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2009年3月 7日 (土)

主人はわたしです

まつこです。

昨日は友人のアッキーが我が家にやってきて一緒に読書会をしました。オスカー・ワイルドの『真面目が肝心』(The Importance of Being Earnest)という喜劇を読むという企画です。タイトルとはうらはらに、世間で建前として通用している道徳なんてどうせ嘘っぱち、何もかも言葉の遊びにして笑いとばすという、かなり偽悪的な笑劇です。

Photo

[50ページくらいの短い芝居です]

「結婚に関しては私自身、ほとんど経験がありません。これまで1度しかしたことがありませんので・・・」とか「あらゆる女は母親に似てくる。それが女の悲劇だ」というような気取った、皮肉のこめられたセリフが次々出てきます。

日頃から正義感が強く律儀なアッキー。アッキーは「私は血液型A型で真面目。だからどうもこの喜劇の笑いを正確に理解していなのかもしれない。読書会でそのあたりを検証したい」という真摯な目標をたてていました。読書会終了後、「やはりこの芝居は私の感性には合わない作品ですね!」と確信していました。ワイルドの不真面目さがアッキーの真面目さに敗北した感じでした。

この読書会にはアッキーのパートナーも参加しました。アッキーはフェミニストで性による差別や区別をなくさなければいけないという原則をきっちりと実践しています。パートナーのことは「うちのツレ」と呼ぶことが多いようです。フェミニストであるか否かを問わず、配偶者を他人がどう呼ぶか、あるいは自分の配偶者をどう紹介するかは、少し難しい問題です。

「ご主人様」「主人」「旦那様」「旦那」「ご夫君」「夫」「ダーリン」「亭主」「宿六」「相棒」「相方」「ツレ」「うちの」などなど呼び方は様々です。まつこは時と場合に応じて、適当に言いわけています。かなり無節操です。ただうめぞうのことを「うちの主人」と呼んだことはないですね。あまりに実感から遠いので「ご主人」と言われてもピンときません。

時々、不動産売買のセールスなどの電話がかかってきて、妙な猫なで声で「奥様でいらっしゃいますか? ご主人様はご在宅でいらっしゃいますか?」と言われると、「主人は私です」と言い返すことにしています。読書会のあとは、アッキーたちカップルとウメマツの4人で、そんな話題で盛り上がりながらの宴会になりました。

ちなみに『真面目が肝心』(The Importance of Being Earnest)は、ルパート・エヴェレットとコリン・ファースにジュディ・デンチという豪華メンバーで映画化もされています。『アーネスト式プロポーズ [DVD]』 という変な邦題が付いていますが台詞はほぼワイルドの原文のままです。ただし映像でちょっとした工夫をして、原作とは違ったオチがついています。

ルパート・エヴェレットとコリン・ファースは、『アナザー・カントリー』以来の映画共演です。あの日の美少年たちの面影はありませんが、はなもちならないほどお上品なイギリス上流階級の言葉づかいと、一部の隙もない見事な正装は、アメリカ人俳優にはなかなかまねできない雰囲気を出しています。

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