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2009年8月29日 (土)

期日前投票

まつこです。

昨晩から久しぶりに新潟に帰省しています。盛夏の2週間を不在にしている間に、庭の様子も変わっていました。母と一緒に種まきしたアサガオは花の盛りを過ぎたようです。さるすべりの花も終わっていました。代わりに野生のユリがいくつも咲いています。

2009829_003[未明の驟雨の露が花びらに残っていてきれいです]

今日は母を期日前投票に連れていきました。葉書が届いて以来、「投票の仕方がわからない、候補の名前がわからない」と国際電話でも何度も繰り返しており、母は不安を感じていたようです。「棄権してもいいんんだよ」というと「国民の義務だから」と言います。このあたりは、戦後直後の徹底した民主主義教育の成果のなごりでしょう。

明日の投票日に、近所の投票所に行くのは気が進まないらしいので、今日、市役所まで行って期日前投票をしてもらうことにしました。小選挙区とか比例区とか最高裁判所裁判官国民審査とか、前もって説明すればするほど不安そうな表情になるので、「いいよ、いいよ、行けばなんとかなるから」ということで出発。

受付を済ませていよいよ投票用紙をもらいます。秘密投票で私が一緒に投票所についていくことはできないのかと思っていたら、「付き添いの方もどうぞ」という感じで、記入も見守ることができました。しかし・・・

ママ:「えーっと、民主党の候補の人は・・・ああ、この○○○○○さんね」

まつこ:「ママ、だめだよ、そんな大きい声で言ったら」

立会人:「大丈夫ですよー、見えてませんから」(苦笑)

比例区ではさらに・・・

ママ:「えー、党の名前変わっているのね。知らない党ばっかりだわー。知っているのは社民党しかないわ」

まつこ:「じゃあ、それでいいんじゃない、それ書いて」

ママ:「えー、じゃあ、自民党ね・・・」

まつこ:「えっ?ママ、自民党でいいの?政権交代って言ってたじゃない」(焦って小声でささやく)

ママ:「そうそう、だから自民党・・・じゃないわね・・・えー、もう一度見直して・・・社民? 民主?どっちかわからなくなったわ」

まつこ:「出かける前は民主党って言っていたよ」(周りの目を気にしながらさらに小声で耳元でささやく)

長年続いた55年体制のもと、教員だった母は日教組の一員として、選挙のたびに「社会党」の候補に投票し続けていました。そのため今回も思わず「社民党」と書きかけたのでした。しかしちょっと違うと気づいた瞬間、頭の中が混線し党名が混乱してしまったのです。

確かに「民主」「自民」「社民」、これでは認知症の老人には区別がつきにくいですね。もし二大政党制が定着するのであれば、もう少しはっきりと違いのわかる名前にしてほしいものです。(ついでに、理念の違いもはっきりわかるようにしてほしい!)

ま、とにかく「国民の義務」を無事果たし、表情が一気に安らいだ母。「私、これが最後の選挙かもしれないわね」と言うので、私はちょっと焦りながら「いやー、衆議院はいつ解散するかわかんないからねー」とごまかしました。内心は「確かに、これが最後の投票かもしれないな」と思いましたが。母よ、あなたは「国民の義務」はもう充分果たしました、そう思った投票所の出口でした。

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コメント

帰国されたと思ったら、今度はご実家ですか。親へは電話&宅急便だけで顔を見ていない自分の親不孝を反省、です。
選挙に行ったことがないという若い人々が増える中、お母様は立派だと思います。付き添いに行かれたまつこさんも。

まつこさん、応援してます。

ショウガネコさん、応援コメントありがとうございます。

うちは介護といってもまだ序の口なのですが、母は初期認知症の独居老人なので、毎週週末帰省なのです。イギリス行きは最高のストレス発散になります。
ショウガネコさんの美しい英国風景写真を見て、しばし現実逃避しております!

まつこさま、こんばんは。お久しぶりです。
今年の選挙、投票所に行っても若い人の姿が目立ちました。
予想通り、どうやら波乱がありそうですね。
老父の親友で高校教師だった方が、自分の教え子が立候補したため後援会長をしているそうな。
そのおかげで、本来は父の支持政党ではないその候補のポスターを、実家の塀に貼るはめになっています。(苦笑)
ついさっき老父からメールがあり、前回はダメだったが今回はいけそうなので万歳三唱をしてくる。
帰宅は11時過ぎになるが心配しないように、と。
親友の教え子とはいえ、自分の身内の選挙のように張り切っています。
親友も同い年ですから今年86歳。いやはやその体力には舌を巻きます。
お母様も、教え子がそういうことになったら、パキ!っとなりそうですね。

hiyokoさん、コメントありがとうございます。

お父様、お元気なご様子。ますます「快」調ですね。テレビ中継を見ていたら万歳三唱するお姿を拝見することができるでしょうか。夫はときどき「幽玄の間」でお父様のお名前を探しているようです。そのうちお手合わせお願いします。

今まで母と一緒に、テレビの開票速報を見ていたのですが、「比例で当選ってどういうこと?」とか「鳩山兄弟はどっちが兄でどっちが弟?」など質問攻めにあいました。老いも若きも選挙で盛り上がった夏の終わりの日曜日でしたね。

hiyokoさんの素敵なブログ、いつも楽しみに拝見しています。
これからもどうぞよろしくお願いします。

こんにちは。

期日前投票の付き添い、お疲れさまでした~
国民の義務を、と仰るお母様ご立派です。

母のいるホームの廊下に張り出された「公職選挙法に基づき、当施設において投票をご希望される方は・・・」のお知らせを読んで、ちょっと気分が複雑、悲しくなりました。仕方がないことですが。

来年の参院選も・・・お母様投票できると良いですね。

翡翠さん、コメントありがとうございます。

昨晩、開票速報を見ながら、母は「もう投票はこれで最後」と何度も言いきっていました。なんとなく自分の限界を見定めているような感じです。まあ、それはそれでよしと考えています。

父が長期入院していたとき、同じ病室の方で体が動かせず気管切開をしていた患者さんがいました。口もきけず、文字も書けない状態です。選挙のとき、娘さんがいらして「○○さんでいいのね」と言うと目で合意されたらしく、娘さんがその名前を投票用紙に書いていらっしゃいました。そんな投票方法もあるんだなー、とちょっと驚きました。

こんにちは、まつこさん
私も父と一緒に行ってきました。選挙。
父は、ぜんぜん気にしてません。
「あ?今日、選挙?なんの??」ってなレベルです(^^;
流れ作業のように、「はい、ここに、この名前書いて」「じゃ、つぎはこれで」と父の意思はそこにはなく、単なる機械と化していました(^^;
まつこさんのお母様と同じく、戦後の民主主義教育を受けているにもかかわらずこの差はなんでしょうか。

絵莉さん、コメントありがとうございます。

「今、東京駅についたところよー」と先ほど電話したら、ニュース番組で今後の政治情勢について報道していて面白いから・・・と1分ほどの会話であっさり切られてしまいました。頼もしいようですが、実際母が発した言葉をそのまま再現すると、「ほらほら、昨日のあれ・・・あのことについてやっているのよ・・・テレビで・・・あれ・・・面白いわ」という調子です。

これだけ聞いていると、「この人、いったい何をどれだけわかっているんだろう」と思いますが、テレビが言っていることは理解できるのに、それを伝えようとすると言葉が一切出てこないんですね。で、見終わった瞬間、きれいさっぱり内容を忘れる。脳って不思議なもんです。

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