« 地元のお店を応援 | トップページ | 雪中行軍 »

2009年1月23日 (金)

ボランティア精神

まつこです。

ウメマツ今週は火曜日の深夜に「歴史的瞬間に立ち会おう」と意気込み、オバマ大統領の就任演説を見ました。終わった瞬間、二人顔を見合せて「意外とじみだったね・・・」と、ちょっと意気込みが空回りした感想を抱きました。英語のメディアでも"sober"(冷静な)という形容詞があちこちで使われているようです。危機のただ中だからこそ、地に足をつけた冷静さが必要ということなのでしょう。でも「興奮と感動」を期待して眠いのを我慢していたまつこはちょっと肩すかしをくった感じではありました。

その数日前のハドソン川に不時着した飛行機のニュースの方が、センセーショナルな話題性は大きかったかもしれませんね。素晴らしい判断力と技術を見せた機長は、まさに一躍ヒーローです。このニュースを聞いたとき、私が感心したのは、近くにいたフェリーがいっせいに救助に向かったということでした。とっさのときに、普通の市民が即座に自発的に人を救うための行動に出るというのが、いかにもアメリカらしい気がしました。

もうだいぶ前になりますが、ロサンゼルスに向かうユナイテッド機に乗っていた時に、通路をはさんで隣に座っていたアジア系の小さな男の子の具合が悪くなりました。胸が痛いと言って泣いています。一緒にいた父親はあわてて乗務員の人を呼びました。だんだん泣き方がひどくなり、左胸のあたりを押さえて痛がっているのでみんなが心臓発作かと思い、かなり緊迫した雰囲気になりました。

やがて乗客の中に医師がいたら来てほしいという要請の機内アナウンスが流れると、すぐに一人のアメリカ人中年男性がやってきました。ウエスト・ポーチの中からIDを出して乗務員に見せ、あわてる様子もなくテキパキと聴診器をあて、いくつか質問します。そして低い静かな声で、"Oxygen"と一言だけ乗務員に指示を出しました。すぐに運ばれてきた消化器みたいな酸素ボンベで酸素吸入をしたら、その子の胸の痛みはひいたようです。その間、わずか3分ほど。そのドクターの冷静さと、あの低い穏やかな声に、まつこは「かっこいい~」と内心喝采をおくりました。賞賛の熱い視線もおくりました。

Photo[ハーバード・メディカル・スクール、やっぱり建物も立派]

同じような場面にボストンでも遭遇したことがあります。音楽会の最中に、客席の中でバタッという大きな音がして、明らかに人が倒れた気配がしました。演奏は続いていましたが、薄暗い客席の中で、数名の人が次々と静かに立ち上がり、その音のしたほうに向かいます。ドクターたちでした。ボストンのシンフォニー・ホールはハーバードのメディカル・スクールや病院が立ち並ぶメディカル・エリアからそれほど離れていないせいかもしれませんが、会場にずいぶんたくさんドクターがいたこと、彼らがいっせいに立ち上がったことに、まつこはびっくりしました。

覇権国家の傲慢さなど、あれこれ批判も受けるアメリカですが、「良き市民たち」の底力はまだまだあると思います。若い大統領の冷静なリーダーシップのもと、どんな国に変わっていくのか、楽しみに見守りたいと思います。

« 地元のお店を応援 | トップページ | 雪中行軍 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ボランティア精神:

« 地元のお店を応援 | トップページ | 雪中行軍 »