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2009年5月 6日 (水)

仕事の記憶

まつこです。

仕事の関係で、今週は週の真ん中で帰省しています。週末は大阪から弟が来て、母と一緒に過ごしてくれました。弟のところでは子供二人の高校受験もすみ、懸案事項だった家の購入・引っ越しも無事終了しました。それで精神的に余裕ができたのか、弟も今回は母をドライブに連れて行ったり、優しく接してくれたようです。

Photo[昔、この庭で弟がヘビを捕まえて、家の中に持ち込んだことがあります。子供のころの最も恐ろしい記憶の一つです]

そんなこんなで今回はまる1週間ぶりの帰省だったのですが、庭の緑が急に増えていてびっくりしました。写真で見ると、ちゃんとした和風の庭に見えるかもしれませんが、あまり手入れの行き届いていない荒れた庭です。これから夏にかけては、か なりジャングル化します。

母の様子はあまり変わりありません。同じ話の繰り返しに付き合わされる以外は、特に負担になることもありません。NHKの連続ドラマ『つばさ』の放映のたびに、「なんでNHKなのに、こんなドタバタ喜劇なのかしら? それにこの主人公、童顔ねえ」と必ず言います。再放送があるので、一日二回、必ず言います。ま、その通りなのですが。

今日もお昼ごはんのあとテレビ見ながら、「ドタバタでいやねえ」と言っていたのですが、やがてアンジェラ・アキの「手紙」を歌う中学生たちを取材したドキュメンタリーが始りました。長崎県の離島の中学生たちが、合唱コンクールに出場するまでと、その思い出を胸に卒業していく様子を描いたものです。

そしたら母の「先生スイッチ」がオンになりました。母は30年以上、中学校教師をやっていました。思春期の子供たちのぎこちなさ、反発、純情さ、ひたむきさなどを、長年見続けてきました。そんな子供たちを描く番組を見るうちに、母の表情がどんどん経験豊かな教師の顔に変わっていくのです。「島で育っている子供たちはすれていなくていいわね」と穏やかに微笑みながら、画面に見いっていました。

いろんな記憶があいまいになっていますが、職業人としての長い経験は、深く記憶の中にしまいこまれているのだなあ、と改めて思いました。制服を着た中学生たちが笑ったり、泣いたり、怒ったりしている光景を目にして、そんな古い記憶が母の体の中でふわりとよみがえっているようでした。

現役で働いている私たちは、毎日毎日の業務に追いかけられるようにして暮らしていますが、こういう日常的な仕事の記憶が、知らないうちに私たちの体の中にも刻みこまれているんでしょうね。

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