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2009年8月25日 (火)

日本の希望の星

うめぞうです。

今回の旅も今日が最終日。帰国前日の夜は、パリの若い友人S君+Nさん夫婦と4人で食事をした。

この夫婦は以前にも紹介したとおり、すでに一人前の臨床医だが、目下フランスの大学院で哲学を勉強している。2年後には2人とも学位を取得して帰国予定だが、S君の方はさらに博士論文も書きたいという。2人とも当分は医学と哲学の2足のわらじで、貪欲な知的探求を続けることになるだろう。

フランスに来る直前からフランス語を始めたNさんも、今や驚くべきほどフランス語が上達し、この方面では先輩格のS君も近い将来、追い抜かれるかもしれないと焦っているくらいだ。まだ20代のこの2人が、どこまで成長していくのか、今から本当に楽しみだ。日々、寄る年なみを感じるうめまつにとって若い人々の成長を眺めるくらい贅沢な人生のプレゼントはほかにない。

このSNコンビを見ていると、われわれの世代にはあまりなかった、いくつかの素晴らしい変化の兆しが感じられる。

ひとつは、夫婦である男女が、仕事上のよきライバルとして切磋琢磨し合うという関係だ。どちらかというと垂直に穴を掘っていくタイプのS君と、どちらかというと水平に視野を広げていくタイプのNさんは、おたがいに自分にはない相手の能力を尊敬し、相手を補うと同時に相手から学びとっている。男性がよけいなプライドをぶらさげていた時代にはなかなか成立しなかった関係だ。

もうひとつは、同職組合のタコつぼから脱出し、あくまで自分の興味関心を追求しようとする越境者の精神だ。日本には哲学者兼物理学者(ヴァイツゼッカー)とか哲学者兼政治家(テイラー)といった多方面で活躍する知識人はまだまだ少数派だが、2人は将来の知識人像のよき先き駆けとなるだろう。

さいごにもうひとつ、彼らは一時代前の知的職業人とくらべると、はるかに日常生活を楽しむセンスと、良い意味での快楽主義を身につけている。刻苦勉励して故郷に錦を飾る、式の猛勉強留学生は昔からいたが、そうした内的抑圧は、いつかは西洋文化の偶像化やその反動としての日本主義へと屈折していくのが落ちだ。

こうした新世代の活躍を見るとうめぞうにもそこはかと希望がわいてくる。

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