日もうめぞうが注文していた野菜が大きな箱でどっさり届きました。

Photo[山羊のチーズのサラダ]

そこで私はフランスで食べたものを思い出して、今週はちょっと南仏風のお夕飯にしてみました。火曜日は山羊のチーズのサラダ。チーズをのせる薄切りバケットは軽くトーストしてパリッとさせるとおいしくなります。クルミと松ノ実も入れると、歯ごたえと香ばしさがアクセントになります。さらにトゥレット・シュル・ルーのオーベルジュを真似て、甘く煮た干しブドウをあわせてみました。干しブドウは適当にマデイラ酒にちょっとお砂糖を加えたもので煮てみました。やわらかくなってサラダの中での食感も良かったです。

あちらではトマトの甘く煮たのとか、各種ベリーのジャムや、甘い干しブドウを、フォアグラとか山羊のチーズと一緒に出してくれました。ファオグラとトマトの甘いジャムの組み合わせは意外なおいしさでした。

Photo_2[ニース風サラダ]

木曜日はニース風サラダ。今回、ニースで食べたニース風サラダはただのツナ缶サラダでした。もうちょっと凝ったニース風サラダにしてみようと思い、今日はまぐろのお刺身を買ってきて、オリーブオイルと香味野菜で煮てから冷ましたものを使いました。やっぱりただのツナ缶より、絶対こっちの方がおいしいです。お刺身のさくに塩をしてなじませ水気を拭き取ったあと、粒コショウ、ハーブ、ニンニクと一緒にひたひたのオリーブオイルで軽く加熱し、マグロが白っぽくなったらあとは余熱で火を通してそのまま冷ますだけ。意外と簡単です。

こんなふうに我が家はちょっとボリュームのあるサラダ一品だけという夕食が、しばしばあります。ちょっと寂しいと思われるかもしれませんが、これにチーズとかパテがあれば十分です。これが我が家の定番「ごちそうサラダ」の夕食です。

今回はパリのお土産としてN君、Sさんが持たせてくれた鴨のリエットをいただきました。Scea Ste Marieというbioの農場の製品のようです。これ、すごーくおいしかった!あまりの美味しさにHPを探し、通販があることがわかりました。ぜーんぶフランス語で書かれているので、電子辞書片手に四苦八苦しつつ読解。でも結局海外には送ってくれないみたいです。残念。

眠れぬ夜はこんな風に、食べ物のこと考えて過ごしています。えっ?仕事すれば眠くなるんじゃないの、とうめぞうが言っています。そうかもしれません。睡眠導入剤代わりに難しそうな研究書でも読んでみましょう。

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