2019年7月15日 (月)

古稀によせて

74日の誕生日には、Pukiちゃん、Mochaさんからお祝いの言葉をいただきありがとうございました。そのころから不覚にも風邪をひいてしまい、すっかりお礼が遅れてしまいました。

誕生日前日には、前に登場したこともある医者兼哲学者のS君とNさんの夫婦、若い哲学者A 君、オルガニストのYさんが集まってくれて、まずは前夜祭。翌日の誕生日当日は、まつこのサプライズ企画で、夕方突然、親しくしている2人の若い女性が訪ねて来てくれて、ビックリ!「今晩は昨日の残り物でいいわね」とまつこに言われていて、その瞬間まで策略をまったく知らなかったうめぞうは、インターフォンから突如姿を現した二人の女性と、その後、冷蔵庫から突如姿を現した料理に茫然自失。状況を理解するまでにかなり時間を要しました。そんなサプライズが、さらに翌々日も続き、嬉しいやらビックリするやらで、夢のような一週間。演技に参加された皆さん、どうもありがとう!

今のうめぞうは欲望のおもむくままにやりたい放題しているのに、特に問題行動はみられず、まつこが書いているように「心の欲するところに従えども矩をこえず」の境地・・・と言いたいところだが、それは本当は嘘。実のところは「矩をこえんとすれど心欲せず」というのが現実だ。

ただ、世の中には、70歳、80歳になっても、元気はつらつの方もおおぜいおられ、pukiちゃんのお父様などもそのお一人。そこで今日は、自分もあやかりたい歴史上の元気老人たちのことを少し紹介してみよう。

葛飾北斎は75歳の時に刊行した『富嶽百景』のあとがきにこんなことを書いている。「己六才より形状を写の癖ありて、半百の此より数々画図を顕すといえども、七十年前画く所は実に取るに足ものなし」(6歳から物の形を写生する癖があって、50歳の頃から数々の画図を描いてきたが、70歳以前に描いたものは実に取るに足りないものだった)。5年後に自分が80歳になればますます進歩を遂げ、90歳になればさらに奥義を極め、100歳で神妙の域を超えるのではないか。110歳になれば一点一格が生きているかのように躍動しているだろうと北斎は語っている。北斎は残念ながら90歳で天寿を全うしたが、もう20年生きていれば絵の中から鳥が飛び立っていたかもしれない。
 これに対抗しうるドイツの大物となるとやはりゲーテか。『箴言と省察』にはこんな言葉がある。「老境に入るとは、自ら一つの新しい事業を開始することである」、「老境に入れば、若かった以上に行為しなければならぬ」、「人生最期の時に当たって覚悟を決めた精神には、かつて思いもよらなかった想念がひらめき、聖なるデーモンのように過去の絶頂の上に舞い降り、妖しく輝く」。言葉通り、ゲーテは70代半ばに10代の少女に舞い上がり、求婚している。83歳で死去する直前まで『ファウスト』第二部に手を入れていた。

佳人薄命、天才の夭折については、よく知られている。思いつくままあげてもモーツァルト、ショパン、シューベルト、ノヴァーリス、ヘルダーリン、クライスト、シェリー、バイロン、アポリネール、プーシキン、ゴッホなどはみな40歳を迎えることなく他界した。しかし、意外と知られていないのは、芸術家が一般に長生きだという事実だ。今や80歳でも高齢とはあまり感じられなくなったが、それこそ70歳が「古来、稀なり」と言われていた時代でも80歳を超えて創作を続けた芸術家はけっして少なくない。画家で言えば、ミケランジェロ(89)、ゴヤ(82)、ムンク(81)、ドガ(83)、モネ(86)、マチス(85)、ピカソ(92)、ノルデ(89)等々、あの悩殺的なウルビーノのビーナスを描いたティツィアーノにいたっては99歳まで生きた。作家で言えばゲーテ(83)、バーナード・ショー(94)、マーテルリンク(87)、トルストイ(82)、ヴォルテール(84)、ユーゴー(83)、ジッド(82)、クローデル(87)、ヘッセ(85)等々、音楽家は比較的早死にが多いが、それでもリヒャルト・シュトラス(85)やシベリウス(92)がいる。うめぞうもぜひ、こうした巨匠にあやかってなんとか矩をこえてみたいものだ。

