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2009年8月 9日 (日)

アラフォー世代のジレンマ解決本?

まつこです。

新潟は湿度85%です。まるでお風呂の中です。あるは雨期のジャングル。この蒸し暑さの中、健診のために母を病院につれていき、買い物をし、食事の支度をし、合間に仕事・・・。いささかへこたれてきました。そこでブログを書いて気分転換!

職業柄、本と接している時間は長い方だと思いますが、「栞」(しおり)で気に入ったものというのは、あまり多くありません。金属製やプラスチック製の立派なのは邪魔になります。デザインが良くても厚すぎたり、重すぎたりするのはだめです。文庫本や新書についてくる薄っぺらい紙のは気がつくと無くなっていることが多く、使い捨てです。

Photo_3[これはアルチンボルドの『春』。今は仕事の本に挟んであります]

最近気に入っている栞は、春にルーブル美術館の売店で買ったものです。16世紀のイタリアの画家アルチンボルドの『春』と、18世紀の彫刻家カノーヴァの『エロスとプシュケ』をデザインした2枚の栞。この週末に新潟に持ってきた2冊の本に、ちょうどその2枚の栞を使っています。

アルチンボルドの『春』は咲き乱れる花や若々しい緑で人物の肖像を描いたものです。ちょっと不気味ですがユーモラスなので、目下、仕事で読まねばならぬお堅い研究書に挟んで使っています。数ページ読んで眠くなったときは、この花びらを数えて眠気を飛ばします(嘘)。

Photo_4[こっちは眠くならない方の本]

もう一方の『エロスとプシュケ』はきれいな彫刻で超有名ですね。こちらを使っている一冊はシェーン・ワトソン(Shane Watson)というコラムニストが書いた『40才過ぎて男と出会う方法』(How to Meet a Man after Forty)というエッセイ。副題は『その他もろもろの中年期のジレンマ解決法』(And Other Midlife Dilemmas Solved)。表紙タイトルの「40歳」というところにはアステリスクで注釈がついていて「あるいは30歳」と記されています。30代、40代、いわゆるアラフォー世代のあれこれの悩みを、本音で、鋭く、しかし笑いをもって分析した軽い読み物です。

アラフォー世代のジレンマとは――。「年より若く見えたい!」「女友達の中の困ったチャンと本当の友達の見分け方」「だんだん母親に似てきた、まずい!」「独身のままでも幸せになれるか?」「子連れ男と結婚できるか?」などなど。この本はこうした悩みに、人生相談のような助言をするのではありません。アラフォー世代のリアルな視線で、恋愛、ファッション、家族、友人関係などを語り、現代の「いつまでも若く美しく、生活をエンジョイしている女性たち」の実態をセルフ・アイロニーをもって描いています。

たとえば「整形族」と「アンチ整形族」の分類。「アンチ整形族」とは「いくらきれいでいたいと言っても、美容整形手術なんて不自然なことはイヤ」というタイプです。しかしこのアンチ整形族、細かく見ていくと無数の分派があります。アンチエイジング化粧品をいろいろ試し、体の線をカバーするファッションを念入りに選ぶという「正統派」、かなりなお金をかけてエステやらデトックスやらありとあらゆることに手を出すけれど「顔に針射すのだけはイヤ派」、ケイト・モスみたいな手を加えていなイメージをめざし、ただのヨレヨレのおばさんになっている「天然派」などなど。

この本では友人も細分化されます。「ただの友達」とはおしゃれして会って、高価なプレゼントを交換して、趣味の良さを認め合うような関係。一方、「本当の友達」は、親のことでも寄生虫のことでもなんでも話せて、似合わない服や似合わない男についてははっきりとダメと言ってくれます。有名で、美人で、才能がある知り合いは、人に見せびらかして自慢する「トロフィー用の友達」です。家庭料理を作ってくれる既婚者や、耳に痛い助言を与えてくれる頼れる人や、いざとなったとき一緒に憤ってくれる理想に燃える独身仲間は、「サバイバル用の友達」・・・といった具合です。

こういう本を読んでいると、イギリスだろうが、日本だろうが、アラフォー世代の女子の生態は変わらないことを改めて認識します。韓国でもオーストラリアでもカナダでもイスラエルでもシンガポールでもたぶん大同小異。「消費=文化」となった先進諸国であればどの国にも、ジレンマをたくさん抱えたアラフォー世代が生息しているはずです。

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コメント

栞って、確かに使い勝手のよいものって、あまりないですよね。
金属のは、一見おしゃれでいいんですが、固くて本にあとがつくし・・・。
私は、やはり、ひもがついている本がいいです。
文庫では、新潮文庫くらいですけど。

アラフォーって、ほんと世界共通で同じなんですね~~
「ブリジット・ジョーンズの日記」なんかも、そのまま日本でも通用しましたし、人種は違えど、人間って本質はそんなに変わらないんですね。

絵莉さん、コメントありがとうございます。

先進諸国はどこも高齢化社会でもあります。アラフォーの抱える悩みの一つは「親」です。ブリジッド・ジョーンズみたいに飛んでる母親とか、父親が自分より若い女と出奔して、残された傷心の母親を支えている娘とか、この手の読み物によく出てきます。そのうち親の介護に奮闘するオシャレ系フィクションなんかも出てくるのではないかと思います。いっそ我々で書いちゃいましょうか!

アラフォーとか言って年齢を誤魔化している時点で変ではないですか? 
まるでカタカナ言うことでその本質を隠すという、
現代社会の風潮に安易に便乗してるだけですね。

また、若く美しく生活をエンジョイとか言ってないで、
少しは子供を立派に育て上げるとか、一家のために給料を稼ぐと言ったことは言わないのでしょうか?

人は必ず年を取るのに、いつまでも若ぶってるのは余りにも滑稽ですし、
そう言った表面的なことばかりに執心してるから、内面が疎かになると思います。
まるで現実逃避をし、嫌なところに蓋をしているだけじゃないですか。

本当の美しさとは、化粧や衣服で外見を着飾り、
オシャレにスマートに生きることではありません。
日本には本当のレディーがいないと言った英国女性教師の言葉が的を射ています。

社会で活躍して素敵な女性になりたい、
けれど家族を養ったり泥臭いことは嫌。
これこそまさに現代女性の矛盾だと言えると思います。

この方の「本当のレディー」像に大変興味があります。とりあえず、ご批判の「アラフォー女性」の特徴らしき点すべての逆をいけばいいんでしょうか。

自分の年を隠さず、渋谷や表参道みたいなところには足を運ばず、化粧もおしゃれも質素に徹し(もしくは化粧はせず)、あくまで内面の豊かさを大事にする「やまとなでしこ」を理想とし、バリバリの「キャリアウーマン」などはめざさず、早々と結婚し子供を作り、愛する家族を養うための現実にしっかり向き合いアルバイトや内職をやり、文句を言わずに家事を行う女性。これこそ現代女性の鑑としての「本当のレディー」ということか知らん? 

故ダイアナ妃みたいではないですね。

48歳になったばかりの男性でした。

wombyさん、放置していたブログにコメントありがとうございます。

Lady Diがもし生きていたら今頃どんな生き方をしていたのかな・・・と思うことがあります。「いつまでも若く美しいアラフォー世代のファッション・リーダー」としてアフガンの女性の人権を訴える運動なんかしていたかもしれませんね。いずれにせよプロデュースされた像でしょうけれど。

彼女も生きていれば48歳。もはやアラフォーとは言えないか・・・。

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