2019年7月14日 (日)

稽古着

まつこです。

春から始めたピアノと囲碁。ピアノのレッスンは徒歩3分ほどの先生のお宅で、囲碁教室は地下鉄で二つ目の駅から徒歩1分。どちらもとても通いやすいところにあります。大人のお稽古事が長続きするには、通いやすいことも重要な条件です。

囲碁教室はあまり豪華とは言えない雰囲気(めちゃくちゃしょぼい雑居ビルの一室)ですし、ピアノも至近距離なので、どちらもあまり気張ったおしゃれをして出かける気にはなりません。しかしあまりカジュアルにデニムとTシャツで行くのも、先生に失礼な気がします。そこで、ほどよい「お稽古着」を購入してみました。

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[初めて買った49 AV. Junko Shimadaの服]

私にはきわめて珍しいAラインのワンピースですが、モノトーンなのでそれほど雰囲気が甘くなりません。囲碁は白石と黒石、ピアノは白鍵と黒鍵、どちらも白黒なので、それに合わせて選んでみました。

新しい稽古着で気分が上がったせいか、今週は囲碁教室では2級に昇級、ピアノのレッスンではバッハのアリア(ゴルドベルクの主題)が無事合格。上機嫌な週末でした。

仕事はだいたいパンツとジャケット、家ではTシャツとデニム、その間の「お稽古着」というジャンルを今後も充実させていかなければ、とワードローブを見直しています。

2019年7月 5日 (金)

古希

まつこです。

祝!

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[ろうそく7本。1本=10歳]

昨日、うめぞうが70歳になりました。「人生七十古来稀」と杜甫がうたった古希です。腰が痛いとか、膝が痛いということはありますが、大きな病気もなくこの日を迎えられて、ありがたいことです。

この日、私がうめぞうにあげたバースデー・カードはこんなデザイン。

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[イギリスのイラストレーター、クェンティン・ブレイクのデザインです]

何年か前にイギリスで見つけたカードです。70歳になったらあげようと大事にとっていました。あけっぴろげな妻の行動に、ぎょっとして腰が引けている感じが、うめぞうにぴったりです。

おっちょこちょいで、お人好しで、あわてんぼうのうめぞうは、老成とか老熟というイメージからは遠いのですが、70歳といえば立派なおじいさんです。なんとなく私もつられて年取ったような気分になっていますが、これからは明るい老人夫婦として、次の喜寿をめざしていきたいと思います。

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[70歳になったうめじい]

 

2019年6月29日 (土)

強い味方

まつこです。

うめぞうがしげしげと私の顔を見て、「最近、肌の調子いいね」と言いました。妻のメークにはいっさい関心のないうめぞうですが、健康状態のバロメーターである肌の色艶はけっこう気になるようです。

肌の調子が良くなったのは強い味方のおかげ。これです・・・

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[ミッフィーがかわいいユースキン]

旅行先に基礎化粧品を持って行かずに、急遽、スーパーで買ってとりあえず使ってみたら、これがなかなか調子が良い。POLAのアンチエージング用の最高級ラインを揃えて使ってみたこともありますが、それに勝るとも劣らない効果を実感。だったらこれでいいじゃん!

冬の間、乾燥がひどいときはユースキンAを方を使います。私は特に唇の荒れがひどいのですが、このユースキンAを使うとかなり良くなります。メンソレータムみたいな匂いですが、保湿力抜群です。湿気の多い梅雨時はユースキンS。使い心地も匂いも特筆すべき点のないごく普通のクリームですが、ほどよく肌が整います。

敏感肌にも、お子様にも、お財布にもやさしいユースキン。もう基礎化粧品は生涯これでもいいかな、とかわいいミッフィーを見ながら思っています。

2019年6月23日 (日)

うめぞうめし

まつこです。

最近、うめぞうが料理の腕を上げています。

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[この日は魚のソテーにディルの風味のソースがかかっていました]

うめぞうは今年度末で退職です。頭の中はすでに退職後の悠々自適の生活のイメージでいっぱいのようで、もはや気分は「主婦」らしいです。

老後の生活保障が問題になっていますが、アテにならない政府より、頼りにすべきは働く妻。「僕が美味しいもの作るから、君はがんばって働いてネ!」というわけで、せっせとお料理のレパートリーを増やしています。

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[この日はヒラメのカルパッチョとコチのムニエル]

男の料理らしく量がたっぷりなうえに、最近はプレゼンテーションも洗練されてきました。付け合わせの色合いやサラダの盛り付けも工夫されています。

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[子羊と野菜のロースト]

うめぞう飯でたっぷり栄養を補給しながら、梅雨から学期末にかけての胸突き八丁を乗り切ります。

 

 

2019年6月16日 (日)

囲碁合宿

まつこです。

久しぶりの駅弁!

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[海鮮系と肉系をひとつずつ選びました]

東京駅コンコースの駅弁屋「祭」に行ってみたところ、そのお弁当の多彩さにも驚きましたが、押すな押すなの人混みに仰天しました。それでもがんばって人をかきわけかきわけ、ようやく選んだのがこの2種類。

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[がっつりステーキを選んだのが私で、カニといくらのがうめぞう]

駅弁をおいしくいただきながら新幹線で向かったのはこちら。

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[土曜日は大雨でしたが、日曜日はきれいに晴れました]

熱海です。しかし今回はのんびり温泉旅行ではなく、一泊二日の「囲碁合宿」です。私の通っている教室で年に一度開催されるイベントです。家族同伴可とのことなので、今回はうめぞうも同行し、囲碁三昧の二日間を過ごしました。

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[雨上がりの空がきれい]

通常の対局のほか、プロの棋士の先生たちによる指導碁のほか、ペア碁の対戦もありました。ペア碁は私たちは夫婦で組みました。棋力に差があるので、私の一手一手にうめぞうはハラハラしたり、感心したり、いろいろ苦心したようですが、めでたく勝利。

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[伊豆の特別ラベルのビールで勝利を祝ううめぞう]

うめぞうはそのほかの対局も全勝で、記念に先生たちの揮毫がされた色紙をいただきました。私は今回は不調で、ペア碁以外は負けちゃいました。

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[ポカが出て、苦杯をなめた合宿でした]

合宿中は温泉に泊まったにもかかわらず、一滴もお酒は飲まず、囲碁に集中。その代わりに合宿終了後はタクシーの運転手さんが勧めてくれたお寿司やさん淡島寿司で、二人で慰労会をしました。

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[お刺身]

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[鯛の塩焼き]

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[豪勢に特上!]

3ヶ月前までは私がこんな囲碁合宿に参加するなんて想像もできませんでした。あれよあれよというまに、大会に出たり、合宿に行ったり、しっかり囲碁にはまっています。ピアノもそうですが、努力すると少しずつでも自分が成長するのを実感できるのが楽しいところです。うめぞうも夫婦で共通の趣味が持てて良かったと喜んでいます。ペア碁の面白さも実感できて、収穫の多い囲碁合宿でした。

2019年6月14日 (金)

くこさま

まつこです。

最近、いただいた中国からのお土産は、りっぱな陶器に入っています。

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[堂々たる重さの器です]

中国の奥地で取れた大変貴重な野生の黒枸杞の実です。英語名ではブラック・ゴジベリー。抗酸化作用のあるアントシアニンの含有量がとても多く、ハリウッドでもスーパー・フードとして珍重されているのだとか。

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[野生黒枸杞と書かれています]

美肌効果など、アンチエイジングの効果が期待されると聞き、毎日、少しずついただいています。お茶にしてもあまり美味しくないと聞いたので、我が家はヨーグルトに入れて食べています。

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[前の晩にヨーグルトに入れておくと、このような鮮やかな紫色になります]

自然乾燥させたものなので湿気やカビを嫌うそうなので、冷蔵庫で保存していますが、なかなかに大きな容器なので、冷蔵庫の中でかなりな存在感を放っています。我が家ではこう呼んでいます。

「枸杞様(くこさま)」

味はほとんどしませんが、鮮やかな紫色がなんだか効きそうな雰囲気です。

2019年6月 1日 (土)

新しいおもちゃ

まつこです。

今日から六月。今年は特別に大型の連休だったため、その反動で6月になってから心身の不調を訴える六月病の危険性が高まっているとか。私たち二人は、囲碁だ、将棋だ、卓球だ、ピアノだ、なんだかんだ・・・と趣味のあれこれで忙しく、もちろん仕事もあるわけで、例年よりも元気に梅雨入り前の季節を過ごしています。

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[梅雨入り間近。あじさいの花が咲き始めています]

しかし、気分の好調さとはうらはらに苦戦しているのがピアノのレッスン。40数年前には弾けていた曲すらも、難しく感じて手こずっています。「目で楽譜を読む」→「脳が理解する」→「手に指示を伝える」→「指が動く」このひとつひとつのプロセスで、いちいち時間がかかる。新しい曲だと譜読みに時間がかかること、このうえなし。いったん弾けるようになっても、しばらくすると忘れる(涙)。これが「老化」というものかと、切に実感しています。

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[楽器を新しくして、果たして腕があがるのかどうか?]

さらに先生のお宅のグランドピアノが、特別に鍵盤が重く、家ではなんとか弾けても、レッスンではボロボロ。家の電子ピアノの鍵盤があまりにも軽いので落差が大きすぎる。と、自分の腕ではなく楽器のせいにして、鍵盤のタッチが本物のピアノに近いヤマハのハイブリッド・ピアノに買い換えました。誕生日にもらったKORGの電子ピアノですが、レッスンを受ける気持ちになるところまでで、このエントリー・モデルは十分に役割を果たした。こちらは小さなお子さんのいるご家庭に引き取っていただくことになりました。

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[タチアオイも咲き始めました。朝夕の散歩で季節の変化を感じます]

うめぞうはといえば、パソコンを新しくし最近のAIをとりこんだ囲碁や将棋のソフトをあれこれ入れて、毎日、熱心にやっています。

というわけで、二人とも新しいおもちゃを手に入れ、張り切っているところです。老化にあらがいながら、少しでも腕を上げることができるかどうか。ちょっと値段のはるおもちゃですが、細く長く楽しみたいと思っています。

2019年5月19日 (日)

戦利品

まつこです。

本日の戦利品!

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[宝酒造のお酒がずらり]

宝酒造杯という囲碁の大会に、今日はウメマツ二人揃って参加しました。結果は四段で参加したうめぞうはうっかりミスなどあって3勝2敗。3級で参加したまつこは4勝1敗。

3勝の賞品が金箔入り松竹梅で、4勝の賞品は白壁蔵という純米大吟醸、そのほかのお酒は参加賞です。これから暑くなる季節。きりりと冷やした日本酒を飲みながら、囲碁談義でもしたいと思っています。

 

 

2019年5月17日 (金)

『ホワイト・クロウ』

まつこです。

ああ、長年この人のファンをやってきて良かった・・・

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[若き日のヌレエフを描いた『ホワイト・クロウ』]

レイフ・ファインズ監督の映画『ホワイト・クロウ』は芸術と精神の自由をテーマとする極めて完成度の高い作品でした。どの場面も緊張感をたたえながら美しく、レイフ・ファインズの才能の豊かさに改めて感銘を受けました。

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[監督のほかロシア人バレエ教師の役で出演もしているファインズ。いつもの抑えた美しい声でロシア語を語ります]

旧ソ連のバレエダンサー、ルドルフ・ヌレエフがパリで亡命する経緯を描いていますが、単なる伝記映画ではなく、絵画、音楽、舞踏などの芸術の追求が人の魂をいかに自由にするかを問う映画です。芸術の意味を映画というひとつの芸術ジャンルを通して探求する、メタ・アートとも呼べる映画でした。

地方での幼年期とレニングラードでの青年期とパリでの公演・亡命の時点と、3つの設定を行きつ戻りつする構成も巧みです。脚本はイギリスの劇作家デイヴィット・ヘアーですが、セリフのない幼年期の場面も雄弁に一人の芸術家の幼き日々の心象風景を伝えてくれます。沈黙と音楽の鮮やかな対比や、動かぬ絵画と躍動する舞踏との重なりあう場面も見事です。

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[エルミタージュ美術館にあるレンブラントの『放蕩息子の帰還』とヌレエフの物語が重なり合う瞬間が映画の見所のひとつです]

ああ、何度でも書きましょう。レイフ・ファインズのファンで良かった・・・。この人の才能を信じて良かった・・・。今後、老成してさらに深みを増す演技と成熟する創造性で、これからも舞台やスクリーンで感動させてくれることでしょう。

 

 

 

 

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